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2012年03月15日

日本の大手小売企業がベトナム進出に猛チャージ


一般の消費者から富裕層までターゲットにする日本の投資家が
日本製品をベトナム市場に参入させることが明らかとなり、日本の国内市場が
飽和状態であることをうかがわせている。


日本の小売企業がベトナムに進出することは2009年に予測されていた。
現在、100%外資の小売会社がベトナムでの販売活動を認可されている。

ベトナム進出を実行する日本企業

2012年2月末、日本の大手である高島屋がホーチミン市第1地区の一等地で
1万5,000㎡の販売エリアを借用する契約を締結した。高島屋は2015年の
ベトナム市場本格参入を目指し、ホーチミン市に駐在事務所を置いて子会社の
設立申請手続きを進めている。Takashimaya Singaporeの Paul Tan PR担当社長は、
ベトナムのショッピングセンターで販売する商品の準備で、高島屋が各調達会社と
交渉し、世界のブランド品をベトナムで販売できるように努力している。

高島屋は高級品を扱う日本の小売企業で、世界の高級ブランドと提携している。
Paul Tan氏によると、ショッピングセンターでは世界の有名ファッションや日用品、
食品、飲み物などを販売する。
営業方式はシンガポールの高級ショッピングセンターと同様。ベトナムへの投資額は
未発表だが、高島屋の代表者は経済の成長スピードが安定していて、今後はさらなる
成長が期待できるベトナムは、高級品小売分野での可能性が大きいと信じている。

また、富裕層ではなく中流階級を対象とする高島屋のショッピングセンターも
1日かけて遊べる場所という観点で検討されている。
2012年3月上旬、日本のAeonグループがホーチミン市Tan Phu地区における
Aeon-Tan Phu Celadonショッピングセンターの投資計画を発表した。
このショッピングセンターの投資総額は1.09億USDである。

Aeonグループの岡田元也社長は「現地で開発し、現地の住民と共に存在する」の方針で
ベトナム人の買い物習慣を変えること熱望している。Aeonショッピングセンターの
工事は2012年9月に起工され、2014年に営業が開始される予定となっている。
AeonベトナムのNishitohge Yasuo社長は「ベトナムのAeonショッピングセンターで
販売される商品の90%はベトナム国内で調達され、残りが日本と他の国の製品である。
また、我々も多くの日本企業とベトナム企業に商品調達を依頼する」と述べた。

このように日本の2大企業が2012年の頭に進めた大規模なベトナム進出プロジェクトが
ベトナムの小売市場を活性化させた。これらの企業はチェーン店とは異なるスタイルで
販売計画を実行する意向を表明した。Jetro(日本貿易新興機構)によるとベトナム市場に
進出する日系企業は小規模な生産分野から小売分野に変わる傾向を見せている。
現にFamily Martはベトナムに進出して2年でベトナムに18店舗の展開を実現させた。
Family Martベトナムは24時間営業で、商品の70%が他のベトナム店舗と全く異なる。

市場のさらなる発展期を待って

Dream Incubator VN(日本)のShinichiro Horiファンド社長は、多くの日本投資家が
ベトナム市場に関心をもっていると述べた。しかし、ベトナム政府は国内の小売市場を
守るために様々な対策を実施している。Shinichiro Hori氏は「人口が若く、徐々に収入が
良くなっており、消費者の好みも日本人と近いので、ベトナム市場は日本企業にとって
魅力的になっている」と続けた。現在、数社の日本小売会社がベトナム企業に対して
フランチャイズのスタイルを選択しており、他の数社はベトナムの小売市場がもっと
オープンになる時期を見据え、卸売りのルートを拡大させている。

Paul Tan氏によると、高島屋がベトナムに進出した決定的な理由はシンガポールにおける
GST(税金返還機関)の統計である。同機関の報告によると、ベトナム人は2011年に
シンガポールで6番目に買い物で大金を使っており、金額の伸びは年間約2.3%である。
Tan氏は「ベトナムに進出する理由は多く、30歳以下が人口の50%を占めることも
その1つである」と述べた。Aeonは2009年からベトナムで駐在事務所を開設したが
第1段階は分割支払いカードの営業展開だった。次にコンビニーストアをオープンし、
フランチャイズも展開している。

Aeonの代表者によると、ベトナムでの小売市場の制限時期を越えたため、外資関係の
企業は積極的にベトナム市場への進出を行っている。ホーチミン市での計画を実施後、
Aeonは2014年~2015年に北部と南部に進出し、同様の投資を実行する。Okada氏は
「我々が進出した場所に暮らす人々のショッピングの観点を変えたい」と述べた。

第1の投資家
計画投資省外国投資管理局の統計によると、2012年2月まで日本がベトナムの
最大投資国であり、新規投資申請額と増資額が10.7億USDを達し、ベトナムへの
全体の投資額の87.5%を占める。

CafeF.vn 2012年3月15日

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