スペアタイヤ不足で車の販売できず
7本必要なスペアタイヤが4本しか用意きず、ベトナム最大の自動車会社が
製品を顧客に引き渡すことができなかった。
Vneconomy.net 2011年9月15日
製品を顧客に引き渡すことができなかった。
原因
ベトナムは裾野産業が弱過ぎるため、生産業のニーズに対応できない
テレビ組立等の企業が現地の部品調達先をなかなか見つけられない
一番の問題は民間企業が現地部品調達先を見つけられなうため、オーダーの
40%しか対応できず、1つでも部品が不足すると物を作れない
テレビ組立の場合は部品の100%を輸入しなくてはいけない。
ベトナムではテレビ組立の企業が部品の100%を中国と韓国から輸入している。
理由は裾野産業が弱過ぎることである。
外国直接の投資資金を持つ企業だけではなく、100%がベトナム資本の企業も
現地部品の調達先を模索している。
21インチのCRTモニターを使用しているThang Loi電化製品有限会社(VVC)の
Tri社長は現地でプラスチックカバーと電子回路を調達している。
テレビの組立産業は全てBinh Duong省にある企業から電子回路を調達しており
プラスチックカバーは1個13万VND、電子回路は1個45万VNDで販売され、
中国製品と比べて1個あたり7万VND安いが、モニター等の重要な部品は全て
外国から輸入しなくてはならない状況だ。
また、25インチ、29インチ等、種類の異なるテレビ部品は全て外国から
輸入されている。しかし、輸入する数量が少ないと仕入れ単価や販売単価も
上がって売れ行きも悪くなるため、VVC、VTB、VTDといったベトナム資本の
電化製品組立産業は21インチのものしか組み立てられない。
Tri社長によると、過去にVVCはコンピューターのLCD画面とLCDテレビしか
組み立てなかったため、部品の100%を外国から輸入していた。
現在、VVCはベトナム人対象に格安コンピューターの組み立てを計画しているが、
現地の部品調達先が見つからず、包装部品以外のものを全て輸入に頼らなくては
ならない状況となっている。
ベトナムでの電子部品の裾野産業はまだ弱いため、ベトナム組立産業の製品は
輸入製品と競争できない状況だ。
これは長年にわたって政府が裾野産業の開発に力を入れなかった結果である。
タイヤが足りず車の販売が困難
ベトナムの大手であるVinaxuki(Xuan Kien自動車会社)のBui Ngoc Huyen社長は
現地での部品調達先を探すことが恒常的に困難だと述べた。
Vinaxukiは高品質なベトナム製のSao VangタイヤやDong Naiタイヤを使っている。
しかし、これらの会社はVinaxukiのニーズに対応することが困難な状況であり、
数ヶ月待ってもVinaxukiの依頼に40%しか応えられないことがあった。
タイヤが調達できないため、Vinaxukiは小型トラック4,000台しか売れなかったが、
今年の計画は6,000台が目標だった。また、同様の理由でスペアタイヤが4本しか
調達できず、顧客への納車が困難な状況となっている。
さらに、車のシートに使用する皮製のクッションを現地で調達しようとしたが、
基準に合致する製品を作っている業者が少なく、規模も小さかったため、生産量が
Vinxukiのニーズに対応できなかった。
Vinaxukiは現地の部品調達会社との間で常に大きな問題に対面しており、部品不足の
問題を解決するため、Vinaxukiはハノイ市Dong Anh地区とThai Nguyen省において
各種トラック部品の生産工場に数百万USDを投資した。
先ごろVinaxukiは日本企業に400万USDを出資して、トラックのキャビン加工枠の
調達を依頼した。日本人は今後5年~10年の間にVinaxukiの技術者に対して枠加工の
技術養成を行うことになっており、Vinaxukiは自分たちが輸入品単価の60%にあたる
費用でキャビン加工枠を作れるようになることを期待している。
だが、この努力は海中の砂と同じであり、1つの自動車工場が1,000社~3,000社の
