上昇期待? 電力会社株式
電気の価格は2009年に引き続き上げられる予定のため、
各電力会社は大きな収入を得る。
しかし、電力会社は新たな挑戦を強いられている。
2008年のベトナム全国の電気生産量は、
前年同期より13%増加したが、
国内の需要をまだ満たせない状況である。
2009年に新しい工場は追加4,000MWを補足するが、
電気不足状況がまだ続くと予想される。
EVNの計算によると、2009年に電気不足状況を改善するためには、
電力分野の成長率がGDPの成長率の2倍、約13%でなければならない。
消費需要に対応するために、各発電工場が生産能力を
最大限に上げる必要があると共に、
新しい工場も引き続き建設する必要がある。
しかし、新しい工場の建設は大きな投資資金を必要とし、
建設期間も長いので、短期間で直ぐに供給源を増やすことはできない。
その他、発電工場の建設はマクロ企画の条件にも対応しなくてはならない。
近年、大規模の発電案件に投資する中心的機関である
EVN、PetroVietnam等のほか、他の投資家も発電分野へ積極的に参加し、
中小規模の発電工場を中心に投資を行っている。
Kien Luong発電案件(4.400MW)を実施している
Tan Taoグループ株式会社(ITACO)の様な民間企業も
大きな案件に参加する熱望がある。
電力分野は発展のための有利点が沢山ある。
例えば、競争及びリスクが低い、需要が高い、
各工場の主な生産営業活動が安定している等。
この分野は数多くの機関の長期的な投資品目に入っている。
発電企業:利点と難点
2008年まで、HOSEとHASTCに上場する電力会社は8社である。
そのうち、6社が水力発電会社、1社が熱力発電会社(PPC)、
1社が電気販売会社(KHP)である。
中部電力投資開発株式会社の株式(SEB)は
2008年1月14日に初めてHASTCに上場した。
出典:Vincom証券株式会社(VincomSC)
上場している電力会社7社中、
Phai Lai熱力発電会社は大きな生産能力を有するが(1,040MW)、
他の工場は中小規模の能力しか有しない。
工場の発電能力を最大限に活用することは
電力会社の営業活動に対して大きな影響を与える。
VincomSCの評価によると、2009年にベトナムの発電工場の生産能力が
引き続き国内需要に対応できない状況であるため、
現在の工場に対して生産能力を最大限に活用する機会を与える。
電気の販売価格は各会社の売上と利益を確定する重要な要素である。
電気販売契約は殆ど長期的な販売価格を確定するので、
小売の価格の変動が直ぐに各発電会社の売り上げと利益に影響を与えない。
現在上場している電力会社の中でVSHだけはEVNとの契約期限が
2008年末に切れる会社である。
従って、VSHは2009年よりEVNに対する電気販売価格を
引き上げることができる。
この時期でEVNは政府により
電気の小売価格の引上げを承認される予定である。
USDでEVNに電気を販売する会社(SJD、NLC等)は
USD/VNDの為替レートの変動でも利益を得ている。
その他、工場の特徴も重要な要素である。
水力発電工場の生産能力は水源に付属する。
熱力発電工場は自然状況の影響を受けないが、
EVNとの契約の生産量を確保しなくてはいけない。
2008年は雨が多かったので、各水力発電工場の生産量が
前年同期より増加したが、電気の販売価格は変わらない。
水力発電会社では固定経費が全体の経費で高い割合を占めるので、
利益の増加率が売上の成長率より高い。
また、熱力発電会社では原料(石炭、ガソリン)の購入経費が
電気単価の中で高い割合を占める。
PPCについては、電力分野の特徴と共に、今後この会社の営業成績は
引き続き円高のリスクによる大きな影響を受ける。
(PPCは新しい工場を建設するために円借款をした)
CafeF 2009年1月16日