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2010年07月05日

ベトナム航空運搬市場の両面


専門家によると、ベトナム航空運搬市場では二つの動きがある。
ベトナム伝統航空運搬会社(Vietnam Airlines)が、
ベトナム及び他国の航空運搬市場での活動を開発しているが、
他国の格安航空会社が、様々な問題に直面している。


Jestar Pacific、VietJet Air等の格安航空会社は、
ベトナム国内市場の需要が良く、発展を続けており、
国内市場の開発は順調だが、様々な規定により問題を抱えている。


ブランドの保護困難

大株主がベトナム国家資金投資運営公社(SCIC)である
Jestar Pacificと格安VietJet Air民間航空会社が
ブランドの問題に直面している。

ここ最近、ベトナム航空運搬管理局は、
Jetstar PacificにJetstar又はJetの文字と
Jetstar Airway(オーストラリア)のオレンジの星のシンボルの
代わりのものを9月15日までに提出することを要請した。
9月15日はベトナム交通省がJetstar Pacificに対し、
新規の運搬許可を発行するタイミングである。

運搬許可を発給された30ヶ月後も、VietJet Airは
商標をまだ発表できていない。
また、アジアの上位格安航空会社であるAirAsiaによると、
4月からVietJet AirはVietJet AirAsiaの名義で、
格安航空会社として営業活動を行う予定である。
AirAsiaはVietJet Airの30%を所有している。

ただ、その後、ベトナム航空管理局はVietJet Airの
商標について警告。同社はベトナムにおける
AirAsiaの支店ではないため、航空管理局は、
VietJet Airにベトナム航空会社として、独自のロゴマークを
作ることを求めている。

VietJet AirはAirAsiaのブランドを利用できないため、
独自のロゴマークを作る必要がある。
そのため、VietJet Airは営業開始の時期を
5月から第4四半期に延期しなくてはならなくなった。

Jestar Arwaysはベトナム全国の空港、代理店で
不適切なロゴマークを外す必要がある。
Jestar Pacificは新しいロゴマークとシンボルが承認された後に
6台の飛行機の塗り替えのため、最低100万USDの支出がある。

航空管理局がJestar Pacificに対し、ベトナムでの
Jestar Airwayの商標の使用について警告した後に、
Jestar PacificはJestar名義の使用はベトナムの著作権法に触れないとして、
ベトナム著作権管理局によりフランチャイズ証明書を発給された。

2009年11月上旬、Ho Nghia Dungベトナム交通省大臣は
Jetstar Pacificに対し独自のロゴマークと商標を作ることを要請。
理由は消費者がJestar PacificをオーストラリアのJestar Airwaysと
間違えないようにするためである。

QantasはPacific Airlinesに投資。
Jestar Airways(Quantasの子会社)との戦略パートナーとして、
ベトナムで2番目に大きい航空会社の名称を、
Jestar Pacificに変更した。
また、AirAsiaがVietJet Airの30%を買収した目的は、
ベトナムでAirAsiaのブランドを上げるためである。
ただ、この2社は、ベトナム航空運搬市場で
自分たちの商標の宣伝には成功しなかった。


Vietnam Airlinesが参入

Vietnam Airlinesはベトナム国内及び海外のネットワークを拡大し、
フライチームに大きく投資している。

Jetstar PacificとVietJet Airは、商標の問題に直面しているが、
Vietnam Airlinesは国内の航空市場での立場を活かして、
国際航空市場でネットワークを拡大している。

Vietnam Airlinesは今まで1日290便を実施し、
1日にベトナム国内20箇所と海外26箇所への75便を
運営している。

同社の発展計画の中に機材台数の拡大があり、
2015年までに115台、2020年までに165台拡大する予定である。
Boeing 777、Airbus A330、Airbus A321/320等の
複数の種類の飛行機を利用する予定。

路線のネットワークとフライチームの急速な成長は、
ベトナム航空運搬分野にとって良いことであるが、
Jestar PacificとVietJet Airに対する競争の圧力を高める。
これも市場の一般的な規律である。

今後、VietJet Airは競争力についてさらに研究し、
Indochina Airlinesの経験をじっくり学ぶべきである。
ベトナムで設立された2番目の民間航空会社は
VietJet Airの先に営業を開始したが、年間赤字により、
Vietnam AirlinesとJestar Pacificと競争できず、
2009年10月に活動を停止した。

Indochina Airlinesはベトナム航空会社では殆ど顔を出さない。
同社は4月に投資パートナーを探していると報告したが、
今までにまだ新しい情報は出ていない。

Jestar AirwaysとAirAsiaはベトナムで直面している問題により、
Indochina Airlinesは外国パートナーを見つける機会もほぼない。
外国航空会社は8600万人の人口を有するベトナム市場で、
ブランドアップすると共に、2015年に統一される6億人の人口の
アセアン市場開拓を望んでいる。

Vietnam Airlinesはフライネットワークとフライチームへの
投資の促進を通じ、Singapore Airlines、Malaysia Airlines、
Thai Airways等、アセアンの上位航空会社と競争できると確信している。

Jetstar PacificとVietJet Airの航空会社の将来は、
商標の問題を解決するまでまだ分からない。
これらの航空会社は独自の商標で
アセアンの他の航空会社と競争できるのだろうか。



サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年7月5日

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