部品調達先を必要とする。これはベトナムで考えられないことである。
70~90%の部品が中国と韓国からの輸入
現在、ベトナムには100%ベトナム資本の自動車会社が数十社存在するが、現地調達の
比率が低く、70%~90%の部品が中国と韓国から輸入されている。これらの企業は
組立プロセスの中で部品の溶接、ペンキ、検定のパートだけを実施する。
Hoang Tra有限会社のNguyen Canh Tuan社長によると、現地で調達された部品の中で
特にタイヤ、ガラス、電池等は基準に合わないものが多い。
また、生産企業が同じ分野で活動している企業しか相手にしないため、企業の強みを
活用することができず、能力の開発も不可能な状況である。
かなり前からベトナム自動車業界ではネットワークの強化を図り、複数の関係機関が
参加することによる車のモデル設計および大量生産が求められていたが、現時点では
まだ実現されておらず、各企業の活動を専門化して部品生産を促さなくてはならない。
部品を生産するためには膨大な投資資金と技術が必要であり、企業の能力を超えるが
政府の支援が得られないため、実行に移したくても移せないない状況である。
糸とシャツボタンも輸入
ベトナムでは自動車産業と電化製品産業の話は驚くほどのことではない。自動車部品、
電子部品の生産は複雑であり、まだ市場規模も小さいため実行が困難だと考えられる。
だが、繊維・縫製の分野は全く違う。糸やシャツボタンの生産は複雑なことではないが、
量産が出来ない状況で、大量な調達が必要な場合は輸入品を使うことになる。これが
大きな疑問である。
ホーチミン市ではKim Khang会社がシャツボタン工場と20台のボタン加工機械を持ち、
月に70万~80万個のボタンを作っている。Kim Khang会社の使用している加工機械は
倒産した日本企業から調達された90年代のものである。Kim Khang以外には機械を
配備している会社が存在しない。
ベトナム政府は裾野産業の開発方針を立てておらず、長期にわたって輸入に頼ったため
ベトナムの企業は部品生産をしにくい状況になっている。
ベトナムは裾野産業が弱過ぎるため、生産業のニーズに対応できない
テレビ組立等の企業が現地の部品調達先をなかなか見つけられない
一番の問題は民間企業が現地部品調達先を見つけられなうため、オーダーの
40%しか対応できず、1つでも部品が不足すると物を作れない
テレビ組立の場合は部品の100%を輸入しなくてはいけない。
ベトナムではテレビ組立の企業が部品の100%を中国と韓国から輸入している。
理由は裾野産業が弱過ぎることである。
外国直接の投資資金を持つ企業だけではなく、100%がベトナム資本の企業も
現地部品の調達先を模索している。
21インチのCRTモニターを使用しているThang Loi電化製品有限会社(VVC)の
Tri社長は現地でプラスチックカバーと電子回路を調達している。
テレビの組立産業は全てBinh Duong省にある企業から電子回路を調達しており
プラスチックカバーは1個13万VND、電子回路は1個45万VNDで販売され、
中国製品と比べて1個あたり7万VND安いが、モニター等の重要な部品は全て
外国から輸入しなくてはならない状況だ。
また、25インチ、29インチ等、種類の異なるテレビ部品は全て外国から
輸入されている。しかし、輸入する数量が少ないと仕入れ単価や販売単価も
上がって売れ行きも悪くなるため、VVC、VTB、VTDといったベトナム資本の
電化製品組立産業は21インチのものしか組み立てられない。
Tri社長によると、過去にVVCはコンピューターのLCD画面とLCDテレビしか
組み立てなかったため、部品の100%を外国から輸入していた。
現在、VVCはベトナム人対象に格安コンピューターの組み立てを計画しているが、
現地の部品調達先が見つからず、包装部品以外のものを全て輸入に頼らなくては
ならない状況となっている。
ベトナムでの電子部品の裾野産業はまだ弱いため、ベトナム組立産業の製品は
