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2008年02月21日

ベトナム財政危機 4つの信号


「ベトナムが財政危機に直面しているか」と言う質問に対し
「ベトナムと協力者」プログラムの
経済成長専門家−David Dapiceは
短期的な見方をすれば「対面しない」と回答した。

ただ、多くの専門家によると、
1997年の危機の原因でもあった能力不足の問題が
再び起こっている、という。

これらの理論は、Harvard大学教授の記事「成功の選択」に掲載された。
これは、本当に質の高い研究で
今後の長期的な発展戦略や、現在のホットな問題に対し
どう進めていくかに関するアイデアもあった。


歴史は繰り返すか。

Havardの専門家チームは、
この20年間でベトナムは大きく発展、
これにより、多くのベトナム人が、貧困状況を乗り越えることができた。
「国として、ベトナムは国際社会においての立場を確立しつつある。
また、その影響は序所に大きくなっている。」とした。

各専門家によると
ベトナムはこの先、成長スピードの維持に努めることが必要。
 現在、この維持に危機的可能性があるのは、金融システムだとした。
その他、各専門家は主に、投資効果の問題(インフレ等)について議論した。

また
「民間経済部門は工業分野に、90%の職業及び70%の生産量があるが
 国営の信用や投資は、国営部門に影響を与える。」
「内密取引が普通になり、これにより、個人投資家が被害を受けている。
同時に、企業の役員が市場の穴を利用し利益を作っている。」
と批判した。

ベトナムに現れている信号は、1997年のアジア財政危機と同様だ。
Havard教授は、以下の主な4つの提案をした。

1: 証券市場は短期間で発展したが
  ベトナム財政システムが各商業銀行に支配されるが、
  商業銀行の監査が緩い、借金がかなり多い。

2: 投資(GDPの40%近く)とICORが
  4.4(ベトナムが成長単位を作るためには4.4投資単位が必要)で、
  現在のベトナム同様、アジア地域の他国に比べ非常に高い。

3: 大量な資金が汚職、マネーローンダリングや
  不動産及び証券市場へ導入する外国投資資金であったため、
  財産赤字を作った。

4: 貿易赤字が急増し
  為替レートも異常に変動するというリスクを抱いている。
  ベトナムには、大量の外国為替が蓄積している。

しかし、専門家チームによると
上記のリスクは、財政危機には繋がらないという。
ベトナムでは、資金口座が自由化されていないため
短期間の外国借金の規模については、管理が可能なため
このバランスを維持できる、と言う。

1997年の財政危機における10の原因の中で
8つは、ベトナムも同様だ。
それらは無期限の口座の赤字・財産赤字・外国為替の借金・
高いICOR・国営投資の効果が薄い・
銀行活動に対する監査の緩い・借金率が高い・
グループ内での資金貸出、である。
他、短期外国借金と口座自由化の2つの原因は
ベトナムでは存在しない。


困難な使命

専門家は、国際資本市場、
特にアジア資本市場の精算性が高くなっている背景において、
現代財政システムの備えに対するベトナムの努力を、高く評価している。

2005年末に発行された国際債券の金利の格差は、平均EMBIより低い。
(JP MorganのEMBIは、アメリカ政府の債券金利と
途上国の債券金利の格差を測るもの)

それはベトナムのように発展している国が 
国際市場から、低い金利での資金ができる。
外国の支援が慎重に検討される場合、
国債の発行はベトナムにとって、有利である。
反面、ベトナム政府及び小企業が、
外国借金に大きく支配される危機も兼ねている。

国営部門が、資金を無効果に使用している。
この状況が続くと、これらの企業が国際資本市場と接する際
ベトナムは価値を作らない借金に対し
高く支払わなければならないことになる。

その他、将来起こる可能性のあるショックを避けるため
有利な段階で、国がコントロールできる借金を確保しなくてはいけない。
ベトナム銀行部門の改善も良い方向にある、と評価された。

ベトナム発展の安定を計るため、強い中央銀行が必要になる。
中央銀行が調整権限・調整能力を有し
銀行システム全体を監査することにより、金融政策が実施できる。
この実現に向け中央銀行は、
財政・人材・金融手段・目標を含む基本的な面で、
決定権を持てるようになる必要がある。


Vneconomy.net 2008年2月21日


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