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2009年07月11日

高度技術者・管理者不足 労働への考え方


ベトナム、高度技術者・管理者レベルの人材不足は企業にとって頭痛のタネ。

VN economyは、都市部の若者、数百万人が無職であることに、
「優秀なのになぜ?」というような疑問を投げていたが、
答えは簡単、仕事を選りすぐるから。
高等教育を受けた若者は
①自分の専門性をいかせる仕事がしたい。
②プライドが高く、悪い点を指摘されると反発。
つべこべ言う前に、働き始めなければ!
数年詰め込んだ知識だけ、実務なしで
高度技術者・管理者レベルが育つはずがない。

教育機関から直接人材を雇用するFDI企業が
非常に少ないのは面白い所。
ベトナム企業は「知識重視」、
外資は「実力重視」が現れているのではなかろうか。

人材育成については、同一企業の社員同士で教育を
行うことがもっとも効果的という企業意見が多数。
出来ない者同士で教えあった所で、
果たしてどれ程の高度技術者・管理者レベルが
育つのか、考えるまでもない。

外資が参入、企業のネームバリューや外資への憧れに満足、
与えられた職をこなすだけでは「必要とされる人材」は芽が出ようがない。
ベトナム企業、「知識重視」を当然として、丁寧に社内教育していたのでは
手に負いきれなくなるのは明白。外資資本主義企業への追随も遠い。
外資企業、転職率が高く情報管理がままならない
スタッフに高度技術・管理の教育をするリスクは背負いきれない。

労働に対する考え方を変わらせざるを得ない状況が来ている。
高等教育では、実社会・現場で必要とされる能力・考え方の養成を、
また、即効性を求めるためには企業の協力も必要。
高度技術・管理者を育てる社内教育を行うFDI企業には補助金を出すなど
国としての指針や支援が不可欠。
優秀な人材を育てるための知識詰め込みはそろそろ卒業である。

労働=幸せの社会主義、労働=利益の資本主義。
急成長を遂げるベトナム、見えない力が変化を促している。

(福田)

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