VN-Index 2008年末に400ポイントの予想
HSBCは8月29日付「Asia Insight」
(仮訳:アジア内情)報告書の中で、
2008年末、VN-Indexが引き続き
400ポイントになると予想した。
投資の勧め「off the benchmark」は1%、
この次の12ヶ月のPERが13.1倍と予想される。
47%上昇している。
これは、ベトナム投資家の信用が回復したためである。
この1年、外国投資家は株式購入のみだったのが、
8月末に利益を実現に向け、売却を始めた。
これにより、流動性がかなり改善された。
しかし、簡単な手は打ち終わった。
今後、証券市場は休みの時期に入る可能性がある。
株価PERが15倍に上がったことで、
今後投資が難しくなる。その理由として
①BIDV、Mobifone、Vietnam Airline等有価証券のIPOが、
2009年以降に延期されたこと。
②最近の株価急上昇により、次の12ヶ月で
PER13.5倍に上がる可能性がでてきていること
がある。
②に関しては、中国株式のPER13.5倍や、
MSCI Asia ex Japan の11.6倍より高い。
しかも、公表された利益報告書は、事実と異なっている。
実際各社とも、証券投資リスクの準備資金が大きく引いたため、
今年の利益は30%~40%下がる可能性がある。
その代わり、次年の純利益が急増すると予想されている。
つまり、ベトナム市場は急変動待ちの市場であるといえる。
この2ヶ月の急上昇の後、
次の数週間は市場が調整時期に入る可能性が高い
と予想される。
HSBCと9月3日のベトナムに関するメモ
経済について。
インフレ上昇は、9月に頂点の約29%に達した。
原油は輸入超過となったが、
貿易赤字は安定してきている。実際、政策も安定した。
HSBCによると、ガソリン価格の上昇が
インフレの0.4%を占めていたが、
年末にはインフレが24%になると予想している。
ただ、基本的なインフレ(エネルギー、食糧の値上げを除く- core inflation)は
上昇が続くと予想されている。
精算バランスシートについて。
8月までの貿易赤字は160億ドルで、
前年7月の66億ドルより低い。
しかし、ここで注意すべきは、
貿易赤字はベトナム企業が作ったが、
貿易黒字は外国企業が作っていることである。
これは企業の運営効率の違いを現している。
ベトナム企業には、技術移転、
販売ネットワークの管理、汚職等の問題が山積している。
この報告の公表日までに、
ベトナム企業の貿易赤字が204億ドルに上ったのに対し、
外国企業は45億ドルの貿易黒字を作っている。
原油は輸入超過になっている。
1990年より原油の輸出入は常に黒字であり、
平均GDPの2.7%であった。
しかし、2007年より、この数字は段々下がっている。
原油の輸出量減少に対し、経済発展により、
ガソリン輸入が急速に増加したためである。
今年の年初8ヶ月、原油の輸出量は53%増加したものの、
ガソリン輸入が102%増加している。
2007年の原油の輸出入の増加率は、
それぞれ-11%と11%、
2008年の年初、ついに原油の輸出入は赤字になった。
ベトナム政府の政策を、少し緩和すべきか、
ということについて、議論する必要はない。
貸出金利は下がっている。
実際、国家銀行の支援により、
貸出金利政策は緩和された。
これにより、各銀行は一斉に貸出金利を0.5%~1%下げた。
ただこれは、銀行の会計バランスシートに圧力がかかるため、
期限を越える借用率が増える銀行が多くなるだろう。
経済状況はまだ改善されていない状況の中で、
この率は、まだ増加し続けると予想される。
Sanotc 2008年9月5日