VND 対USDレート上昇はなぜ?
最近、VNDの価値が上がっている。
その理由は、輸入超過額の減少や、在外ベトナム人の多額送金とされている。
ただ、根本的な原因がどこにあるのか、まだ充分な分析はされていない。
現在、1ドル20,750~20,850VNDで取引されている。
CafeF.vn 2012年2月27日
その理由は、輸入超過額の減少や、在外ベトナム人の多額送金とされている。
ただ、根本的な原因がどこにあるのか、まだ充分な分析はされていない。
現在、1ドル20,750~20,850VNDで取引されている。
2008年から2011年にかけて、VNDが下がり続けた理由は、
国家予算の支出超過と外貨準備資金の低さ、インフレ上昇、
金融政策が緩さ、政府政策への不信等々が挙げられる。
それに対して、最近VNDの価値が上がっているのは、何故なのか。
以下のように分析されている。
生産資材輸入のためのUSD購入ニーズが減少
輸入超過額が減って、USD購入のニーズも減少している。
2010年から現在までの各年の輸入超過の状況を見ると、
輸出入額の差は、段々狭まってきている。
2011年の輸入超過額は95億USDで、ここ5年で最少だ。
また、同年は2002年以降の超過輸入額/輸出額の割合も、
最少の年となっている。
輸入超過額の減少は、ベトナム経済にとって歓迎すべきだが、
輸入品の中で生産資材の割合が一番高い(2011年:90.6%)ことは、
注意すべきである。
統計総局によると、1月に大量に輸入された製品はほぼ生産用資材であった。
その中でも交通手段、部品は86.2%減、
綿 56%減、動物油・植物油 51.8%減、
一般金属 53.5%減、布類 30.9%減、
縫製・繊維・靴加工用資材 20.6%減となっている。
輸入資金としてのUSD購入のニーズが、2011年後半以降大幅に減少しているのだ。
各前年と違って、企業も慌ててUSDを購入するという状況がない。
生産活動の停止しや、生産ラインの削減が、
USDに対するニーズ減少の主因である。
そのため、VND/USDのレートも段々下がっているのだ。
USD/VNDのレートの急上昇の可能性低い
Nguyen Van Binh新国家銀行総裁は、
USD/VNDのレートの安定化を目標に掲げている。
2011年9月7日、Binh氏は、
2011年末までにUSD/VNDのレートの変動枠を1%以下に押さえるという目標を掲げた。
実際、国家銀行はこの目標を達成し、
企業と市場に対して第1の信用を作った。
Binh氏は 前年の成果を踏まえ、2012年の年初、
国内市場及び外国市場が大きく変動せず、
ベトナム市場が大きな影響を受けない場合、
VND/USDのレートは3%以下で変動しないだろう、と述べた。
上記のBinh氏の発言は在外送金、輸入超過額の減少、
VNDの金利等の要素に、裏打ちをされる形となった。
この様な総裁の発言、外貨市場に対する国家銀行の干渉もあって、
比VNDのUSD上昇に対する企業や、投資家の期待が大きく減ることになった。
この2週間で多くの企業、や国民がUSDを売却している。
銀行のUSD購入値は1USD20,930VNDから20,750VNDに下がった。
ただ、多くの人が、売却資金を預金して年利14%を得ている。
USD/VNDのレートが急上昇する期待がなくなったことで、
銀行やブラックマーケットでのレートは大幅に低下することになった。
在外送金は、全てVNDに変換
2011年も例年通り、テトに合わせて在外送金は大幅に増加し、
2011年だけでも90億USDに達し、
USD/VNDレートの安定化のための外貨供給源となっている。
前年までは、ブラックマーケットでのレートが銀行より高く、
外貨市場が厳しく管理されてこなかったため、
銀行に入ってくる外貨資金は少なかった。
今は、ブラックマーケットでのレートが銀行より低い時もある。
また、違法の外貨取引は3~5億VNDの罰金を科せられる。
その他、VNDの預金金利が14%と高利で適用されている。
USD/VNDレート、安定化はいつごろ。
VND/USDのレートがこのまま維持されるはずはない。
このレートでは、ベトナム製品の競争力を減らし、
長期的には輸出に悪影響ばかりを与えることになる。
ただ、Binh氏の発言のように、為替レートの変動は3%以下で調整されようとしている。
国家銀行はそれまでの年よりもレート調整に力を入れるだろう。
今後の為替レートの調整は、インフレ抑制やVNDの金利引き下げとともに
活発に行われるはずだ。
Tai Hui-Standard Chartered Bank東南アジア研究部長は、
2012年末、VND/USDのレートが21,400VND/USDとなり、
さらに2013年第1四半期と第3四半期には
