証券市場 新たな株価局面を迎えるか
先週末の証券市場は多少の値下がりを見せたが、
8月25日の午前には驚異的に上昇。
これは年初以来初めてのことで、
証券市場は今後新たな株価の局面を迎えそうだ。
8月の消費者物価指数（CPI）の上昇率が低いことや、
世界中の原油価格が値下がりし、ベトナムのガソリン価格も
今後下がる可能性があるということを多く話題にした。
統計総局は、8月25日午後のCPI上昇率を公表。
8月のCPI上昇率は7月のわずか1.56％。
このような低い上昇率は投資家にとっては予想外で、
証券市場に大きな影響を与える可能性がある。
7月21日より、財務省がガソリン価格を30％引き上げた際に、
8月のCPIは3～5％上昇すると予想された。
ただ、食品価格が値下がり傾向にあったため、多くの機関は
1.8％程度の上昇と予想。
この他にも、ガソリンの小売価格が1,000～1,500ドン
値下がりする可能性も多く語られている
（8月14日に一度1,000ドン値下がりしている）。
市場はガソリン価格の調整を期待
115ドルに値下がりしたので、ガソリン価格も再度下がる可能性が
高いと言われている。世界中の原油の供給は需要を超えている。
特に、アメリカやヨーロッパにおける需要が減っている」と語った。
Bao Viet証券は先月の報告書の中で、
世界の原油価格が値下がりする傾向にあり、年末までに
ベトナム国内のガソリン価格にも大きな影響を与える、とした。
同報告書は、「世界の原油価格が120ドル以下に下がり、
ここ数日間でも115ドルに値を下げた。今、ベトナムでは、
Mogas 92のガソリン価格はシンガポールのFOBより
1リットル当たり4,500ドン高い。運搬経費を差し引けば、
世界のガソリン価格と比較しても2,000ドンも高い。
世界の原油状況が引き続き大きく変動しても、ベトナム政府が
過去と同じ様な決定を下せば、ガソリン価格が調整される可能性も
大きい」としている。
証券市場に対する情報
様々な情報がある。
1. 8月25日に公表された情報によれば、
ベトナムの8月の輸入超過額が急減、9億ドル以下になり、
8月までの輸入超過額は月平均20億ドルとなった。
2. 一つの取引口座で同時に株の売買ができるよう、
国家証券委員会が計画を企て、各側の意見を
取り集めていることについては、
投資家たちが喜ばしいこととして見ている。
3. 8月のCPI上昇率が低く、銀行金利が若干引き下げらたことで、
今後、公定歩合も引き下げになる可能性が高い。
そうなれば、貸出金利も下がり、企業の資金調達の経費負担が軽くなる。
4. ベトナム国内における金の価格は、世界と比較しても
1グラム当たり100万ドン高く、上昇する傾向もないため、
金市場は依然回復していない。不動産市場も動きを見せていない。
外貨市場はドルが余り、両替代理店は銀行よりも低い価格で
ドルを購入している。銀行金利が徐々に下がり、現在では、
証券への投資が最良の投資ルートである考えられている。
良い情報が投資家に伝わると、投資家心理も大きく動く。
ホーチミン市にある証券会社の仲介職員によると、
公表されたばかりの情報によって、VN-Indexが今週末には
600ポイントになる可能性が高まった。
株価は新しい局面を見せている。
年末の市場動向予測は
この2つの市場から証券市場に資金が流れる可能性がある。
Kim Eng証券会社分析部長は、証券市場は早い段階で
下落の時期を迎える、としている。
同部長によると、市場を評価するためにも、過去の資料を用いて
証券投資家の利回り率を12ヶ月間の銀行金利と比較すべきで、
これらの資料によると、相場が最も高い時点の差が－6.5～－6.8％。
最も低い時の差は－2.1～－2.5％。
ベトナム市場は今、－2～－7％の差がある。
この差が－2％近くになると、株価が下落する。
逆に、－7％になると株価が上昇する。
VN-Indexは459ポイントになった時点で、その差－5％。
年末までの12ヶ月間の銀行金利が11％になると、市場が
下落の時期を迎える可能性がある。
同じ観点を持つPhung Thanh Ha Click&Phone証券会社分析部長によると、
銀行金利が引き続き20％、インフレ上昇率が10％以上を維持し、
多くの企業の利益が急減した場合、2008年後半の証券市場は
困難な状況に陥る。
ただ、実際の株式購入は、売却よりも圧倒的に多い。
8月25日午前、ホーチミン証券取引所における株式の購入注文数は
8240万株。売却数はわずか2330万株。（このうち2000万株式が
取引に成功。）
FPT、HMC、LAF、REE、SAM、SSI、STBの銘柄は、
100万株以上が余っている。
Vietnamnet 2008年8月26日
