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2009年05月17日

ベトナム役所の実態とその対応策


ベトナムでの役所対応に苦労する日系企業は少なくない。

当社の業務の1つに役所対応があります。
労働許可書発行手続きの対応時、ベトナム外務省 領事局での出来事を記すと共に、
役所対応のコツを伝授します!

目次

①背景
 領事局に行く目的
 領事局に来る人たち
 役所の対応とその現状
 不親切な対応=賄賂の発生

②解決策と対応策
 事前準備
 窓口業務留意点
 賄賂の渡し方

③まとめ
 急がば回れ
 役所文化を理解する
 理不尽さは無くならない

①背景
領事局に行く目的
 1.ベトナムで労働ビザ取得の為
 2.外国人と結婚する為
 3.外国へ仕事をしに行く為
 4.その他

領事局に来る人たち
 1.各企業の総務スタッフ(各種取得実務には有る程度慣れている)
 2.地方から来た人(初ハノイ、老若男女、何も分からないで来た人)

役所の対応とその現状
 来庁者   皆手続きを解るわけではない。
 役所の対応 丁寧に教える事はない。
 →当然スムーズに手続きが行かない
   サービス精神・責任感皆無 
  効率的に素早く業務をこなす気が無い
  親切に教える気すら無い
  書類未受理の説明責任一切無し

ある日の対応事例 領事局対応 1時半~3時 10件書類受理

不親切な対応=賄賂の発生
領事局の担当者の態度に対して、多くの人は不満を持っている。
「何でこんな小さい作業でやり直しさせたか」とか
「必要な書類が揃っており、対応可能なはずでは…」などの苦情は後を絶たない。
外国人だけではなく、ベトナム人であっても一揆触発といった状況も良くある。
これが、ベトナムの役所である。それが賄賂を発生させる。
政府決定事項通りでは、あれこれ理由を付けられ、ライセンス発給等に多大な
時間が掛かる。この時、少し賄賂(お礼)を出すとスムーズに事が進む。
これが積もり積もって、今では“役所文化“になってしまった。

②解決策と対応策(事前準備と窓口業務)

事前準備
 結論 全て領事局の決まりに従う
 1、書類を揃える。
 2、提出順序の厳守

書類の種類、順番(労働許可書発行手続き時)
 ① 領事合法化依頼書
 ② 身分証明書(コピー版)
 ③ 紹介状(会社は提出者の紹介するレター)
 ④ 委任状(本人の代わりに領事局で書類を合法化してもらう方に委任するレター)
 ⑤ 合法化が必要な書類
  5.1 オリジナル物(合法化する為)
  5.2 コピー物(領事局で保管の為)
 ⑥ 提出者の身分証明書(オリジナル)

窓口業務留意点
 1.領事局に掲示してある、全てのルールを読むこと
  (何をしたら良い、何をしたら駄目など、4-5分でOK)
 2.書類提出を持ちながら並んで整理券を取る(整理券が無いと自分の順になってでも、割り込まれる)
 3.書類処理進捗を常に確認
  (自分の番号が来ても、すぐ来ないと順番を飛ばされるから)
 4.案内版書類提出順序等を熟読し、その通りに書類を並べ替えること
  (順番通りではない書類提出に、窓口担当者は無言で、書類を返却する)
 5.ニコニコしながら、書類を出すこと
  (しゃべる必要なし。笑顔での対応が重要)

賄賂の渡し方
 直接の担当者にお礼を出す必要ない。担当者上司レベルからが適切である。
 彼らは業務決済を行う義務と権限を持っている。
 担当者への賄賂は「一人はお礼を貰って、一人は処理する」という不満を
 噴出させ、業務がスムーズに行く事を妨げる事も有る。


③まとめ
 急がば回れ
上記のように対応することで、書類通過を計画通り通せる可能性が
極めて高くなります。
“面倒くさい“ですが、急がば回れ!です。
役所文化を理解する

①ベトナム役所の現状を正しく把握し、対処してください。
少なくとも、私は、役所から公表されている掲示ルールを読む込むことで、
数々の役所対応を処理できました。

②賄賂を貰うために、役人は小さいミスでも見落さない。
“いちゃもん”を付け書類を返却。役所は説明責任を果たさない事、
理解すべきです。
理不尽さは無くならない
ただし、役所特有の理不尽さは残るので、くれぐれも上記が全てでない事
もお知りおきください。

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