ADB 金利優遇支援終了へ
ベトナムが豊かになりつつある証拠として、
資金借款に対する優遇措置が、徐々に減少してきている。
ベトナムに対するアジア開発銀行(ADB)からの支援計画が、
約10年後に終了予定となった。
Vneconomy.net 2011年5月11日
資金借款に対する優遇措置が、徐々に減少してきている。
ベトナムに対するアジア開発銀行(ADB)からの支援計画が、
約10年後に終了予定となった。
以下はAyumi Konishi-ADBベトナム担当社長に対するインタービューである。
Q:ADBは、2025年までベトナムに対する支援活動の全てを
終了するとのことだが、それについて詳しく教えてほしい。
A:この情報についてADBは、まだ正式な発表を行っていない。
ただ、過去(20年前)ADBが支援を行ってきた
シンガポール、台湾、香港、韓国等の多くの国が、
ある程度の豊かさを確保した後、
現在では、ADBではなく、独自に国際市場からの支援を受けている。
現在、ベトナムの一人当たりの所得は、年間約1,200USDで、
2015年には2,000USDとなることが予測されている。
これは低所得水準をはるかに上回る数字であり、
重大な問題が発生しない限り、
2020年には、40,000~5,000USDに達する見込みだ。
こうした数値から、現在のベトナムは、
簡単に国際市場からの支援を受けることができる状態となっている。
そのため、私から冗談まじりではあるものの、
2020年を以って、最後のADB支援としてはどうか、との提案を行った。
これが現実となった場合、この計画が完了する5年後の2025年には、
ベトナムでのADB案件が0となる。
これが、2025年にADB支援が終了する、という情報の正体だ。
Q:ベトナムの今後の発展を、どのように見通しているか。
A:ひとつ面白い研究結果がでている。
40年後、各国が自国の発展潜在力を存分に発揮できた場合、
ベトナムは世界12位の大規模経済国となる、というものだ。
ベトナムの発展潜在力を疑うことはないが、
ベトナムが、自国の潜在力を最大限発揮させるためには、
今、この時からやらなくてはならないことが山積している。
それは主に政策、経済システム、投資などに関連する問題だ。
Q:現状優遇措置で借入れを行っているベトナムが、
今後、国際市場で資金借入れをすることは、可能なのか。
A:ベトナム人の多くが、国の所得が低下すると、
ODA支援が減少するのでは、と恐れているが、実際そうはならない。
CG各国は条約にある支援資金額を減らすことなく、
むしろ昨年より増加している状況だ。
2009年と2010年のCG会合において、
対越ODA支援資金は80億USDに達した。
しかしそれまでは、約60億USDが限度であった。
ただ、ODAに対する考え方も変わってきている。
各国が直ちにODA支援を中止することはない。
しかし、ADBやWB側は、ベトナムに対し、
金利1~1.5%での借款を徐々に減らす予定である。
この優遇措置が、ベトナムの現状にとって、
安すぎると判断されているためだ。
今後、国際市場で資金を借入れする場合、
上記よりはかなり高い金利となる。
今回の借款は、今までの優遇措置が適用されていないとは言え、
市場金利よりはかなり低い。
90年代当時、ベトナム人口の約60%が貧困生活をおくり、
政府だけでは支援しきれなかった状況があった。
そのため、国際機関は金利優遇措置をとり、
ベトナムに資金貸付けを行ってきた。
現在、ベトナムの貧困者比率は人口の10%にまで減少、
90%が貧困状況を脱している。
ベトナムは、自国内で貧困支援を行える力を得た
と言える状況となったのだ。
Q:ADBは、2025年までベトナムに対する支援活動の全てを
終了するとのことだが、それについて詳しく教えてほしい。
A:この情報についてADBは、まだ正式な発表を行っていない。
ただ、過去(20年前)ADBが支援を行ってきた
シンガポール、台湾、香港、韓国等の多くの国が、
ある程度の豊かさを確保した後、
現在では、ADBではなく、独自に国際市場からの支援を受けている。
現在、ベトナムの一人当たりの所得は、年間約1,200USDで、
2015年には2,000USDとなることが予測されている。
これは低所得水準をはるかに上回る数字であり、
重大な問題が発生しない限り、
2020年には、40,000~5,000USDに達する見込みだ。
こうした数値から、現在のベトナムは、
簡単に国際市場からの支援を受けることができる状態となっている。
そのため、私から冗談まじりではあるものの、
2020年を以って、最後のADB支援としてはどうか、との提案を行った。
これが現実となった場合、この計画が完了する5年後の2025年には、
ベトナムでのADB案件が0となる。
これが、2025年にADB支援が終了する、という情報の正体だ。
Q:ベトナムの今後の発展を、どのように見通しているか。
A:ひとつ面白い研究結果がでている。
40年後、各国が自国の発展潜在力を存分に発揮できた場合、
ベトナムは世界12位の大規模経済国となる、というものだ。
ベトナムの発展潜在力を疑うことはないが、
ベトナムが、自国の潜在力を最大限発揮させるためには、
今、この時からやらなくてはならないことが山積している。
それは主に政策、経済システム、投資などに関連する問題だ。
Q:現状優遇措置で借入れを行っているベトナムが、
今後、国際市場で資金借入れをすることは、可能なのか。
A:ベトナム人の多くが、国の所得が低下すると、
ODA支援が減少するのでは、と恐れているが、実際そうはならない。
CG各国は条約にある支援資金額を減らすことなく、
むしろ昨年より増加している状況だ。
2009年と2010年のCG会合において、
対越ODA支援資金は80億USDに達した。
しかしそれまでは、約60億USDが限度であった。
ただ、ODAに対する考え方も変わってきている。
各国が直ちにODA支援を中止することはない。
しかし、ADBやWB側は、ベトナムに対し、
金利1~1.5%での借款を徐々に減らす予定である。
この優遇措置が、ベトナムの現状にとって、
安すぎると判断されているためだ。
今後、国際市場で資金を借入れする場合、
上記よりはかなり高い金利となる。
今回の借款は、今までの優遇措置が適用されていないとは言え、
市場金利よりはかなり低い。
90年代当時、ベトナム人口の約60%が貧困生活をおくり、
政府だけでは支援しきれなかった状況があった。
そのため、国際機関は金利優遇措置をとり、
ベトナムに資金貸付けを行ってきた。
現在、ベトナムの貧困者比率は人口の10%にまで減少、
90%が貧困状況を脱している。
ベトナムは、自国内で貧困支援を行える力を得た
と言える状況となったのだ。
Vneconomy.net 2011年5月11日