Petrolimex、民営化へ
国営会社として活動しているPetrolimexは、1989年から現在に至るまで
国家予算から1ドンも支給されていない。これはPetrolimexの弱点である。
サイゴンエコノミックスタイムズ 2011年7月22日
国家予算から1ドンも支給されていない。これはPetrolimexの弱点である。
市場大暴落という背景を受けてのIPOだが、Petrolimexにおける民営化前の
国有資金の計算方式はPhu My肥料株式会社、Bao Viet、Vietcombank、そして
Vietinbank等の大規模な国営企業と変わらないので、PetrolimexのIPOは
国営企業の改善という点に関して言えば古いやり方である。
株式の売却は一部ずつ
中央政府国営企業改善管理局次長のPham Viet Muon氏は「今回はPetrolimexの
資本金2.56%に相当する2,740万単位しか発行しない。市場が良い状態ではなく、
Petrolimexは株式を段階的に分けて売却する予定だ」と述べた。
この株式売却戦略は現在の背景を受けて、Petrolimexを始めとする国営企業の
民営化に適切な対策と言える。6月の上旬に鉄公社はIPOの6600万単位のうち
3,900万単位しか売却できなかった。その前の中部建設公社はIPO2,400万単位の
株式を全部売却した。だが、MHB(メコンデルタハウス開発銀行)もIPO株式の
約30%しか売ることができなかった。
ここに挙げた国営企業におけるIPO株価は銘柄に近く、鉄公社は1万,100VND
(落札株価が10,1010VND)、中部建設公社が10,300VND(落札株価10,600VND)、
そしてMHBが11,000VNDとなっているが、投資家は積極的に参加していない。
その理由はこれらの会社と同等の営業成績を達成している上場会社の株価が
額面以下で取引されているからである。VIP、PIT、PJT、PTS、PGC、Vitaco等の
上場会社はPetrolimexが 株式の支配率を保有しているが、現時点での取引は
6,000VND~8,000VNDとBook Valueより低い。
古い瓶の中身は果たして新しい酒か?
民営化前にPetrolimexの資本金は1.4328兆VNDだった。企業価値の計算時は
国有資金が10.164兆VNDで確定した。この状態がキープされ、Petrolimexは
社員に5,360万単位の株式を追加発行し、資本金は10.700兆VNDに拡大する。
民営化前後の資本金の差は非常に大きいが、自己資金と流動資金は変わらない。
また、Petrolimexは最近の20年間で国から追加投資されていない。企業での
流動資金はIPO発行の余剰資金で補填されるが、民営化費用や国家予算納入分が
大きく、余剰資金はあまり残らないと見込まれている。
Petrolimexの民営化は今まで実施されてきた方式と変わらない。民営化のための
独立コンサルティング会社に依頼する意見が参考にされていない状況がある。
現在、ベトナムにはガソリン・オイル販売市場をオープンする計画がないため、
Petrolimexが戦略パートナーを選ぶ問題は取り沙汰されていない。ベトナムは
ガソリン・オイル販売市場を永久に閉鎖するわけではないが、外国投資家の投資を
誘致する際には現在と違って何倍も高い株価で確定されるだろう。
年間で24%増加する販売経費と経営管理費
Petrolimexと投資家は民営化の後にPetrolimexが新しい仕組みで運営されることを
期待している。だが、株主構造の中で国有率が95%と圧倒的なため、民営化の意味は
ほとんど無い。民営化の重要目的は企業主導の営業ができることだが、Petrolimexは
どこまで主導的な営業が行われるかわからない。
また、国際市場においてガソリンとオイルの販売価格が異常に変動し、Petrolimexの
営業活動に大きく影響を与える。政府が現在のようにガソリン・オイルの販売価格を
管理する限り、各企業が国際市場の変動に対応することはできない。さらに、政府の
運営方式はPetrolimexの利益を事前に確定する。国内市場での販売価格調整によって
Petrolimexの営業成績は変化する。例えば2009年でPetrolimexの利益は2.880兆VND、
2010年が990億VND、2011年では年初6ヶ月で-1.220兆VNDである。
また、Petrolimexの会計報告書では販売経費と企業経営管理経費が2008年から続けて
