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2010年12月15日

Standard & Poor’s Vinashin返済能力に警鐘


Standard & Poor’sは、
Fitch RatingsとMoody’s Investor Servicesに次いで、
ベトナム造船公社(Vinashin)の 社債状況に警鐘を鳴らした。


12月13日、Standard & Poor’sは、
Vinashinの負債状況が、ベトナム銀行の資金貸付に、
悪影響を与える可能性がある、と分析した。
そのため、ベトナムの国営企業に対して、
資金を貸付ける場合、慎重に検討するべきであると警告した。

Standard & Poor’s によると、
国営企業の貸主は
「必要時には政府から大きな支援が得られる」と、
期待しない方が良い、とした。

国営企業の借金は、
国営商業銀行の貸付資金の約30~40%を占めている。

8月の政府発表によると、
2010年6月までのVinashinの負債は、
86兆VND(44.1億USD相当)に達するという。
その中の6億USDは、
2007年のスイスのCredit Suisseからの借金である。

Wall Street Journalによると、
11月末までVinashinの役員は、
貸主宛てに返済延期申請を申し入れている。
第1回目の返済締め切りは12月20日。

Vietnam Holdingのサイトは、
Vinashinが返済時期の1年延期を申請したことを、
明らかにしている。

Vietnam Holdingは
「ベトナムや外国商業銀行は、国営企業に対する貸付は、
 ベトナム政府から保証されている、と信じている。
 Vinashinは、そうした観測に対する手痛い教訓といえる。」
と評価した。

Standard & Poor’s以前に、 FitchとMoody’sも
ベトナム銀行に対するVinashinの影響を警告していた。

9月末、Fitchは、Vinashinの借金問題が
ベトナム商業銀行の資産に悪影響を与える可能性がある
と警告していた。
11月末、Moody’sは、
Vinashinの借金が、ベトナム商業銀行の貸付資金全体の
3%を占めることを明らかにし、
Vinashinに返済能力がないということは、
ベトナムの他の国営企業に対する
信用を大幅に下げる、と指摘した。



Vneconomy.net  2010年12月15日

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