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2008年04月22日

停滞している株式市場の突破口となるか??〜資金調達、新たな流れへ〜


権利や人脈がお金を生む”ベトナム社会”であるが、
08年度”お金がお金を生む”構図も定着してきたようだ。

金融セクター、特に証券会社の利益構造の多くは、自己売買部門であり、
キャッシュリッチな会社は、不動産で大きな集積をあげた。

利権がらみや優良銘柄を安く購入、利益を出す。
国有不動産を安価で購入(タダでもらう)し、開発し転売。
その原資を、自社の株式を高く売り、資金調達。

権利や人脈をフル活用すべく、資金調達。
これぞベトナムビジネス!

しかしながら、ベトナム株式市場の低迷が長く続くことで、
証券会社をはじめ、利益の出し方がに変化が生じ始めている。

政府のインフレ政策のおかげで、市中短期金利は30〜40%にもなっている。
07年度中に資金調達を終えた企業で資本金が大きな会社(金融機関)は、
他の金融機関に資金を貸し出し、大きな金利益を叩き出している。

これぞまさしく、”金が金を生む”フロー。

資金調達コストは非常に高くなった今、資金調達に新たな流れが。

IPOの勢いは弱く、
http://www.bcc-jp.com/member/news/economy/20080422-006.html
IPOや上場により資金調達を果たす企業は非常に少ない。

ハノイビール(Habeco)は、IPOしたが、ベトナムにおいて市中消化できず、
Carlsberg(カールスバーグ)を戦略パートナーとして選び、
売れ残ったIPO株式を全て購入してもらった。
http://www.bcc-jp.com/member/business/vn/20080421-2351.html

お金がお金を生む流れがある一方で、
外国企業にビジネスパートナーと資金を直接求めるベトナム企業。

資金調達をはじめ、ベトナムビジネスは新たな段階の模索を始めたようだ。
株式市場、半年は低迷…というのが、多くの機関投資家の見解であるが、
こんなところに停滞した株式市場の突破口はあるのかもしれない。


大木健司(Kenji Oki)
株式会社ブルーチップ・コンサルティング

URL   http://www.bcc-jp.com/


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