IPO化の勢い、弱まる
国営企業民営化の際
ロシアは、企業財産を低く設定したため、大損した。
ベトナムでは、国民による株式購入率が低いため
企業財産が大変安くなっている。
証券市場の暴落により、投資家がIPOに対しあまり関心を示さなくなった。
それらはSabecoを除き、全て小規模企業だった。
売れない状況
以前、投資家はIPO実施企業の研究について熱心だった。
現在、IPOの入札株価は低いが、購入者が少ないため
多くの企業が再入札を行わなければならない状況になっている。
例えば、ニントウアン水供給会社は、240万株式を1万ドンから売却したが
実際の購入申請は218,000株式(売却株数の9%)程で、91%もの株式が余った。
キエンザンtuynelレンガーは、160万株式を1万ドンから売却したが
226,000株式しか売却できず、137万株式も売れ残った(86%相当)。
また、Sabecoは民営化実施の際、70,000ドンの株価から入札を行ったが
市場全体の暴落が影響。
売却予定だった12830万株式のうち、購入申請は7840株式程だった。
これらのIPOは、競売入札方式で行われたが
購入申請株数が売却株数より低かったため、購入申請に留まった。
また、余り株式が多いため、落札平均株価は1〜3ドンしか上昇しなかった。
更に、市場が相次いで下落したため、購入申請をした投資家による辞退も目立った。
なぜこのような状況になっているのか
以前、ベトナム政府の役人は、ロシアの例に習い
国営企業の民営化をより良く実施しなければ
国家財産が、外国投資家やベトナムの大投資家に安く売られると心配した。
ロシアでは、一部の投資家が国営企業の民営化後、億万長者になったが
多くの国民は、依然貧しい生活を強いられている。
ベトナムでも、これが現実になる可能性はある。
ロシアは、国営企業の財産を低く設定したが
ベトナムでは、国民が株式の購入を恐れているため
国営企業の価値が、大変安くなっている。
今、国民の中で、この恐れが段々大きくなっている。
ベトナムの投資機関は、小額の資金しか持っておらず、経験も少ない。
また、証券に関する知識が少ないため、運動形式で市場に参加した。
しかし、外国機関投資家にとって
ベトナム証券市場の規模は小さすぎるため
(タイ・シンガポール市場規模の5〜10%程)、積極的な参加が少ない。
ここへきて、供給源に余裕が出てきたため、株価が低くなった。
そのような背景から、証券の購入は、長期投資できる投資家が大半だ。
Vneconomy.net 2008年4月21日