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2011年08月03日

外国間接投資資金(FII) 証券会社に積極投入


今年上半期、対越外国間接投資額はあまり大きいとは言えず、
いくつかの分野では、減少傾向となった。
一方で、財政サービス、特に証券会社を中心に
参入する傾向が出てきている。


今年上半期、ベトナムに投入された外国間接投資資金は
約35億USDで、前年同期をかなり下回った。
また、建設、不動産等のマクロ経済の不安定さと、
厳格な財政政策の影響を受けた分野へのFIIは、
目立って撤退する傾向となった。

一方で、日用品、石油、銀行等の分野へのFIIが注目されるようになった。
これらは年初6ヶ月に良好な業績を上げており、
今後発展が期待される数少ない分野である。
そして、財政サービス分野で、
長期の業績赤字が続いている証券会社も、
FIIの注目を集めている。
証券会社に出資する外国投資家は、
単に配当や、売買株価の格差に注視するだけでない。
外国投資家に対して、証券分野を
100%開放する予定となっている2012年を見越し、
越証券市場の発展機会逃さないために投資しているのだ。
2012年からベトナムでは、100%の外国証券会社と
100%ファンド管理会社が設立できるようになる。

現在、証券会社への外国投資家の所有率は、
最大49%にまで拡大されている。
例えば、Ho Chi Minh証券株式会社、
Golden Bridge VN証券会社、
Phu Hung証券会社等がこれにあたる。
将来、これらの会社の外国所有率は
100%にまで拡大されることが予想される。

既存の国内企業を買収するのは、
ベトナム証券市場に参入する方法としては、
現時点でベストといえる。
会社設立に関する複雑な手続きを行う必要もなく、
時間節約にもなり、
既に整備された施設やシステムを、利用することができるからだ。
また、経験のある現地の人材や、
ネットワークを利用することもできる。
また、外国投資家がベトナム証券会社の商標で
会社を開発することもできる。
そして、戦略株主として段階的に投資した方が、
最初から100%の投資を行うよりリスクを回避しやすい。

外国投資家はそれぞれの目的で、適時投資先を選抜している。
ただ、大半の投資家の共通点は、
マーケットシェアの大きい証券会社を対象としており、
その目的は既存客のネットワークを、利用することにある。
投資家の一部などは、発行保証等の強みを見比べ、
証券会社を選抜することもある。
石油などといった独占的分野の企業と、
独占的な関係を持つ証券会社にも注目が集まっている。
その他、技術整備の面、運営者の経験と能力を優先する投資家もある。
総合的には、財政支援の需要が高く、
活動状況の透明性が高いこと、
何より、将来的な発展が見込める証券会社が
特に注目を集めている。

FIIの導入により、期待されることは、
ベトナム証券会社の財政力を高めることの他に、
リスク多様化を通じて経費を減らすこともある。
外国経営者の参加により、企業経営が強化され、
特に現在、ベトナム証券会社の弱みである
リスク管理が充実化されることに期待が寄せられている。
また、外国投資家が現地の行政手続の簡素化を促進させ、
政府管理機関の対策の鈍さも改善されれば、と考えられている。

ただ、FII導入により、
経済危機や金融ショックが発生する可能性はある。
FIIが大量に投入された国では、
財産市場バブルが発生しやすい。
FIIを受け入れた証券会社は現在、
2012年に完全に買収される危機に直面している。
今後、どういった結果が出るのか状況の推移を見守りたいところだ。



InfoTV.net  2011年8月3日

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