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2011年06月03日

USD供給減少策、USD/VNDレートの継続下降を促進か?


国家銀行は一連の新対策適用で市場のUSD/VNDレート反応を待っている。

今月は国家銀行にとって新対策の策定と適用の重点時期と言えそうだ。

計画では今月中に国家銀行が金売買活動管理に関する規定案を完成させ、
首相に提案の予定。さらに今後、首相は商業銀行の外貨準備資金減少を
指導する予定となっている。

6月1日には、国家銀行が市場を調整するために一連の規定を発行した。

まず1番目は国営会社を対象とする規定No. 13/2011/TT-NHNN を発行し、
国営企業から外貨資金を銀行に売却させて、各銀行の外貨準備資金率を
1%の上昇へと導く。これによりUSD預金金利は金融機関で年間0.5%、
個人にとっては年間0.5%に減少した。

これらの対策が適用された後、USD/VNDのレートは新たな変動を示した。

しかし、外貨準備資金率およびUSD預金金利上限の調整に関する規定が
6月2日に有効となっても市場はあまり反応しなかった。各商業銀行での
USDの売値は1USDあたりで2万600VNDである。
特にACB銀行では1USDあたり2万580VNDのレートで取引されている。

また、6月3日には銀行ネットワークの為替レートが下降を続け、1USDが
2万633VNDで取引され、2011年2月11日以来最低のレートとなっている。

なお、2011年3月までで国営78社の銀行預金残高は約16億USDだった。

この影響でベトナム国民のUSD預金金利が年間2%に引き下げられたため、
5月23日現在での国民の預金残高は前月より2.89%の減少となった。

資金流動に変化が見られ、USDの供給源が増加しているため、USD/VNDの
為替レートが下がり続けている。USD/VNDの為替レートが大幅に下がると、
輸出を行う者が不利な状況となり、超過輸入の状況が厳しさを増す。

計画投資省の統計によると、2011年5月の超過輸入額は14億USDであり、
輸出額の22.7%に相当し、年初の5ヶ月で最高額となっている。
また、年初5ヶ月の超過輸入額は約66億USDで輸出額の19%に相当する。
このペースが継続されれば年初6ヶ月では超過輸入額が約75億USDとなり、
輸出額の18%相当に達すると予測される。

この不利な状況を改善させるべく、国家銀行は外貨市場に干渉するため、
外貨購入を継続し、外貨準備資金を増加させる可能性が高く、購入のために
国家銀行は多額のVNDを市場に供給する。


Vneconomy.net  2011年6月3日

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