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2008年07月29日

08年上半期を終えて 投資方針再策定にあたり


上半期決算をどうみるか?
 08年度も上半期を終え、各社第2四半期の業績が公表されてきた。
 上場会社の業績発表は、好調そのもの。
 しかしながら、インフレ(上半期で26.8%)、株安(年初の半値)等渦中にありながら、
 この業績を鵜呑みにする事に違和感を感じる。

 新興国には良くあることだが、いわゆる”粉飾決算”が濃厚であろう。
 結局実現しなかったが、上場基準に抵触し(2期連続赤字)、
 上場廃止が検討された企業も出始めた。
 http://www.bcc-jp.com/member/business/vn/20080721-1513.html


自己資本比率マイナスの銀行も??
 また、一部の銀行では自己資本比率がマイナス(事実上の倒産)になったが、
 大量の預金があるので、倒産しない。
 暫し会社を回し、市場がよくなれば、
 自己資本比率がプラスに転じるため、我慢の時。
 等という日本では考えにくい状況も耳にする。
 しかもこの手の話、場所を違えて複数から耳にする。


損金計上は体力の証
 一部企業のみ、投資損失を計上しており、減益となっているが、
 これは体力のなせる”業”であり、損失を計上しても倒産することがないので、
 損失を計上できると見ることも出来る。
 REE
 http://www.bcc-jp.com/member/shortnews/20080726-042.html
 http://www.bcc-jp.com/member/business/vn/20080724-2347.html
 バオベト証券
 http://www.bcc-jp.com/member/business/vn/20080723-1147.html
 バオベト証券にいたっては資本金(5,000億ドン)の7割にも及ぶ損失計上である。


将来の成長期待=株価
 そもそも上場、未上場に限らず企業価値(株価)は、
 将来の成長期待を現在に織り込んだ形で形成される。
 PERやPBRでアジア諸国とベトナム企業の株価が比較されるが、
 今後の経済成長見通し(成長期待)を考慮すると、
 どちらに成長余力があるのかは明確であり、
 現在の株価水準は安すぎると考える。


試される度量
 世界的に株安、通貨不安、インフレ等、悪いニュースが続く中、
 他案件に比べどれが割安か、損失をどのくらい食い止め、
 成長期待が一番大きな案件を中長期的な視点で見極める。
 ”午後3時の男よりも午前8時の男”を採用、成長を見守る”度量”もこれまた重要である。
 大きなリターンを得る為には、こちらの度量も試されるようだ。

大木健司 (Kenji Oki)
株式会社ブルーチップ・コンサルティング

URL   http://www.bcc-jp.com/


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