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2010年11月19日

金利引上げ競争 銀行内で資金たらい回し


多くの銀行が年利12%という最高金利制度を発表している。
しかし、この金利引き上げ競争は、
銀行のネットワーク内で発生しており、
状況は混乱している。


金利引き上によって、年末にかけて企業の財政は厳しさを増しそうだ。
これまででいち早く金利を上げたのは、民間商業銀行であった。
Dong Nam Aバンク(SeaBank)、
Sai Gon Thuong Tinバンク(Sacombank)、
Kien Longバンク(KienlongBank)等がそれである。

これらの銀行が発表した金利は最高で年13%と、
先日の規定(最高年12%)を超えている。
しかし、これはすぐに他行にも派生し、
例えば、ハノイハウス開発銀行(Habubank)では、
一旦12%と発表した後、13%に引き上げられ、
10億VND以上の預金に対する年利は、
13.5%を適用している状態だ。
預金手帳には年利は12%までしか記載されていない。
しかし、顧客には現金でのキャッシュバックがされる。
それが、実際の現在の金利と、記載金利の差に相当するというわけだ。

資金調達・資金確保

規模に関係なく全ての銀行は、
以前の制約金利(12%)の課題を解消するため、
プレゼント等の特典制度を適用している。
特に、数十億VND以上預金しているVIPには、
特別なサービスがあり、銀行と金利を交渉することもできるという。

各行が金利引き上げの競争に巻き込まれている理由について、
Truong Van Phuoc-Eximbank頭取は、
清算能力を確保するとともに、
年末に向けて、企業の貸付ニーズに対応するためである、と説明した。
Phuoc氏によると、資金が
銀行のネットワーク内で堂々巡りをしている状況であり、
資金が金利の低いところから高いところに移るだけで、
システム全体は混乱している。

実際、この2週間で金融市場は非常に厳しさを増している。
11月8日から12日までで、
国家銀行はオープン市場で75兆VNDの貸付を行った。
しかし借受需要は280兆VNDもあった。
国家銀行は28日期限の貸付を中止、
7日期限の貸付金利も年7%から8.75%に引き上げたため、
金融市場は非常に厳しい状況になった。
ある時点では、1日期限の金利が年17%と
1週間期限の金利が年14%にまで
引き上げられたこともあった(11月11日)。
翌日国家銀行は、銀行の清算能力を支えるため、
14日期限の貸付を再開すると発表し、
その後、金利はそれぞれ11%、14%に引き下げられた。
実際、この時点で国庫と政策銀行の国債入札に参加した機関は、
一つもなかった。

誰がこの高金利で借金するか?

こうした無茶な金利引き上げにより、
資金の需給バランスが取れない状況になっている。
無期限または1ヶ月以下の期限の預金を除き、
他の期限に対して各銀行とも、最高金利制度を適用している。
この政策とインフレ上昇の恐れから、
預金者は短期期限を選択する傾向になる。
そのため、各銀行とも企業に対しては、
短期貸付ニーズにしか対応できない状況になっている。
例えば、企業の借金返済、臨時的清算等のニーズなどである。
企業側にしてみれば、返済経費がかさむため(年17~19%)
営業開発用資金の借金を
控えるような状況になってしまっている。



Sanotc.com  2010年11月19日

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