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2011年08月01日

投資ファンドの換金リスク


現在、外国投資ファンドの割引率は高く、14~44%となっている。
ファンドの閉鎖期限が迫っている状況を見ると、
投資資金の換金危機が大きくなっていると考えられる。


国家財政監査委員会は、証券取引関係者から意見を集め、
今後の証券市場の改善対策を、政府に提案する予定でいる。
ベトナムで早くから活動してきたDragon Capital代表取締役の
Dominic Scriven氏は、上記問題について、
以下のような意見を示している。

機関投資家、ベトナム経済の急変を静観

Dominic氏によると、現在のマクロ経済の状況は、
証券市場が、機関投資家ではなく
個別投資家に支配されている、という。

この5年で、ベトナムのGDP成長率は、
インドやタイを上回るまでになったが、
一方でマクロ経済は不安定であり、
特にインフレ上昇率はアジア一で、
インフレ上昇率と成長率を比較すると、
投資家が毎年7%損している計算となる。

国債・社債市場も同様である。
2006年には、外国投資家がベトナム国債の40%を保有していた。
(アジアで最高の保有率)
しかし2010年には、10%以下にまで落ち込んでいる。

高すぎる割引比率、ファンドの換金リスク

 ファンド現在の割引率52週の平均割引率
Vietnam Equity Holding-33%-27%
Vietnam Growth Holding-14%-13%
Vietnam Holding-33%-23%
Vietnam Infrastructure Ltd-43%-38%
VinaCapital Vietnam Opportunity-34%-28%
VinaLand Limited-44%-37%
Vietnam Property Holding-24%-32%
(出典: Dragon Capital)

現在ベトナム株は、魅力的な株価で取引されているが、
割引率が高いため、
外国投資ファンドが外国から資金調達することは、困難である。

この高い割引率が今後も維持された場合、
外国投資ファンドの株主の換金のリスクは大きい。

また、Dragon Capitalによると、
2011年、2012年に再購入されるファンドが僅かで、
新しい投資資金が投入されない場合、
この再購入の動きは、市場に圧力をかける。

大企業は国有率が大きすぎ

現在、証券市場では中小企業が主で、大手企業はごく僅かだ。
ハノイ証券市場の時価総額は5,000万USD以下である。
一方で、機関投資家(国内外)は大企業から中企業に高い関心を示す。

その他、大手企業の場合国有率が高すぎるため、
営業戦略の作成や会社の運営が困難で、利益相反が発生しやすい。



Vneconomy.net 2011年8月1日

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