ブルーチップ ベトナム投資ニュース

800億ドンの国債が
60,000ドンで取引された
（額面上は100,000ドンとなっている）。
この値段は、今までのこの債券に対しての
記録的な安値である。

購入したのはSacombank商業銀行株式会社で、
売却したのは、農業農村開発銀行, (Agribank)である。
この取引は、担保契約を決算するためのものである。

Agribank証券会社は、昨年までは、
常に機関投資家の債券担保を受け付ける機関であった。

HOSEでは、
清算期限6ヶ月以下の債券しか取引されておらず、
清算期限が6ヶ月以上債券については、
その全てがHASTCに移された。

債券市場は、
5年の国債利回りが21％～22％に
上がった時点から活発になっている。
（債券の取引値は1単位80,000ドン、
毎年の固定金利は、年間7.5％～8.5％）。

先週、HOSEだけで
2兆1.000億ドンの債券が相対取引されており、
その売却者の90％は、外国機関投資家であった。
この10週間、
HOSEとHASTCで外国投資家が売却した債権は
額面で4億ドルである。

先週、HASTCのおける債券取引の数は、急激に増加し、
先々週の3.2倍になった。
また、5,185万債券が売買され、
取引総額は4兆5,740億ドンに上った。

信用取引機関及び保険機関にとって、
債券は、魅力的なものになっている。
特に、金融機関、証券機関、ベトナム投資ファンドにとっては、
更に魅力がある。
そのうち、ファンドのいくつかは、
実際に、銀行から資金を借りて、債券の購入に充てた。

多くの銀行が債券を購入しており、
中でも、中規模の銀行が、
この安いタイミングを利用して、一定の債券を購入している。
目的は、今後、これらの有価紙(債券等)を持って
自由市場に参加する為だ。
国家銀行の市中金利は12％だが、
銀行システム内の金利に比べると「おいしい」と思われている。

別の面から見ると、
債券は、間接的に、各銀行の預金金利競争を激化させる。
参考までに、現在、最も高い預金金利は18％である。

ただ、ベトナムドンでの資金力を持つ機関だけが
より高い金利で交渉することができるので、
投資委託又は長期預金の際には、
18％以上の金利が適用されている。
これらの機関は、期限前に資金の引き出しができ、
更に、契約の際の金利をそのまま得ることができる。

ただ、銀行は、このような資金を企業に貸し出しはしない。
そして、高い金利で調達された資金は、債券の購入に使われる。

債券金利と預金金利の格差は0,002～0,004％であり、
利益率は低いが、安全である。
このような方式で資金を出す場合は、
銀行がプロジェクトを審査、管理する必要はない。

ただ、これらの資金は短期調達のものであり、
各銀行が1年、2年、又はもう直ぐ清算期限になる債券を探す
という傾向がある。
したがって、HOSEで上場している債券は、多少値上げされるだろう。

株式と違って、債券は流動性が良い。
この流動性は、債券の値段の要素に支えられている。
今は、短期債券が注目されているが、
長期債権は、値下げになると予想されている。
特に、2007年3年に発行された債券は、
落札金利は低く、年間6.5％しかならない。

債券市場の変動により、
企業は債券発行計画を再検討し、
そんな中で、数社が発行計画を中止した。
理由は、最初の金利をそのまま維持すると、
成功率は低く、
金利を上げると、企業が支払えなくなるからだ。

投資ファンド及び保険会社は、
まだ資金力を維持しており、
現在は、新商品を待っているところだ。
例えば、外貨で保証されるベトナムドンの債券（bond with warrant)、
変更債券(convertible)である。
ただ、市場は、これらの新商品を受けるには、
準備不足だ。