22,000VND/USDを達するとの予測を示している。
3月末には、国家銀行が今年の為替レートの調整計画の
第1ステップを実行に移す予定だ。
しかしこの調整が、市場に大きな影響を与えることはない。
現時点で多くの人が、USDを売ってVNDに変換し、銀行に預金しているからだ。
国家予算の支出超過と外貨準備資金の低さ、インフレ上昇、
金融政策が緩さ、政府政策への不信等々が挙げられる。
それに対して、最近VNDの価値が上がっているのは、何故なのか。
以下のように分析されている。
生産資材輸入のためのUSD購入ニーズが減少
輸入超過額が減って、USD購入のニーズも減少している。
2010年から現在までの各年の輸入超過の状況を見ると、
輸出入額の差は、段々狭まってきている。
2011年の輸入超過額は95億USDで、ここ5年で最少だ。
また、同年は2002年以降の超過輸入額/輸出額の割合も、
最少の年となっている。
輸入超過額の減少は、ベトナム経済にとって歓迎すべきだが、
輸入品の中で生産資材の割合が一番高い(2011年:90.6%)ことは、
注意すべきである。
統計総局によると、1月に大量に輸入された製品はほぼ生産用資材であった。
その中でも交通手段、部品は86.2%減、
綿 56%減、動物油・植物油 51.8%減、
一般金属 53.5%減、布類 30.9%減、
縫製・繊維・靴加工用資材 20.6%減となっている。
輸入資金としてのUSD購入のニーズが、2011年後半以降大幅に減少しているのだ。
各前年と違って、企業も慌ててUSDを購入するという状況がない。
生産活動の停止しや、生産ラインの削減が、
USDに対するニーズ減少の主因である。
そのため、VND/USDのレートも段々下がっているのだ。
USD/VNDのレートの急上昇の可能性低い
Nguyen Van Binh新国家銀行総裁は、
USD/VNDのレートの安定化を目標に掲げている。
2011年9月7日、Binh氏は、
2011年末までにUSD/VNDのレートの変動枠を1%以下に押さえるという目標を掲げた。
実際、国家銀行はこの目標を達成し、
企業と市場に対して第1の信用を作った。
Binh氏は 前年の成果を踏まえ、2012年の年初、
国内市場及び外国市場が大きく変動せず、
ベトナム市場が大きな影響を受けない場合、
VND/USDのレートは3%以下で変動しないだろう、と述べた。
上記のBinh氏の発言は在外送金、輸入超過額の減少、
VNDの金利等の要素に、裏打ちをされる形となった。
この様な総裁の発言、外貨市場に対する国家銀行の干渉もあって、
比VNDのUSD上昇に対する企業や、投資家の期待が大きく減ることになった。
この2週間で多くの企業、や国民がUSDを売却している。
銀行のUSD購入値は1USD20,930VNDから20,750VNDに下がった。
ただ、多くの人が、売却資金を預金して年利14%を得ている。
USD/VNDのレートが急上昇する期待がなくなったことで、
銀行やブラックマーケットでのレートは大幅に低下することになった。
在外送金は、全てVNDに変換
2011年も例年通り、テトに合わせて在外送金は大幅に増加し、
2011年だけでも90億USDに達し、
USD/VNDレートの安定化のための外貨供給源となっている。
前年までは、ブラックマーケットでのレートが銀行より高く、
外貨市場が厳しく管理されてこなかったため、
銀行に入ってくる外貨資金は少なかった。
今は、ブラックマーケットでのレートが銀行より低い時もある。
また、違法の外貨取引は3~5億VNDの罰金を科せられる。
その他、VNDの預金金利が14%と高利で適用されている。
USD/VNDレート、安定化はいつごろ。
VND/USDのレートがこのまま維持されるはずはない。
このレートでは、ベトナム製品の競争力を減らし、
長期的には輸出に悪影響ばかりを与えることになる。
ただ、Binh氏の発言のように、為替レートの変動は3%以下で調整されようとしている。
国家銀行はそれまでの年よりもレート調整に力を入れるだろう。
今後の為替レートの調整は、インフレ抑制やVNDの金利引き下げとともに
活発に行われるはずだ。
Tai Hui-Standard Chartered Bank東南アジア研究部長は、
2012年末、VND/USDのレートが21,400VND/USDとなり、
さらに2013年第1四半期と第3四半期には
22,000VND/USDを達するとの予測を示している。
3月末には、国家銀行が今年の為替レートの調整計画の
第1ステップを実行に移す予定だ。
しかしこの調整が、市場に大きな影響を与えることはない。
現時点で多くの人が、USDを売ってVNDに変換し、銀行に預金しているからだ。
CafeF.vn 2012年2月27日