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2012年09月20日

どこまで変わる?銀行資金貸付の成長率


9月7日までベトナム銀行ネットワーク全体の資金貸付成長率が
1.82%だったことが国家銀行の統計で明らかになった。
ベトナム経済の資金吸収力が非常に弱いため、資金貸付成長の
目標である8%~10%を達成する可能性は極めて低い。


統計によれば、数行の大銀行で資金貸付成長がマイナスもしくは
非常に低くなっている。Eximbank(ベトナム輸出入銀行株式会社)は
最近8ヶ月で資金貸付成長が年初を下回っている状態だ。同様に
Vietinbankも成長率2%と勢いが感じられない。

ACB銀行でも経済危機で資金貸付成長率が大幅なマイナスとなった。
ホーチミン市における民間銀行の資金貸付成長率は、ほぼ全行で
極端な低下状態となっている。

しかし、高い資金貸付成長率を維持している銀行もある。
BIDV(ベトナム投資開発銀行)は年初8ヶ月の資金貸付成長率が
13.5%で、銀行ネットワーク全体の平均成長率を大きく上回る。
Military Bank(軍隊銀行)も10%の成長率を記録した。

Vietcombank (ベトナム貿易銀行)では、この8ヶ月で預金高が
増加して昨年比13%アップとなったが、資金貸付成長率は
7.2%(223.054兆VND)だった。このギャップが銀行利益鈍化に
プレッシャーをかけている。
Vietcombankは年初に利益成長率15%と、資金貸付成長率17%の
目標を立てており、結果は資金貸付成長率10%を達成し、
計画は大成功に終わっている。

資金貸付の構造にも変化があった。国営銀行では優先分野への
貸付資金が急増している。投資開発銀行と農業農村開発銀行で
優先分野への貸付金額が貸付総額の45%を占め、前年同期より
35%の増加となった。

大部分の銀行では中小企業への資金貸付額が大幅に減っている。

また、資金貸付のシェアにも大きな変化が表れた。民間商業銀行の
シェアは減少傾向にあるが、国営商業銀行では増加しており、
全体の47.5%を占めている。国家銀行によると資金貸付が急成長し、
年初より1.5%の増加となった。

Vietcombankの支配人は銀行ネットワーク全体の資金貸付成長率が
8%~10%の目標を今年中に達成することは非常に厳しいと述べた。

Sanotc.com 2012年9月20日

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