ベトナムハノイ近郊進出 人材採用・確保 問題点
ハノイ労働市場背景
多くの外資系企業が進出、その周辺には多くの工業団地がある。
工業団地開発
タンロン(住友)ハイフォン(野村)といったハノイ近郊だけでなく、
ハイズン省(ハノイから約60キロ)、ナンビン省(同100キロ)、
ハナム省(同120キロ)にも及ぶ。
インフラ(電力・交通等)問題
都市部から離れると未だ整備進まず
都市部近郊の問題点
ハノイ近郊の工業団地では、労働力の需給関係バランス(地域住民=供給)
(工場が必要とする労働者=需要)が崩壊し、人員確保が出来ない。
人材採用問題点
マネージャークラス人材
経験不足(教育でカバー可能)
人材はいる(VN人をマネジメントできる)
国際的なマネジメント経験不足
業務経験不足
上級人材の不足
実務処理能力 OK(言われたことはやる)
レポートの作成 ×
マニュアルの作成 × →まとめること、自ら考えること等不得意
ベトナム人特有の性格
独立心旺盛(40歳くらいになると自ら経営したと独立)
工業団地で働きたくない(ハノイ市内で働きたい=日本人も同じ?)
需給バランス
引く手あまたですぐ転職(教育する意味がない)
ワーカー人材
規則不徹底(③交代シフトがいやで、職場放棄)
→給与UPで対処も解決は難しい
労働争議(ストライキ)
→08年30%を超える物価上昇
背景
仕事を辞めても生活できる
→実家に帰り、農業に従事(家賃・生活費ゼロ)
人材確保のために
マネージャークラス
教育(上級人材には魅力的)
日本で教育すべき
→日本の環境に慣れさせる
→途中で投げ出せない環境づくり
契約は不可欠
→教育後数年会社に勤務する契約は必須
→逃げるケースもしばしば
→あらかじめデポジットを取る必要
問題点
すぐに逃げる(日本でも同様)
契約が意味を成さない
まとめ
・人件費の安さを求めた進出には限界有。
→既に進出している企業で、需給バランス(必要労働者と供給可能労働者)を
既に崩壊させている。
→日本で人材確保困難で、日本と同等水準の賃金を支払う覚悟があれば、
これから進出することも検討されたし。
・人件費を求め新天地を開拓し続けるビジネスモデルの崩壊近し
→安い賃金を求め新天地開拓
→労働需給バランス崩壊
→さらに安い賃金を求め更なる新天地へ
→いつかは新天地消滅…
結論
多くの人材を雇用しなければならないビジネスは”人”それ自体がリスクである。
人を採用せず延びてゆくビジネス。そんなビジネスに投資したいものである。
大木健司(Kenji Oki)
株式会社ブルーチップ・コンサルティング
URL http://www.bcc-jp.com/
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