増加し、年間平均24%増となっている。この経費増加が代理店への割引率に関係する。
財政面でのPetrolimexは石油グループに次いでベトナム2位の大きな売上を達成した
(去年が117.000兆VND)企業である。
国有資金の計算方式はPhu My肥料株式会社、Bao Viet、Vietcombank、そして
Vietinbank等の大規模な国営企業と変わらないので、PetrolimexのIPOは
国営企業の改善という点に関して言えば古いやり方である。
株式の売却は一部ずつ
中央政府国営企業改善管理局次長のPham Viet Muon氏は「今回はPetrolimexの
資本金2.56%に相当する2,740万単位しか発行しない。市場が良い状態ではなく、
Petrolimexは株式を段階的に分けて売却する予定だ」と述べた。
この株式売却戦略は現在の背景を受けて、Petrolimexを始めとする国営企業の
民営化に適切な対策と言える。6月の上旬に鉄公社はIPOの6600万単位のうち
3,900万単位しか売却できなかった。その前の中部建設公社はIPO2,400万単位の
株式を全部売却した。だが、MHB(メコンデルタハウス開発銀行)もIPO株式の
約30%しか売ることができなかった。
ここに挙げた国営企業におけるIPO株価は銘柄に近く、鉄公社は1万,100VND
(落札株価が10,1010VND)、中部建設公社が10,300VND(落札株価10,600VND)、
そしてMHBが11,000VNDとなっているが、投資家は積極的に参加していない。
その理由はこれらの会社と同等の営業成績を達成している上場会社の株価が
額面以下で取引されているからである。VIP、PIT、PJT、PTS、PGC、Vitaco等の
上場会社はPetrolimexが 株式の支配率を保有しているが、現時点での取引は
6,000VND~8,000VNDとBook Valueより低い。
古い瓶の中身は果たして新しい酒か?
民営化前にPetrolimexの資本金は1.4328兆VNDだった。企業価値の計算時は
国有資金が10.164兆VNDで確定した。この状態がキープされ、Petrolimexは
社員に5,360万単位の株式を追加発行し、資本金は10.700兆VNDに拡大する。
民営化前後の資本金の差は非常に大きいが、自己資金と流動資金は変わらない。
また、Petrolimexは最近の20年間で国から追加投資されていない。企業での
流動資金はIPO発行の余剰資金で補填されるが、民営化費用や国家予算納入分が
大きく、余剰資金はあまり残らないと見込まれている。
Petrolimexの民営化は今まで実施されてきた方式と変わらない。民営化のための
独立コンサルティング会社に依頼する意見が参考にされていない状況がある。
現在、ベトナムにはガソリン・オイル販売市場をオープンする計画がないため、
Petrolimexが戦略パートナーを選ぶ問題は取り沙汰されていない。ベトナムは
ガソリン・オイル販売市場を永久に閉鎖するわけではないが、外国投資家の投資を
誘致する際には現在と違って何倍も高い株価で確定されるだろう。
年間で24%増加する販売経費と経営管理費
Petrolimexと投資家は民営化の後にPetrolimexが新しい仕組みで運営されることを
期待している。だが、株主構造の中で国有率が95%と圧倒的なため、民営化の意味は
ほとんど無い。民営化の重要目的は企業主導の営業ができることだが、Petrolimexは
どこまで主導的な営業が行われるかわからない。
また、国際市場においてガソリンとオイルの販売価格が異常に変動し、Petrolimexの
営業活動に大きく影響を与える。政府が現在のようにガソリン・オイルの販売価格を
管理する限り、各企業が国際市場の変動に対応することはできない。さらに、政府の
運営方式はPetrolimexの利益を事前に確定する。国内市場での販売価格調整によって
Petrolimexの営業成績は変化する。例えば2009年でPetrolimexの利益は2.880兆VND、
2010年が990億VND、2011年では年初6ヶ月で-1.220兆VNDである。
また、Petrolimexの会計報告書では販売経費と企業経営管理経費が2008年から続けて
増加し、年間平均24%増となっている。この経費増加が代理店への割引率に関係する。
財政面でのPetrolimexは石油グループに次いでベトナム2位の大きな売上を達成した
(去年が117.000兆VND)企業である。
サイゴンエコノミックスタイムズ 2011年7月22日