銀行への預金志向は低下傾向
各銀行が一律に、
急激に預金金利を下げていることから、
一般の預金志向は低下する傾向にある。
かなり高い、ということはもうない。
11月20日の国家銀行による公定歩合引き下げ後、
民間銀行の調達金利も同様に低下することとなった。
この問題について、
Nguyen Thanh Toai-ACB銀行代表取締役副社長は
公定歩合が引き続き下げているので
現在、ACBも金利を低くする方針であるとしている。
また、Nguyen Thi Tam Techcombank副社長によると、
預金金利を下げる要因として、
各銀行の必要以上の保有資金の増大は、
世界経済の衰退にもつながるおそれがあり、
そのため、
これ以上の資金を追加調達しないためだとしている。
さらに、Tam氏は、
「貸出資金が激減し、国家銀行が金融政策を緩和したため、
各銀行が高い金利で資金を調達する必要ない」と述べた。
また、預金金利を下げることは
調達資金の減少にもつながるが、
現時点では憂慮する程度ではないとしている。
現在、金利には、
短期預金(3~4ヶ月)を主体とする(グループ1)ものと、
12ヶ月預金を主体とする(グループ2)の
二つのタイプがある。
それぞれの預金金利は、他の期限のそれより高い。
しかし、短期預金を主体とする銀行が少なく、
農業農村開発銀行 (Agribank)などが挙げられる。
11月26日までに、
グループ1のNam VietバンクとHDBankが
預金金利を下げた。
Nam Vietバンクの預金金利は
最高年間12.45%(期限3ヶ月)になった。
期限3ヶ月以上の預金に対する金利はさらに低くなり、
特に期限12ヶ月の預金は年9.5%である。
HDBankは
期限3~6ヶ月の預金に対する金利は年12.5% 、
期限12ヶ月の預金も年12%を適用している。
同じグループ1にあるAgribankも
期限1~6ヶ月の預金に対して最高で年12.5%、
期限7~12ヶ月の預金に対して年12%を適用している。
さらに、グループ2にある
ACB銀行、投資開発銀行(BIDV)が今週初めに、
Vietcombankが先週末に、
それぞれ預金金利を下げた。
これら3社の預金金利が、現在、一番低い水準にある。
期限12ヶ月の預金に対し、
ACBとBIDVの預金金利が共に、年11%で
(この2社の預金金利が最高水準)。
Vietcombankは、同様の預金に対して
10.92%しか適用していないものの、
同行は期限3ヶ月の預金に対する金利を年10.92%で
現状でも維持している。
ACBとBIDV両行の、期限3ヶ月の預金に対する金利は
それぞれ10.4%と9.9%であり、
また、その他の銀行では
概ね11%~12.5%の間である。
複数の商業銀行の代表者によると、
貸出金利が急減に下げたこともあり、
営業成績を確保するためには、
調達金利を下げる必要があるという。
また、調達金利の引き下げ決定について、
Vietcombankは預金金利の急落も想定し、
本年度の調達資金の成長目標の調整について
株主に意見を求めたとしている。
Nguyen Quoc Sy-Mien Tay民間商業銀行株式会社の
代表取締役副社長によると、
預金金利引き下げ後、預金資金が急激に減少したという。
預金資金が引き続き減少する場合、
各銀行は資金確保のため、
今度は、預金金利の引き上げが必要となるだろう。
預金資金の減少を憂慮するのは、
Mien Tay商業銀行だけではなく、
Phuong Dong商業銀行(OCB)は
11月22日より預金金利を0.4%~2%引き上げ、
11月26日には預金資金を増した。
なお、現在の、
OCBの期限3~12ヶ月の預金金利は年12.5%である。
国家銀行ホーチミン支部の幹部によると、
この数日間で、
ホーチミン市にある各商業銀行は
国家銀行から大量の資金を引き出した。
その理由として、
預金金利の低下に伴って、
顧客が預金を引き出したことを挙げている。
サイゴンエコノミックスタイムズ 2008年11月27日