各社、変動する取引手数料
各証券取引所での売買が再び活発化する中で、
各証券会社は、再び取引手数料引き上げを考えているだろうか。
HASTCで+/-7%を適用後、
証券市場の取引は積極的に行われている。
各取引所とも、投資家や証券会社の活気が溢れている。
相場の下落時期、顧客確保のため、
管理機関の指導に従い、
多くの証券会社が投資家に対する取引手数料を下げた。
しかし、証券市場が再び活発になり、
現在、各証券会社とも損失軽減ため、
取引手数料の再度引き上げを検討している。
Bao Viet証券(BVSC)の報告では、
2008年8月20日から、
年初に適用されていた株式、ファンドの証券取引に対する
優遇制度(50%割引)を廃除し、
以前の取引手数料制度(2006年4月1日~)を適用するとした。
それにより、取引株数、取引額に応じ
手数料が0.25%~0.45%調整される。
BVSC代表者は、
マクロ経済の安定、管理機関が
取引枠を拡大し積極的に動きを出したこと、
取引口座の開設が増え、取引量も増加したことで、
市場の状況と合わせて、取引手数料を調整する、と話した。
BVSCの反応は素早い。この会社は、
ベトナム証券市場で大きなマーケットシェアを占めている。
しかし、新規開設の小規模証券会社は、
調整前に慎重に検討しなければならない。
また、国家証券株式会社(NSI)は8月18日、
取引手数料の調整を行った。
この調整は、より多くの投資家を集るため、
対投資家に有利な制度を適用した。
具体的に、5,000万ドン以下で取引する場合、手数料0.4%。
5,000万ドン~1億ドンの場合、0.35%となる。
現在のNSIの手数料制度では、
1.5億ドン以下の場合、0.3%、
1.5億ドン~3億ドンの場合、0.25%、
3億ドン~5億ドンの場合、0.2%であった。
こういった市場の状況と合わせた手数料の調整に、
あまり関心示さないTrang An証券(TAS)は、
10,000取引口座を持ち、
年初から優遇な手数料制度
(お正月、会社の設立記念日、
支店、代理店の開設記念のため)を適用していた。
9月に取引代理店を移動する際、
(535番Kim Ma通り→ホーチミン市Ho Tung Mau通り)
TASは、投資家(特に新規投資家)に対する
新手数料制度の適用を検討している。
取引手数料は、多くの証券会社で、
証券売買時に精算されるが、
それより投資家にとって一番重要なのは、
サービスの質である。
なぜなら、取引の成功、失敗に
直接影響を与えるからだ。
市場下落時にも、手数料を据え置きにした証券会社もある。
彼らは、「手数料の引き下げは簡単だが、
引き上げが難しくなる」と考えているのだ。
また、既存の証券会社と新設の証券会社間で、
健全な競争環境を築くためには、
新設証券会社に新たな営業チャンスを与えるために
取引手数料を維持するべきである。
Sai Gon証券株式会社(SSI)とKim Long証券株式会社が、
現時点まで取引手数料を調整しないのは、
この考えがあると思われる。
SSIは、2008年4月3日から調整された
手数料制度をまだ適用している。
(定期的取引と自動取引方式への手数料最高0.40%)
Kim Long証券株式会社は、
取引額1億ドン以下に対し、手数料0.4%~0.2%である。
手数料削減は、投資家の懐に直接影響を与えるものの、
良質のサービスを買うためには、
お金を出しても良いと考える人は多い。
投資家は、同じサービスを提供する証券会社の中で、
取引手数料を比較し、取引口座を開設するのだ。
将来、投資家が複数の証券会社で
口座を開設することができるようになれば、
投資家の選択範囲はもっと広くなる。
その時、発展のためには、
取引手数料制度を優遇するだけでなく、
サービスの質も上げなければならない。
そのため、技術面の整備と仲介部門のスタッフの
サービス対応が一番重要になる。
証券投資紙 2008年8月21日