求めるものが見つからない ~ベトナムおもちゃ事情~
こどもの日や誕生日、子供におもちゃを買ってあげる。
どこででも見られる習慣だが、
なにを買うか、親としては悩ましいところでもある。
なかなかいいものがない。
値段と品質と面白さ。
この三つを満たすものが見つからないのだ。
1)価格
店に行くと、ベトナム製のほか、
中国やアメリカ、デンマークなど、様々なメーカーのおもちゃがある。
ベトナム製は安価だが、木製かプラスチック製で
単純なものが多く、バリエーションも少ない。
海外有名メーカーもあるが、
ちょっとしたものでも30万VND以上、
手の込んだものだと150万VND以上もする。
これではさすがに、簡単には手が出ない。
2)品質
子供に与えるおもちゃに求めるもの。
親としてはやはり、安全や安心だろう。
素材はもちろん、作りや機能を吟味すると、
自ずと有名メーカーに目がいってしまう。
となると、やはり値段が気になる。
3)面白さ
子供がおもちゃから受ける影響は大きい。
もちろん、いい面でも悪い面でもだ。
親としては、夢や知識を広めたり、
指先や体の機能を高める、
友達と一緒に楽しめるなど
知育性を持つおもちゃを与えたい。
だが、子供たちが興味を示すのは、
暴力的な要素があったり、
一人で楽しむための電子ゲームなど、
親の思いとは裏腹なことが多い。
本来楽しむべきおもちゃでも、
人を傷つけたり
やりすぎで目を悪くしたりするのは本末転倒だ。
そこを子供はなかなか理解してくれず、
それを解決してくれるおもちゃもなかなか見当たらない。
不満=ビジネスチャンス
ないものだらけのおもちゃ市場。
だとすれば、
その不満を満足に変えるアイディアを形にすれば、
人々はその製品を購入するだろう。
つまり、大きなビジネスチャンスというわけだ。
オリジナリティー溢れるおもちゃを
今すぐに創るというのは難しいかもしれない。
では、どうすればいいのか?
価格と品質のバランス
ベトナム製のおもちゃがあまりないのは、
価格面で、中国製や非正規ルートで流入する商品に
太刀打ちできないからだ。
しかし、食品への異物混入事件以来、
中国製品を敬遠する消費者も多い。
「安心を買う」という意識は高まりつつある。
子供のためならなおさらだろう。
適切なコストと要求される品質。
これをしっかり見極めたい。
ソフト面の充実
おもちゃにもやはり、流行がある。
国内はもちろん、海外の情報を敏感にキャッチして
いち早く商品に反映させたい。
また、テクノロジーの進歩が早いのは、
おもちゃとて同じこと。
こちらも、商品の陳腐化を防ぐためにも、
それを取り入れて機能を充実したい。
とはいえ、いずれもそれなりのコストと時間がかかる。
であれば、もっと積極的に海外にアイディアを求めたらどうだろうか?
キャラクターやゲームソフトなど、マーケティング次第では、
ベトナム独自の反応が見られるかも知れない。
ベトナムのおもちゃがベトナムで流行る。
そんな日が来るのを夢見たいのだが・・・。
huyen