なぜ、世界一安い証券市場に?
「1年前には、ベトナム市場は世界一高い市場であったが、
今では一番安い市場になった。」
VinaCapital投資ファンドの
Don Lam代表取締役社長の意見である。
ここ何日かの間に、ベトナム証券市場に緑色の表示が戻ってきた。
ただ、まだインフレ、銀行システムの弱み、資金の不足等の問題があり、
多くの人も依然、慎重に考えている。
論理的に言うと、ベトナム証券市場は
ここ数日で、外国報道機関からは、世界で最悪市場と呼ばれ、
現在世界一安い市場になった。
VN-Indexが、最も高い時点の1100ポイントから378ポイントに下がっている。
世界一番安い市場になったか。
多くの株式が、額面前後で取引されている。
市場のP/Eは、平均7~8倍であり、
2007年の一番高い時点に比べ、非常に低くなった。
その時点での市場のP/Eは、平均40倍で、
他の証券市場より数倍も高かった。
銀行分野の株式以外に
証券、保険分野で力を発揮している企業は
高いインフレ・金利背景においても、
良い営業成績を残している。
ある投資家の分析では、
今は、良い株式を安く購入できる、いいタイミングだと認識している。
最近、ホーチミン市で行われた投資ファーラムにおいて、
Tony Tan-TC Capital投資ファンド社長は
「上手く市場へ参入できる人にとって、
今は、購入のための絶好のタイミングである。」と述べた。
VinaCapitalは、2007年末に、
保全株式の半分を売却したので、
市場に対し、50%、赤字が減少した。
(現時点までに、Vietnam Opportunity Fundは23%の赤字で
VN-Indexの下落率に比べ、60%低い。)
現在、このファンドは、慎重に小規模で再投資している。
このファンドが選ぶ株式は、
主に、消費、エネルギー、インフラ、建設資材の商品である。
Lam社長によると、
VinaCapitalは、2つの新しいファンドの開設の準備をしている。
これらのファンドは上場せず、
主にアメリカ投資家から資金を調達する、年金ファンドである。
現在、VinaCapitalが管理している、
主な3つのファンドは、ロンドン市場に上場している。
「鶏と卵の話」
ただ、VinaCapitalがベトナム市場への投資資金を調達できるかどうか、は
384.71ポイントに達した。
また、HASTC–Indexは、5回連続上昇し、
115.95ポイントになった。
まだ誰にも分からない。
ベトナム市場に参加する投資家は
誰もマクロ的なリスクを頭に入れておかなければならない。
高いインフレ及び金利が、全ての企業の活動に影響を与え、
国債の利回り率は10%以上、ベトナムドンが弱い。
実際、これが「鶏と卵」の問題である。
これらの要素がなければ、市場がこの様に暴落しない。
これらの要素が改善できると、
証券市場は、急速に回復するだろう。
この数日で証券取引掲示板が緑色になったが、
以前、多くの投資家はまだ投資するか、については
疑問を抱いており、市場を観察している状態だ。
外国投資家は、購入額が市場全体の15%しか占めていないが、
購入と売却の割合は1/1である。
Thien Viet証券株式会社の市場研究チームによると、
この数日間で株式を購入した人は、
主に小規模の個人投資家である。
Thien Vietは「我々は証券についてまだ懐疑している状態だ。
銀行分野は、まだ弱く、
インフレがまだ抑制されておらず、
市場が相場の上昇を形成する資金力を充分に持っていない。」と話した。
ベトナム市場に全てをかけているという投資家は
この市場に対しては、期待しているという見方をしており、
この市場は、年末までは、困難な状況が続くが、
この状況は、2、3年も続かないと考える。
このような心理状態の中で、
これらの投資は今が最良の購入タイミングと考える。
投資家の心理は、市場の発展に対する重要な要素であるが、
一番重要なことは、政府の調整によるマクロ的な移動である。
サイゴンマーケティング雑誌 2008年6月18日