第2四半期の業績 株式売買に影響
7月上旬に市場が続伸したことは、
投資家心理が楽観的になったことの現れだ。
しかし、ここ数日間で株式が厳しく分類され、
投資家に注意を呼び掛ける内容の分析もある。
買いが集中している。
有価証券の役割
今回のVN-Index回復の際も、
この株式の買い需要が最も早く高まった。
有価証券の株式は、株価を吊り上げ、その他の株式にも良い影響を与える。
経済が困難な状況にある中、生き残った企業の株式は
魅力的なものとなった。
証券市場は経済状況を逸早く反映するため、
この有価証券の価格上昇は、企業の好業績がもたらした
投資家の期待によるものではないだろうか。
今上半期の業績を公表している企業はまだ少数だが、
早めに公表した企業の業績は概ね良好。
一般的な分析でも、インフレ炎上が全ての企業に不利益を与えるわけではなく、
むしろ、特定の分野で活動している企業にとっては有利なものとなるだろう、
としている。
原材料価格が上昇する中で、様々な原材料を安定した価格で確保できる企業や、
原材料の調達で主導権を握っている企業、在庫が多い企業は有利になる。
DPMなど、ゴム製品を扱う企業は、世界中の価格高騰で多額の利益を得、
VSHなどの水力発電会社は、気候の状況により生産能力を上げることができた。
VNM、HPGなどの企業も、原材料調達に主導権を握り、在庫も多いため、
製品価格の上昇に伴い、大きな利益を得た。
逆に、金融分野で活動している企業や消費需要の急落による影響を受ける企業、
原材料の購入経費が高い企業や資本の流動問題を抱える企業などは
窮地に陥った。
ただ、ここ最近、銀行分野に関する悪い情報はあまりない。
上場企業の中でも代表的なSTBとACBは利益成長率が上昇。
この2社は、収入源を多様化し、金や外貨の両替、
政府債券の取引を行なったことが、収益増加につながった。
STBによると、同社の不動産投資活動への期待は大きい。
ただ、厳しい信用政策が適用されたため、需要が激減し、
証券投資も困難を極めている。
証券分野の上場企業はまだ業績を公表していないが、
長期に及ぶ市場の暴落で、仲介、自己売買、コンサルティング等の
主要活動の業績は期待できないだろう。
幾つかの企業は原材料の原価高騰の影響を受けているが、
需要が高くないため、製品の値段を上げることもできない。
また、為替レートの政策実施や、特に貸出金利が引き上げられたことで、
営業活動にも大きな影響を受けた。
建設、水産、セメント生産、薬品分野の企業は、
特に原材料価格による影響が大きく、
第1四半期の財政報告書の中で、多くの企業が、
第2四半期に状況を打破できない可能性を示した。
上場大手の企業は、安定した成長を見せている。
ベテランの投資家は、これらの企業に逸早く投資した。
これと同時に市場の需要が高まり、期待も高まった。
HOSE最大の時価総額を持つ15銘柄のうち、
SSIは、大株主が大量購入するという特別な原因で株価を上げたが、
他の銘柄は一定的に分類されている。
この15銘柄のIndex上昇率は、昨年3月と比較すればまだ低いが、
徐々に高まり、続伸している。
HOSEとHASTCの大手銘柄であるDPM, STB,
SSI (HOSE) とPVS, ACB (HASTC)は、引き続き
市場に大きな影響を与えている。
投資家の考え
これで投資家を説得できるわけではない。
事実、会計報告というものは、会計の基準に合わせて
出来るだけ「見栄えするよう」に作成される。
このため、投資家が企業能力について正確な判断をできない場合が多い。
予測通り業績や利益を上げるためには、企業が償却、預金準備率を削減し、
売却政策を調整する必要がある。
これらの調整の仕方で見栄えする財政報告書を作ることができるのだが、
企業の実力は変わらないので、等身大の財政報告書は年末に公表される。
例えば、第1四半期、多くの企業は投資のための預金準備金を
差し引くことを念頭に入れていなかった。
その中でも、REEは、基本的な活動による売上は好調だったため
利益を達成していたが、預金準備金を差し引いたことで全体の利益が
マイナスになったことを逸早く公表した。
ただ、年末に市場が回復すると、この預金準備金が減るため、
赤字を公表する企業は少なくなるだろう。
企業の多くは、この預金準備金を差し引かず、
上場企業は上半期に大量に株式を発行。
多くの企業が証券を投資した。
その時に投資した資金はVN-Indexの下落により
価値が50%以上減った。
赤字は、年末の会計報告書に反映されるに違いない。
現在、上場証券の購入を公表した企業はないが、
年末の会計報告で明らかになるだろう。
労働紙 2008年7月15日