銀行数 まだ少ない?
ベトナムの銀行の数は、
アジア全域で比較すると普通だが、
発展途上国の中で比較すると、極端に少ない。
システムを縮小・精選するために再構築するべきだ、
という意見があがった。
この意見は、
農村銀行の活動方式を
都市銀行の活動方式に変更する計画が実施され、
一連の新設銀行の申請が
原則として合意(内2社が正式に設立許可)された後に出てきた。
理由は、
ベトナムの経済規模がまだ小さく、発展途上であり、
各銀行の競争力が弱いことと、
格別な強みを持っていないのにも関わらず、
銀行の数が多すぎることにある。
他方で、現在の困難な状況において、
決算性、リスク管理能力が弱く、
競争が激しくなると、金利が引き上げられ、
金融システム、金融活動及び関係投資活動に影響を与えている、
という各銀行の弱みが顕著になってきていることも一因。
専門家の意見によると、
これらの問題を徹底的に解決するためには
「銀行数を減らし、そのために最良の対策、
明確な手段を使い、市場の規則に従うべき」である。
果たして、ベトナムで活動している銀行の数は
アジア及び世界中で、どの位置づけになっているのか。
国家銀行がこの比較を研究し始めた。
2008年5月までに、
ベトナム信用システムの中で5つの国営商業銀行
(内Vietcombankが株式会社に変更許可を受諾したばかりである)、
社会政策銀行、農業農村開発銀行、6つの銀行合併会社、
36民間商業銀行、44外国銀行支部、10財政会社、13資産管理会社、
998人民信用ファンドがある。
銀行システムだけでも、
銀行の数がアジア・ヨーロッパ各国と比べて多い。
他国の例は以下の通り。
タイ 人口6500万人 銀行30行(内、外国銀行17社)
マレーシア 2400万人 32行(同14社)
インドネシア 2億1500万人 160行(同29社)
シンガポール 440万人 106行(同103社)
フランス 6000万人 897行
イタリア 5800万人 787行
ポーランド 1000万人 197行
ヨーロッパの各発展途上国では
銀行の数が経済発展と共に拡大する。
したがって、銀行の数は、
その国の経済の規模及び発展に
付随するのである。
ベトナムにおいても、
このような銀行の数に関する意見が基盤となり、
銀行の数が増加する傾向にある。
2007年4月1日からは、WTO加盟条約の中で、
ベトナムにおいて100%外国銀行の子会社設立を許可され、
この2年間に、各経済グループや地方自治体も
商業銀行の設立を申請する動きがある。
2006年から今日まで、国家銀行は
25社の民間商業銀行の設立申請書類、
33の外国銀行支部設立申請書類、
100%外国銀行の設立申請書類を受け付けた。
2008年5月末までに、
Lien Viet民間商業銀行(正式に活動開始した)と
Tien Phong民間商業銀行に設立許可を発給し、
3つの外国銀行支部に対して設立・活動許可を発給。
残りの書類は国家銀行により審査、検討中だが、
そのうち、7社の民間商業銀行の設立申請案件は
概ね合意された。
2007年12月31日まで、
19団体・公社が、新設商業銀行株式会社に4兆4,260億ドンを出資。
新設許可が発給されれば、この金額はもっと大きくなると予想される。
新銀行の設立や、各国営団体・公社の出資は
法律に違反しないことが原則であり、
銀行の活動は条件付きの営業活動である。
他方で、現在の発展規模では
シンガポール、フランス、イタリア等の国ほど、
ベトナムの銀行数を増やすことができない。
Vneconomy.com.vn 2008年6月2日