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2008年12月02日

上場株取引 急がれる法律面の充実化


現在ベトナムには、資産として
上場株を配分、譲渡する場合に関する規定がない。

11月28日、Vincom株式会社のLe Khac Hiep代表取締役会長が、
自らが保有していた1,021,875VIC株式を
すべてPham Nhat Vuong Vincom取締役に譲渡した。
現在、Pham Nhat Vuong取締役の保有株数は
49,124,590単位となっている。

なぜHiep氏は、株式の全額譲渡を行ったのか。
それまでにVuong氏はすでに大量なVIC株式を保有していた。
今後、株をまったく保有していないHiep氏が
会長として勤務するのはおかしいのではないか。
さまざまな疑問が浮かぶ譲渡となった。

先月29日、Hiep氏は、
この譲渡は、株主の権利に全く影響を与えないことを説明し、
受け取ったPham Nhat Vuong氏もVincomの取締役であることを
強調した。
今回の譲渡は、取締役の投資品目を再構造するために行われた。
譲渡前の時点で取締役会は慎重に検討し、
Hiep氏のVincomの会長続投と、
Vincomの運営メンバーの変更がないことを決めている。

Vincomの件で、株式譲渡が、
投資家から強い関心を受けている。
例えば、Le Quang Tien FPT副会長兼社長は
離婚調停のなかで、2007年3月21日に
前妻の保有株式370万単位のうち、185万単位を前妻に、
90万株を娘に譲渡した。
他にも、Luong Cao Tung-Ben Tre輸出株式会社(ABT)取締役は
2007年7月26日に、夫人と妹に
25万ABT株式を譲渡している。
その時点での株式の時価総額は250億ドン以上であった。

他国では証券の譲渡について規定が設けられており、
証券譲渡は、上場市場の取引に関する中間規則と例外として
認められている。

しかし、今回のような直接譲渡に関しては、
特定の条件下で行われており、中間機関も通していない、
投資家の収益のための行動でもない。

国家証券委員会の役員は、譲渡に関する規定は、
証券市場を通じて株式売買する人に対して、
平等を確保するためには不可欠である、としている。

ベトナムでは証券法や企業法で、
上場株の資産配分、譲渡に関する具体的な規定がない。

ホーチミン証券取引所(HOSE)は単に
「上場株式はHOSEのシステムを通じて取引されるが、
 株式譲渡の場合を除く。」と規定しているが、
実施に関する具体的な規定はない。

Vincomの場合、株式譲渡が内部で行われている。
今回の場合は、他の株主が
役員の今後の動きを監査することができるが、
すべての場合で監査ができるわけではない。

株式譲渡の目的として、会社が困窮する前に、
VIP株主を「引き抜く」方法として扱われることがある。

株式受領者に対する、株式売却関連の制限がないため、
受領者が自動取引で株式売却し、
VIP株主に資金を返すことができるのだ。

実際、上場株式の取引は通常、
HOSEかHASTCを通さなければならないが、
場合によっては、株主が特定の相手に株式売却したい場合もある。
この権利は法律面で保護される。

証券管理機関である国家証券委員会は、
この問題を重く受け止め、法律面を充実化を急いでいる。

証券市場は、ベトナム市民にとっては歴史の浅いものであり、
上場株の取引に関する規定は、まだまだ不足している。
各機関投資家間で直接大量な株式を売買していても、
情報が公開されていないために、
こういった大きな動きを一般市民は知らない。

収益目的で株式譲渡する場合、
他の投資家に対して大きな影響を与えるため、
早期に具体的な規定を設けるべき、と言う意見もある。
また、各機関投資家間の取引に関する情報も、
充分に提供する必要がある。


証券投資紙 2008年12月2日


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