上場企業2社 初の合併へ
現在、第1Ha Tienセメント株式会社(HT1)と
第2 Ha Tienセメント株式会社(HT2)は、
合併準備に向けた非公式株主総会の開催を検討中である。
合併の後の資本金は約2兆ドンで、上場銀行に次ぐ規模となる。
Vneconomy.net 2009年9月21日
第2 Ha Tienセメント株式会社(HT2)は、
合併準備に向けた非公式株主総会の開催を検討中である。
合併の後の資本金は約2兆ドンで、上場銀行に次ぐ規模となる。
最近、HT1、HT2の両銘柄が投資家から大きな注目を集めている。
これらの株式は現在急上昇しており、購入申請量も多くなっている。
ベトナムで企業の合併は珍しいことではないが、
上場企業2社の合併は今回が初めてである。
第1 Ha Tienセメント株式会社
第1Ha Tienセメント株式会社 (HT1)は、
元々、1964年に設立されたHa Tienセメント工場である。
1993年に同工場は第1 、第2 工場に分けられた。
第1 工場はその後、第1 Ha Tienセメント会社へ改名、
2007年頭から民営化された。
HT1は2007年末にHOSEに上場、
当時資本金は8,700億ドン、その後1.1兆ドンに増資された。
HT1はベトナムセメント株式会社(Vicem)の主力会社で、
ベトナム全土のセメント市場の8%のシェアを占め、
東南部地域(ホーチミン市と周辺)ではシェア30%を確保、
メコンデルタとTay Nguyen高原の市場でも一部のシェアを占める。
HT1は幅広い販売ネットワークを有し、
南部での正式販売店舗数は21、その他5,000の代理店がある。
ただ、HT1は原料クリンカーを主に輸入か北部産に頼っている。
原料の確保が安定せず、様々なリスクにも直面、利回り率が高くない。
具体的には、2008年、セメント価格が平均25.6%上昇したため、
HT1は売上が15.7%増となった。
しかし、利益率は12.2%に留まり、
2007年から比べても1.1%増に留まった。
現在同社の生産能力は年間170万トン。
これでは、南部市場の需要に対応できない。
HT1は現在、ホーチミン市でPhu Huu工場と
Binh Phuocセメント工場の建設へ投資を行っている。
新投資案件により、HT1は国内マーケットシェアと、
近隣国への市場拡大を狙っている。
第2 Ha Tienセメント株式会社
2008年1月に民営化され、第2 Ha Tienセメント株式会社へと改名、
2009年3月に資本金8,800億ドンでHOSEに上場した。
HT2はベトナム南部で有数のセメント生産・販売会社である。
同社はメコンデルタ市場で30%のシェアを占めている。
現在、実施中の新案件が実行に移れば、
HT2の生産能力は現在の2倍に増加すると予想されている。
HT1とHT2の大きな違いは原料源の主導性である。
この強みは地理的なものにより。
HT2はKien Giang省で貯蔵量の多い石灰鉱山と粘土鉱山を有しており、
今後50年に渡って、生産力年間240万トンまで
引き上げる事が可能となっている(2012年~)。
この強みは2008年の業績にも現れている。
上記のように合理的に原料クリンカーを確保できたため、
HT2は2008年、1,182億ドンの利益を達成、2007年から127%増となった。
合併か競合か
セメントは、特殊な生産分野である。
企業の競争力は企業規模により決定される。
生産能力が大きい工場は販売経費を節約でき、シェアを拡大しやすい。
そして、原料を確保しやすい地理的な条件、販売市場の大きさも、
企業の競争に有利な点となる。
HT2とHT1の合併が実現すると、
年間280万トンの生産能力を有する会社が誕生し、
ベトナムセメント協会中最大の企業となる。
今回の合併は、HT2の原料確保への強みと、
HT1の幅広い販売市場を活用することができる。
近隣国市場への拡大を狙うHT1の戦略は、実現しやすいものとなるし、
HT2はカンボジアとの国境に近いKien Giang省にあって、
陸路と水路の運搬に便利である。
この2社はVicemのメンバーである。
16年前に双方協力のもと発展してきたが、
この長年間、市場で競争してきた。
HT2は原料クリンカーに余剰があっても、HT1には売らなかった。
それにより、HT1は外国から原料クリンカーを輸入するため、
大量の外貨を支出した。
HT2に東南部の市場へ進出する計画があると、
HT1もHT2の主力市場であるメコンデルタ市場へ
販売ネットワークを拡大してきた。
これらの拡大や浪費は、2社合併後にはなくなることとなる。
南部市場の競争相手はHolcim「巨人」と、
現地のセメント工場しかなくなる。
その他、合併後、急速に発展している2社に対しての
資金流動バランスが取れることも期待されている。
今回の合併コンサルティング会社であるBan Viet証券株式会社は、
