道路開発 2020年までに1,000兆ドン投資予定
以下は「2020年までの陸路開発プラン」に関する
交通省陸路交通局Mai Anh Tuan局次長の説明である。
最近の陸路交通の状況と投資状況について
ベトナム陸路整備は、この数十年間で形成され、発展してきている。
現在までに道路の総延長は256,00Km。
その中で、都会の道路が200,000Kmを占める。
道路の密度は、0.78 km/平方km、3.09km/1.000人である。
この数字はアジア地域では高い方である。
国道や道路だけを比べると、密度は低くなる。
最近、道路の質は改善されてきた。
国道と主要道路であれば、
アスファルト舗装された道は80%を占める。
毎年、1,000Kmの道路と1,400mの橋が建設、修理されている。
しかし、陸路開発は、
陸路輸送の増加に追いついていないのが現状である。
交通渋滞が大きな問題となりつつあり、
企画や投資の段階で運搬能力に対応できていない状態である。
この近年、道路交通量は急増、
特に多いのがバイクと常用車である。
2007年までで、バスが110万台以上、
セダンタイプが243,000台、バイクが2,100万台に増加した。
バイク増加率は年間平均16%、セダンは10%である。
今後、セダンタイプの乗用車は増加傾向にある。
これは陸路の今後の発展にとって大きな課題である。
2020年まで、バイクが3,300万台~3,600万台、
その他各種車両が280万台~300万台に、
増加することが予想されている。
一人当たりのGDPが1,500-3,000 USDになれば、
車両数はさらに増加する恐れもある。
運送業のうち、陸路輸送は全体の52%を占める。
これは、地理的に見ても、
海運や水運に有利なベトナムとしては、不合理な話である。
2001年~2006年の物品運搬成長率は年間9%である。
2007年の運搬量は2.6億トンで、138億Kmに相当する。
陸路輸送による顧客数も他の手段に比べ急増している。
政府は、陸路開発に大きな投資をしている。
国道の投資額は11兆ドンで、
交通分野全体経費の84%を占める。
投資資金は主に基本建設に使用され、
道路や橋の修理、整備に充てられている。
陸路に対する投資が優先
今後の陸路交通分野の開発戦略と全体企画について
2002年、首相は
「2010年と2020年見込みの陸路開発全体企画」を批准した。
しかし、新たな要素が形成されたため、
今後この計画は、再度修正する必要がある。
現在、交通省は、日本支援で実施されたVtranns2計画を通じて
「2020年、2030年見込みのベトナム交通開発戦略と全体企画」
(陸路、水路、鉄道、航空、海運を含む)を作成している。
この全体企画は、じきに完成し、2009年末に適用される予定。
農村の交通整備については、
道路の95%のコンクリート化と、
50%のアスファルト化を目標としている。
2020年までの陸路整備への投資総額は約1,000兆ドンである。
年平均66兆ドンが投資されることになる。
高速道路開発にも、毎年約22兆ドンが投資される予定。
現在、国家高速道路への投資総額は年間10.045兆ドン。
資金源確保について
今後、ベトナム陸路局は、
政府にメンテナンス・管理ファンドの開設を建議していく。
このファンドは主に国家予算や国家開発信用ファンド、
各企業のファンド、国債発行により資金を調達する。
人民や企業から資金調達するファンドは少ない。
現在、政府は陸路のインフラ整備、
特にBOT, BT, BTO, BLTの方式での
高速道路の建設に対して優先的に投資している。
陸路開発の全体企画は再度検討する必要がある。
現在進行中の企画の中には、
見込まれる交通量が適切ではないものもある。
また、投資資金返済に関する交通料の枠も、
まだ改善されていないため、投資案件がまだ少なく、
投資方式も多様化していない。
今後、これらの制限は次第に改善され、
陸路交通に対する投資市場や
交通インフラ整備が魅力的になってくるだろう。
Vneconomy.net 2008年10月22日