USD/VND為替レート 上昇との予測
各外国報道機関は、8月17日に国家銀行が行った
USD/VND平均為替レートの引上げに対する意見を各誌に掲載している。
Vneconomy.net 2010年8月20日
USD/VND平均為替レートの引上げに対する意見を各誌に掲載している。
8月18日付Wall Street Journal (WSJ)は、
2009年11月から現在までで、
ベトナム国家銀行がVNDをトータル10%切り下げた、と報じている。
しかし、貿易収支の状況の改善は未だ不十分である。
統計によると、
ベトナムの7月貿易赤字は、6月の7.42億USDから、
9.8億USDに増加している。
年初7ヶ月の輸入額は、輸出額より72.6億USDを超え、
前年同期36.5億USDから、2倍にも上がっており、
政府目標の120億USDに近づきつつある。
Bui Kien Thanh博士は、
輸出製品は現地調達率が低くいことを指摘している。
例えば、縫製、靴などの製品は、輸入資材の利用率が70%にもしているため、
為替レートを上げても、輸入超過を抑制することには繋がらない。
野村證券の専門家、Euben Paracuelles氏とYougesh Khatri氏は、
現在の貿易赤字の状況を受けて、
今後ベトナム政府が、USD/VNDを引き上げることを
検討する必要性について言及している。
同様の観点を持つFinancial TimesのJonathan Pincus経済専門家は
「VNDを2%切り下げても、貿易赤字を改善できるとは思えない。
VNDは本当の価値より高騰している傾向にあり、
今回の国家銀行の動きこそ、正常であるといえる。」と述べた。
Le Dang Doanh-中央経済管理学院元院長(CIEM)は、
今回のVNDの切り下げは、今年最後ではないと考えている。
「企業は現在、銀行から簡単にUSDを購入することができない。
USDの需給バランスのコントロールが、
出来ているとは言い難い状況であり、
新規導入のUSD資金を調達する必要もある。」と述べた。
また、輸出と経済成長を促進するためと言って、
VND切り下げ政策が実施すれば、
インフレの上昇危機も増加することになる。
今年の政府目標は、インフレを8%以下に抑えることであるが、
達成しないと言う意見が大半だ。
7月のインフレは前年同期から8.19%上昇している。
Barclays CapitalのPrakriti Sofat 氏によると、
USD/VNDの為替レートが1%上昇すると、
インフレも0.15%を上昇する。
しかし、世界の物価が下がっていること、
ベトナムのインフレがさほど激化していないことなどから、
政府は、簡単に為替レートを調整することができた、と氏は分析している。
ただSofat氏は、年内に再び
VNDを切り下げられる可能性は低い、と見ている。
年初から現在までで、VNDは5%切り下げられた。
そのため、VNDはアジア地域17カ国の中で、
最も大きく切り下げられた貨幣となった。
8月頭から17日までで、VN-Indexは7.8%下落した。
これは、世界93カ国のIndex中、最も早く下落した数値となった。
Pincus専門家によると、
VND切り下げの動きは、ベトナム財政の
「三つの困難」を表したものであるという。つまり、
・為替レート
・独立金融政策
・オープン・アカウント
を同時に維持したい、ということだ。
2009年11月から現在までで、
ベトナム国家銀行がVNDをトータル10%切り下げた、と報じている。
しかし、貿易収支の状況の改善は未だ不十分である。
統計によると、
ベトナムの7月貿易赤字は、6月の7.42億USDから、
9.8億USDに増加している。
年初7ヶ月の輸入額は、輸出額より72.6億USDを超え、
前年同期36.5億USDから、2倍にも上がっており、
政府目標の120億USDに近づきつつある。
Bui Kien Thanh博士は、
輸出製品は現地調達率が低くいことを指摘している。
例えば、縫製、靴などの製品は、輸入資材の利用率が70%にもしているため、
為替レートを上げても、輸入超過を抑制することには繋がらない。
野村證券の専門家、Euben Paracuelles氏とYougesh Khatri氏は、
現在の貿易赤字の状況を受けて、
今後ベトナム政府が、USD/VNDを引き上げることを
検討する必要性について言及している。
同様の観点を持つFinancial TimesのJonathan Pincus経済専門家は
「VNDを2%切り下げても、貿易赤字を改善できるとは思えない。
VNDは本当の価値より高騰している傾向にあり、
今回の国家銀行の動きこそ、正常であるといえる。」と述べた。
Le Dang Doanh-中央経済管理学院元院長(CIEM)は、
今回のVNDの切り下げは、今年最後ではないと考えている。
「企業は現在、銀行から簡単にUSDを購入することができない。
USDの需給バランスのコントロールが、
出来ているとは言い難い状況であり、
新規導入のUSD資金を調達する必要もある。」と述べた。
また、輸出と経済成長を促進するためと言って、
VND切り下げ政策が実施すれば、
インフレの上昇危機も増加することになる。
今年の政府目標は、インフレを8%以下に抑えることであるが、
達成しないと言う意見が大半だ。
7月のインフレは前年同期から8.19%上昇している。
Barclays CapitalのPrakriti Sofat 氏によると、
USD/VNDの為替レートが1%上昇すると、
インフレも0.15%を上昇する。
しかし、世界の物価が下がっていること、
ベトナムのインフレがさほど激化していないことなどから、
政府は、簡単に為替レートを調整することができた、と氏は分析している。
ただSofat氏は、年内に再び
VNDを切り下げられる可能性は低い、と見ている。
年初から現在までで、VNDは5%切り下げられた。
そのため、VNDはアジア地域17カ国の中で、
最も大きく切り下げられた貨幣となった。
8月頭から17日までで、VN-Indexは7.8%下落した。
これは、世界93カ国のIndex中、最も早く下落した数値となった。
Pincus専門家によると、
VND切り下げの動きは、ベトナム財政の
「三つの困難」を表したものであるという。つまり、
・為替レート
・独立金融政策
・オープン・アカウント
を同時に維持したい、ということだ。
Vneconomy.net 2010年8月20日