« ベトナムGDP成長率 年初6ヶ月で5.57%増 | メイン | 上半期 訪越外国人内訳 »

2011年06月27日

外国投資ファンド調達活動が困難に


ここ2年間で、証券市場への投資資金を調達することが、
政府管理機関を始め、ベトナム投資家業界にとって
関心の高い話となっている。


中でも、外国投資ファンドの調達が初めに考えられることであるが、
様々な対策と努力があったにも関わらず、
外国投資ファンドから資金を調達することはまだ困難である。

この状況について、ある外国投資ファンド分析担当社長は、
「ベトナムのマクロ的及びミクロ的のリスクにより、
投資家は、利益の面では他の証券市場と競合できるが、
インフレの上昇及びVND安にも対応しなくてはならない」と語る。

Mr.Q-ベトナム投資ファンド分析担当社長によると、
Q氏の会社はこの2年間のうちに、
4つの外国機関投資家と交渉しているが、
まだ新しい動きがない。
ただ、投資先の企業、投資ファンド、外国投資家の、
3者の協力が上手く調整できるかどうかが大きな問題である。
ベトナム企業は、外国投資家を安心させるために、
できるだけ自分の企業について多くの事を紹介する。
通常、この様な話し合いが終った後、外国投資家が懸念を抱く。

ある場合は、投資先について合意しても、
交渉段階に入ると、外国側が条件を出してくる。
例えば、企業が効果的に活動しているかということや、
企業の有利発行を求め、純利益率が
年間15%以上を達すること等が条件となる。

また、期待の利益率に達しない場合は、
ベトナム企業がファンドの期待の利益率と同様の金利で、
USD資金を貸し付けることに合意しなければならない。

この様な外国投資家の条件は、非常に不合理であるが、
ファンド管理会社は、外国投資家を説得する必要がある。
外国投資家の注文に合う魅力的な投資先を見つけることは、
仲介者にとって非常に難しい。

もう一つの問題は、証券投資に対する税関政策であり、
ベトナム投資ファンドを通じて行う投資方式と、
銀行での投資委託口座を通じて投資する方式に対する
税関政策がまだ明確になっていない。

利益が出る場合は、委託口座を通じて、母国に送金することができるが、
ベトナム投資ファンドを通じて投資する場合は、
税金を納入しなければならない。

また、母国に送金することも問題の一つである。
あるベトナムファンド管理会社は、
ベトナム資金の出入が困難であっため、
外国側のパートナーが5億USDのファンドを取り消した。

また、ベトナム国内の資金調達の歴史を検討すると、
外国投資家はベトナム証券市場に対し、
最大の割引をしている。
理由はインフレ上昇率、レートの上昇などである。

2010年初頭、ある外国投資ファンドの支配人が、
USD/VNDのレートが5%以上引き上がってしまうと、
同ファンドの活動を中止しなくてはいけない状況になった。

同ファンドは、ベトナムで活動している他の外国ファンドと同様、
レートの上昇で利益を失う。2011年6月17日までに
ベトナムで活動している外国証券投資ファンドの成績を見ると、
開設の時点より黒字であるファンドは3つしかない。
現時点では、外国投資ファンドは簡単に換金できない。

2012年は、多くの投資ファンドが解体する時でもある。
現在、証券市場と長く付き合うつもりである投資家の財政力が
かなり減っており、新しい投資資金が補足されないと、
機関投資家と投資ファンドが撤退する可能性が高い。

その動きが証券市場に与える影響が小さくない。
国家証券委員会の役人は、長期的には国家証券委員会が
外国投資ファンドを調達するための体制に
取り組む計画があると述べた。
ただ、現在、補足資金の調達は、長期的な問題ではなく、
緊急の問題になっている。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2011年6月27日

« ベトナムGDP成長率 年初6ヶ月で5.57%増 | メイン | 上半期 訪越外国人内訳 »

    ・本資料に記載された情報の正確性・安全性を保証するものではなく、
     万が一、本資料に記載された情報に基づいて
     皆さまに何らかの不利益をもたらすようなことがあっても 、一切の責任を負いません。
    ・本資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、
     投資その他何らかの行動を勧誘するものではありません。
    ・本資料の全部または一部を無断で複写・複製することを禁じます。

運営会社編集方針お問い合わせプライバシーポリシー