輸入製品と競争できない状況だ。
これは長年にわたって政府が裾野産業の開発に力を入れなかった結果である。
タイヤが足りず車の販売が困難
ベトナムの大手であるVinaxuki(Xuan Kien自動車会社)のBui Ngoc Huyen社長は
現地での部品調達先を探すことが恒常的に困難だと述べた。
Vinaxukiは高品質なベトナム製のSao VangタイヤやDong Naiタイヤを使っている。
しかし、これらの会社はVinaxukiのニーズに対応することが困難な状況であり、
数ヶ月待ってもVinaxukiの依頼に40%しか応えられないことがあった。
タイヤが調達できないため、Vinaxukiは小型トラック4,000台しか売れなかったが、
今年の計画は6,000台が目標だった。また、同様の理由でスペアタイヤが4本しか
調達できず、顧客への納車が困難な状況となっている。
さらに、車のシートに使用する皮製のクッションを現地で調達しようとしたが、
基準に合致する製品を作っている業者が少なく、規模も小さかったため、生産量が
Vinxukiのニーズに対応できなかった。
Vinaxukiは現地の部品調達会社との間で常に大きな問題に対面しており、部品不足の
問題を解決するため、Vinaxukiはハノイ市Dong Anh地区とThai Nguyen省において
各種トラック部品の生産工場に数百万USDを投資した。
先ごろVinaxukiは日本企業に400万USDを出資して、トラックのキャビン加工枠の
調達を依頼した。日本人は今後5年~10年の間にVinaxukiの技術者に対して枠加工の
技術養成を行うことになっており、Vinaxukiは自分たちが輸入品単価の60%にあたる
費用でキャビン加工枠を作れるようになることを期待している。
だが、この努力は海中の砂と同じであり、1つの自動車工場が1,000社~3,000社の
部品調達先を必要とする。これはベトナムで考えられないことである。
70~90%の部品が中国と韓国からの輸入
現在、ベトナムには100%ベトナム資本の自動車会社が数十社存在するが、現地調達の
比率が低く、70%~90%の部品が中国と韓国から輸入されている。これらの企業は
組立プロセスの中で部品の溶接、ペンキ、検定のパートだけを実施する。
Hoang Tra有限会社のNguyen Canh Tuan社長によると、現地で調達された部品の中で
特にタイヤ、ガラス、電池等は基準に合わないものが多い。
また、生産企業が同じ分野で活動している企業しか相手にしないため、企業の強みを
活用することができず、能力の開発も不可能な状況である。
かなり前からベトナム自動車業界ではネットワークの強化を図り、複数の関係機関が
参加することによる車のモデル設計および大量生産が求められていたが、現時点では
まだ実現されておらず、各企業の活動を専門化して部品生産を促さなくてはならない。
部品を生産するためには膨大な投資資金と技術が必要であり、企業の能力を超えるが
政府の支援が得られないため、実行に移したくても移せないない状況である。
糸とシャツボタンも輸入
ベトナムでは自動車産業と電化製品産業の話は驚くほどのことではない。自動車部品、
電子部品の生産は複雑であり、まだ市場規模も小さいため実行が困難だと考えられる。
だが、繊維・縫製の分野は全く違う。糸やシャツボタンの生産は複雑なことではないが、
量産が出来ない状況で、大量な調達が必要な場合は輸入品を使うことになる。これが
大きな疑問である。
ホーチミン市ではKim Khang会社がシャツボタン工場と20台のボタン加工機械を持ち、
月に70万~80万個のボタンを作っている。Kim Khang会社の使用している加工機械は
倒産した日本企業から調達された90年代のものである。Kim Khang以外には機械を
配備している会社が存在しない。
ベトナム政府は裾野産業の開発方針を立てておらず、長期にわたって輸入に頼ったため
ベトナムの企業は部品生産をしにくい状況になっている。
Vneconomy.net 2011年9月15日