株価 変動枠引き下げによる損と得
3月25日、国家証券委員会は
HASTCとHOSEに、二つの変動枠に関する書簡を送付した。
この書簡の中で、2008年3月27日より
HOSEが変動枠を5%から1%に
HASTCが10%から2%に引き下がる。
多くの管理機関が動いたが、下落がストップする気配はない。
今回、国家証券委員会が変動枠の引き下げに踏み切った理由は
投資家の不安を軽減させるためだ。
投資家の不安を煽ったことは、今回の暴落の主な原因とされているからだ。
今後、日々の取引が直接影響を与える
- 例えばVN-Indexの全ての取引が、最上限に達した場合
1179.32ポイント(過去最高)に戻すため、最低限必要な期間はAだ。
この、Aを計算してみると
496.64 x 1.01^A = 1179,32 (A =88日=17.6週間= 4か月)
投資家が2007年12月31日に株式を購入した場合
市場が4ヶ月間連続で上昇すれば(現状では考えられない)、損をしない。
各種株価の変動枠
HOSEの証券取引規定、第8条によると
49.000ドン以下で上場する株式の計算単位は100ドン
100,000ドン以上で上場する株式の計算単位は100ドンだ。
これにより、以下の可能性が考えられる。
MAFPF1, PRUBF1等、10,000ドンの株価を有する証券の変動枠は、0ドン。
如何なる場合も、価格が変わることはない。
100,000ドン〜200,000ドンの株価を有するSJS, FPT, TCT等の株価は
3段階で確定される(最低株価、参照株価、最高株価)。
日変動枠1%当たりの
取引料(売買時平均0.4%)、利用料(預金・金売買・不動産売買)の
投機リスクを計算すると、各投資家は利益を得る機会がない。
全体への影響
良い影響:
- VN-Index とHASTC-Indexはここ数ヶ月、驚くほどの下落がない。
- 投資家が検討する時間がある。
- SCICが比較的安い株価で株式購入ができるため、投資家の意欲を掻き立てる。
悪い影響:
- 市場の規律は、サプライ・デマンドが中心だ。
その中で、売却者や購入者は
購入のタイミング、購入株数を自由に決めることができるのだが
変動枠の引き下げは、ベトナムと世界の証券市場のギャップを広げる。
- VN-Indexが1000ポイントの時点で株式を購入した投資家が
再び有利なタイミングを迎えるには時間がかかるため
市場から遠ざかる可能性が高い。
- トレーディング者が売買できないことになると
市場を撤退により取引量が減るため、市場の清算性がなくなる。
ここ数ヶ月間、トレーディング者が株式を大量売却したため
株価が下がるという意見は多い。
トレーディング者がないと、購入者が大半を占めることになる。
その時、証券市場は、資金調達ルートの役割を失う。
- 各証券の値段は、2%/日と変わらないが、価格の上昇や下落期間に保証はない。
2001年6月29日の市場開設1年後、VN-Indexは571ポイントを達した。
この時点では、市場の動態が不安定だったことから
株式購入後、最低でも6ヶ月は、これを売却できなかった。
2003年10月31日、VN-Indexは最も低くなった。
下落の初期段階で各投資家は、朝早く証券会社に出向き、売却命令を出した。
誰もが少しでも早く、株式売却が可能になるよう、期待した。
この後、市場は相次いで下落し、数週間取引がなかった。
この時、株価の変動枠は2%/日だった。
- 機関投資家に対する影響は、個人投資家より数倍高い。
市場の清算性がなくなると、機関投資家は換金できなくなり、利益を得られない。
長期投資家になることもできず、トレーディング者にもなれない。
これは、各ファンドの利益に大きな影響を与える。
潜在リスク
上記の悪い部分により、特に外国投資家がリスク(政策のリスク)を抱えることになる。
ベトナムへの投資を分析する時、発展潜在の他、政治の安定が重要な要素で
ベトナムの特色を作るものでもある。
安定した政治を行う国への投資は、長期的な戦略が期待できる。
政策の安定性も同様で、オープンな市場や明確な実施計画は
外国投資家にとって魅力的だ。
政府の計画によると、2010年までに1,500企業が民営化される。
2008年〜2010年
ベトナム経済にとって重要な役割を持つ大企業が、膨大な資金を要求する。
民営化計画の成功は、外国から投資資金調達に、より大きな影響を与える。
Vneconomy.net 2008年3月26日