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2012年02月09日

日本人がベトナムで買うもの


日本の投資家が訪越し、ベトナムの企業を買収する傾向について、
ベトナム経済の暗さが日本の桜色で部分的に明るくなったという
意見がある。


来て見て買収

年初に食品・製菓会社のEzaki GlicoはKinh Do株式会社の1,400万株
(資本金の10%相当)を買収し、ベトナム市場に進出するきっかけを作った。
また、今年の1月にはMizuhoがVietcombankの株式15%を買収しており、
5.67億USDの資金出資を完了する予定となっている。

日本のM&A案件は財政分野、不動産分野、通信分野、日用品等の様々な分野で
実行されており、多くのベトナム企業が日本企業の出資を受けた。その中では
特に日用品生産販売分野の高さが目立つ。例えば、Nutifoodの株式の25%、
Sai Gon紙の株式の48%、国際食品会社の57%、Dianaの株式の95%などの
売買案件である。

2012年に日用品生産販売会社はさらに困難な状況となり、不動産会社が多額の
借金を抱え、証券会社の活動困難、健康保護会社の営業不振等の状況を見ると、
M&Aのリストは今後も増えることが予想される。日本の投資家は不況企業だけを
見ておらず、人口9,000万のベトナム市場に注目している。
日本人はベトナムを訪問し、市場で勝つことに期待を寄せているようである。

ここで言いたいのは、最近のM&A案件が同じような分野で活動する会社同士で
行われた案件が多いということだ。また、日本の投資家業界は分野開発傾向を
良く理解しており、専門的な分析能力が高い。そのため、企業の買収は単に
株式を確保するのではなく、専門的管理、技術管理、投資活動のリスク管理等、
様々な観点からベトナム企業の活動に高い関心を持っている。

専門家の意見によると、日本の投資家がベトナムを訪問してベトナムの企業を
買収する理由は今が投資にとって有利なタイミングだからである。
(ベトナム企業の営業状態が困難に直面し、ベトナム銀行の金利が日本より
数十倍高く、株価が非常に安い)

KPMG有限会社のNguyen Cong Ai副社長によると、日本の投資家は通常人口、
経済発展の安定性、一人当たりの所得等、統計に基づいて決定を下す。
日本の投資家は投資前に市場を入念に調査し、長期的な発展を続けるための
潜在能力がある分野に投資し、現在の問題点を解決するための目的ではなく
将来の発展を目指す。

現在、日本企業にとって厄介な問題は日本市場が飽和状態となることに加え、
円高という現象である。そのため、日本の投資家は新たな市場を探している。
その結果、年間売上18億USDのTama Home建設グループがベトナムを訪問し、
Cotec不動産投資開発の株式20%を、Kim Eng証券のコンサルティング経由で
2011年の末に買収した。この投資案件はベトナムにおける日本投資家業界の
典型的な事例となった。工場建設と独自での市場構築の代わりに、ベトナムの
企業と提携して市場に進出し、経費と時間を節約することができる。

CafeF.vn  2012年2月9日

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