市場の暴落により資産家20人が10億ドル「損失」
証券市場の暴落により、ベトナムの資産家10人が10兆ドンを損失した。
中には、2兆ドン損失した資産家もいる。
(2007年初め、VN Expressが公表したベトナムの資産家10人が持つ株式は28兆ドン。
このことは多くの人々に衝撃を与えた。)
10人中9人が一人当たり1億ドン損失
一番の資産家であるダン・タン・タムSaigon Invest Group代表取締役が
保有している株式総額は6.3兆ドン（2007年12月28日時点）。
しかし2008年5月16日には5.6兆ドン減益。
約7000億ドンを損失したことになる。
タム氏が保有している3000万KBC株、及び420万ITA株は、
他の株式より下落幅が少なく、
10人のうちでは最も証券の｢暴落｣による影響が少なかった。
KBC株は194,000ドンから174,800ドンに、
ITA株は126,000ドンから72,500ドンに引き下げた。
ただ、タム氏の親戚が保有している株式の総額で計算すると、
この一族は財産1兆ドン以上を損失したことになる。
二番目の資産家ファム・ニャット・ヴォン氏は、
2400VIC株を保有しているが、VIC株の、
155,000ドンから83,000ドンへの値下がりにより1.7兆ドンを損失。
ヴォン氏の財産は37500億ドンから28800億ドンに減額となった。
さらに、ホアファットグループの会長も1.3兆ドンの損失。
3650万HPG株が34760億ドンから21220億ドンに値下がりした。
その理由はHPGの株価が95,000ドンから58,000ドンに
引き下げたことにある。
配偶者が保有する財産も10500億ドンから6410億ドンに減った。
最も損失を受けたのは、グエン・ズイ・フンSSI会長と2人の弟。
フン会長が保有している1270万SSI株が1株当たり168,000ドンから
38,600ドンに下落したため、21300億ドンの財産が4890億ドンになり、
1.6兆ドンの損失を被った。
ベトナム資産家19位のフン会長の弟は、
680万SSI株式を保有していたため、財産が11420億ドンから2630億ドンに。
その他の弟は200万SSI株式を保有しており、2500億ドンの財産減となった。
資産家TOP10で最も損失を被ったのは、
ナムベト水産輸出株式会社（NAV）会長。財産は約2兆ドンの減額。
保有している株価が26350億ドンから4280億ドンに引き下げたためで、
5位の時点でNAV株価は138,000ドンであった。
ビンFPT会長は第1回目のTOP10の評価では1位であったが、
2回目の評価では8位に転落。現在、保有している財産が
17010億ドンから5220億ドンに減った。
原因はビン会長が保有している760万FPT株価が
2230,000ドンから68,500ドンに下落したことにある。
2007年、ACB銀行は数兆ドンの利益をあげ、そのうち、
証券売買活動による利益が1.2兆ドンであったが、
5月16日までこの銀行の株式を一番多く保有していた
二人の夫婦（ACBの副会長）は、株式の下落により2兆ドンを損失。
ACBの株価は162,000ドンから62,400ドンに引き下げた。
VN Expressによると、TOP20の中で、
上位の資産家が株価の下落により16兆ドンを損失したという。
上場株式を多く保有している「資産家」は数兆ドンを損したが、
未上場株を持つ大株主はさらに損失を受けた。
ホアンアン・ザーライサッカクラブのドイツの監督者（ドイツ人）が
16兆ドンに値する6500万HAGL株式を保有していたが、
現在その価値は半値近くの約8.2兆ドン。
HAGLの株価は、最高値で240,000ドンを記録したが、
現在は約120,000ドン。
International投資家も数十億ドル損失
2007年第1四半期に21.6億ドルの利益を得たが、
2008年第1四半期には20億ドルの赤字になった、と公表。
2008年5月上旬には、世界最大の保険グループである
American International Group Inc (AIG-アメリカ)が2008年第1四半期に
過去最高額の78億ドルを損失した。
香港のExchange Fundも2008年第1四半期に19億ドル減益、
この7年間で最高の損失となり、香港の金融機関による
厳しい管理下に置かれることになった。
ベトナムでは、Click＆Fone証券会社、ナムベト証券、ベトナム証券が
2007年中にそれぞれ13億ドン、15億ドン、40億ドンを損失。
ベトナムで活動している外国投資機関10社も2008年の年初より
13億ドルを損失している。
青年紙 2008年5月19日
