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2008年12月02日

醜聞相次ぐ国営企業 問われる信頼


テーマ

国営営業グループの課題を明確に

国営営業グループとは、
一般的に国営の親・子会社を指すが、
法人資格や方針がまだ一致しておらず、
統一企業法、中央経済管理・研究所と
政府の企業開発・改革班の定義が異なっている。

最近では、国会でよく耳にする言葉となっており、
2008年の最大手企業トップテンを見ると、
営業グループが6社を占めている。

概要

・長期的なビジョンの欠如
  短期的利益に主眼を置いた、選択と集中なき事業展開
・非効率
  国家が持ちうる資源を有効活用できていない

効率の悪い企業

国営営業グループは国民の共通資産の管理者として、 
原則的には、国家経済の財力・人力等を集中し、
柱としての役割を果たすべきである。
大切なのは、利益優先ではなく、
経済の動静や、需要と供給のバランスに
働きかけることであり、
利益は、その次に得られればいいものである。

国会では、とある議員が国営営業グループの、
非効率的な運営に言及し、
「優遇措置を取ってもらっているのにも関わらず、
普通の国営企業や民間企業、外資系企業などに比べ、
自己資産の利益率(ROE)が17.4%と、
最も低い。」
と発言していた。
しかし、企業の第一目的が「利益最優先」でない以上、
この発言は、論点がずれている。

長期的なビジョンの欠如

現在、国営営業グループの課題は、分散投資である。
投資を分散するのは常識だが、
今回の場合、問題になっている。
通常、会社が利益を求める場合、
最も利益を生む産業、又は最も得意分野に出資し、
その後リスクを避け、
より利益を生む産業を模索し、裾野を広げていく、
という流れになる。

しかし、国営企業にとっては、利益は第一目的ではない。
利益を最優先させれば、国家経済の柱、
という役割を果たせない可能性が高い。
実はすでに、不動産・金融・証券といった、
利益重視の産業に多額の出資をしている現状がある。

財務省の発表によると、
現在、国営企業は国家資産の75%を管理し、
債券の60%を負っているが、
国内総資産を占める割合は、40%に留まっている。
これまでの、主な産業以外への出資額は71億ドル、
そのうち、金融・証券への出資額は15億ドルにのぼる。

各国営営業グループの問題

それでも、主要産業に力を入れていれば問題はないが、
現状は、証券・金融に投資しすぎである。
たとえば、ベトナム電気営業グループ・EVNの
不明瞭な財務報告、
ベトナム石油営業グループ・PETROVIETNAMの
不当なガソリン価格の吊り上げ(世界基準をベースにしていない)、
ベトナム石炭営業グループ・TKVの、
石炭密輸の黙殺、
ベトナム造船工業営業グループ・VINASHINの、
国際債券への多額投資と、造船問題。
08年明けから、国営企業の様々な問題が取りざたされている。

提言

・長期的国家利益を見据えた明確なビジョン
・事業の集中と選択
・企業統治及び実行できる“仕組み”作り
投資のコントロール・制限
会計監査の強化
これらの対策が講じられてこそ、
真のグループ力が発揮できるだろう。


(タン)


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