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2010年03月17日

FDI企業 再びベトナムに戻る傾向


国際経済危機の影響を受けて、
投資活動を控えていた海外直接投資企業が
再びベトナムへの投資を実施する傾向にある。


外国投資案件があった省、市、企業によると、
国際経済が徐々に回復してきているため、
海外投資家がベトナムに戻り、
中止案件も含めた投資計画を展開するという。

国際経済危機の回復と共に戻る

その典型的な例として、台湾のCompal社がある。
この会社はVinh Phuc省Ba Thien工業団地に
5億USDのPC工場を投資したが、
国際経済危機の影響で工場の操業を停止していた。
ところが、Vinh Phuc省工業団地管理委員会によると、
設備の整備をし、今年中に再開する予定だという。

工場は2007年末に起工され、
2009年に最初の製品を出荷する計画があった。
しかし、国際経済危機の影響で販売が困難になったため
結局開業できなかった。
今回は生産量を減らし、月50万台~60万台程度になる。

同社はDell、HP、Acer、Toshiba、Fujitu、Lenovo等
有名PCメーカーの ODM生産会社(Original Design Manufacturer)である。
そのため同工場での生産が開始されると、
ベトナムの消費者は
「国産の外国企業ブランドPC」
を使用することができる。

また、台湾のHong Haiグループ
(鴻海精密、Foxconn ― 世界的な電子製品生産会社)も
北部で年間8900万台の生産能力を有する
携帯電話工場建設のために
2億USDの投資計画を発表した。

このほかにも、同社は
ハイテック工業団地の建設計画も展開している。
ベトナムのKinh Bac住宅開発株式会社(KBC)と協力して
ハイフォン市で実施される予定である。

Hai Phong市Hai An地区Trang An団地にある
1000万平米の敷地で、
ハイテク工業団地、ゴルフ場、住宅団地等の
多目的投資案件で、出資率は50:50。

Dang Thanh Tam-KBC会長によると、
このインフラ整備計画は、投資総額が2億USD。
今年後半に建設を着工するために
両者はすでに協力関係を結んでいる。

この整備の完成後、
Foxconnは、数十億USDの電子製品生産工場を
この土地に建設する。

同社はIpod、Apple IncのiPhone携帯電話、
Hewlett-Packard Co のPC、
Nintendo Co のゲーム機器等の
ブランド製品の電子部品の生産工場を持っているが、
世界経済の回復の状況によって
早期にベトナムで工場を建設始める。

これらの計画は以前同社が申請した
50億USD投資計画の中に含まれる。
国際経済危機と金融危機の影響により
投資計画の実施が遅れていた。

実施時期の問題

2010年のベトナムへのFDI状況は良くなると予測されるが、
一番の関心事は、重要な投資資金の効果的な早期実施である。

計画投資省外国投資局によると、
今年1月のFDI実施額が約4億USDで、
新規申請額と増資額は3.18億USDに終わった。
2月に入って追加で7億USD、
年初2ヶ月の実施額は11億USD(前年同期比10%増)となった。

専門家によると、
実施額は今後の海外投資の重要な問題である。
ベトナムは大規模な投資案件を調達した時期もあったが、
実施の割合は余り高くない。
2008年には全国でFDI申請総額が640億USD、
2009年には210億USDであったが、
この2年間の実施額は215億USD(申請額の約25%相当)
しか実現しなかった。

しかし、
Le Van Dung-Dung Quat経済団地管理委員会委員長によると、
前出の団地で投資案件があったFDI企業も
長い間投資を中止したが、今は戻りつつあるのだという。


サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年3月16日

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