株式の交換率が現在の株価と大きく違わないことを提案した。
従って、合併後の新会社は、資本金が約2兆ドン、
その規模は上場銀行に次ぐものとなる。
従って、機関投資家と外国投資家は、
今後もHT銘柄にさらに関心を高くするだろう。
これらの株式は現在急上昇しており、購入申請量も多くなっている。
ベトナムで企業の合併は珍しいことではないが、
上場企業2社の合併は今回が初めてである。
第1 Ha Tienセメント株式会社
第1Ha Tienセメント株式会社 (HT1)は、
元々、1964年に設立されたHa Tienセメント工場である。
1993年に同工場は第1 、第2 工場に分けられた。
第1 工場はその後、第1 Ha Tienセメント会社へ改名、
2007年頭から民営化された。
HT1は2007年末にHOSEに上場、
当時資本金は8,700億ドン、その後1.1兆ドンに増資された。
HT1はベトナムセメント株式会社(Vicem)の主力会社で、
ベトナム全土のセメント市場の8%のシェアを占め、
東南部地域(ホーチミン市と周辺)ではシェア30%を確保、
メコンデルタとTay Nguyen高原の市場でも一部のシェアを占める。
HT1は幅広い販売ネットワークを有し、
南部での正式販売店舗数は21、その他5,000の代理店がある。
ただ、HT1は原料クリンカーを主に輸入か北部産に頼っている。
原料の確保が安定せず、様々なリスクにも直面、利回り率が高くない。
具体的には、2008年、セメント価格が平均25.6%上昇したため、
HT1は売上が15.7%増となった。
しかし、利益率は12.2%に留まり、
2007年から比べても1.1%増に留まった。
現在同社の生産能力は年間170万トン。
これでは、南部市場の需要に対応できない。
HT1は現在、ホーチミン市でPhu Huu工場と
Binh Phuocセメント工場の建設へ投資を行っている。
新投資案件により、HT1は国内マーケットシェアと、
近隣国への市場拡大を狙っている。
第2 Ha Tienセメント株式会社
2008年1月に民営化され、第2 Ha Tienセメント株式会社へと改名、
2009年3月に資本金8,800億ドンでHOSEに上場した。
HT2はベトナム南部で有数のセメント生産・販売会社である。
同社はメコンデルタ市場で30%のシェアを占めている。
現在、実施中の新案件が実行に移れば、
HT2の生産能力は現在の2倍に増加すると予想されている。
HT1とHT2の大きな違いは原料源の主導性である。
この強みは地理的なものにより。
HT2はKien Giang省で貯蔵量の多い石灰鉱山と粘土鉱山を有しており、
今後50年に渡って、生産力年間240万トンまで
引き上げる事が可能となっている(2012年~)。
この強みは2008年の業績にも現れている。
上記のように合理的に原料クリンカーを確保できたため、
HT2は2008年、1,182億ドンの利益を達成、2007年から127%増となった。
合併か競合か
セメントは、特殊な生産分野である。
企業の競争力は企業規模により決定される。
生産能力が大きい工場は販売経費を節約でき、シェアを拡大しやすい。
そして、原料を確保しやすい地理的な条件、販売市場の大きさも、
企業の競争に有利な点となる。
HT2とHT1の合併が実現すると、
年間280万トンの生産能力を有する会社が誕生し、
ベトナムセメント協会中最大の企業となる。
今回の合併は、HT2の原料確保への強みと、
HT1の幅広い販売市場を活用することができる。
近隣国市場への拡大を狙うHT1の戦略は、実現しやすいものとなるし、
HT2はカンボジアとの国境に近いKien Giang省にあって、
陸路と水路の運搬に便利である。
この2社はVicemのメンバーである。
16年前に双方協力のもと発展してきたが、
この長年間、市場で競争してきた。
HT2は原料クリンカーに余剰があっても、HT1には売らなかった。
それにより、HT1は外国から原料クリンカーを輸入するため、
大量の外貨を支出した。
HT2に東南部の市場へ進出する計画があると、
HT1もHT2の主力市場であるメコンデルタ市場へ
販売ネットワークを拡大してきた。
これらの拡大や浪費は、2社合併後にはなくなることとなる。
南部市場の競争相手はHolcim「巨人」と、
現地のセメント工場しかなくなる。
その他、合併後、急速に発展している2社に対しての
資金流動バランスが取れることも期待されている。
今回の合併コンサルティング会社であるBan Viet証券株式会社は、
株式の交換率が現在の株価と大きく違わないことを提案した。
従って、合併後の新会社は、資本金が約2兆ドン、
その規模は上場銀行に次ぐものとなる。
従って、機関投資家と外国投資家は、
今後もHT銘柄にさらに関心を高くするだろう。
Vneconomy.net 2009年9月21日