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2009年03月14日

年初2か月 国内消費は増加


最新データによると、年初2ヶ月ではベトナムの輸出入総額と消費が増加している。

数字は何を示すのか

ベトナムはこの2ヶ月で2.94億ドルの貿易黒字となった。
そのうち、金の輸出額が9.39億ドル、と前年同期より30倍増加した。

貿易黒字額を見ると、ベトナムの輸出はまだ安定しているようである。
ただ、金の要素を除外すると、
年初2ヶ月ではベトナムは引き続き6.45億ドルの貿易赤字であり、
輸出が前年同期より15.4%減少し、
1997年のアジア金融危機以降減少額最大である。

輸出はベトナム経済の発展にとって重要な動力である。
輸出市場が縮小する場合はこの動力に関する問題点が発生し、
経済衰退危機が近づいて来る。

2009年1月の消費指数 (CPI)は2008年12月より0.32%増加し、
2009年2月のCPIは1月より1.15%上昇した。

CPIはテト明け後も引き続き上昇しているが、通常、テト後の物価は下落する。
現在、国内の消費需要は減っていない。
物価が引き続き上昇しているため、国内需要に対する供給余剰となっていないようである。

しかし、Nhat Tan橋(13.6兆ドン)、ホーチミン市・Long Thanh・Dau Day(16兆ドン)、
Hanoi-Lao Cai高速道路(20兆ドン)、HaNoi-Hai Phong(35兆ドン)等の大規模建設案件の着工後は、国内の消費需要は2009年1月と2月より減少する可能性がある。

新たな需要喚起策の効果がまだ表れていないと考えれば、
国内の消費が今後引き続き上昇することは可能である。

二つの側面

上記のデータによると、現在、ベトナム経済は二つの側面を有する。
輸出額減少と、国内消費需要の停滞である。
消費減少に対応して、各分野の需要を引上げるために資金投下する、言う観点では単純すぎる。

国際経済危機の影響でベトナムの輸出製品に対する需要が減少しているため、
輸出製品の製造企業は、労働者解雇、或いは倒産の危機に直面する。
ただ、ベトナム国内の消費需要はさほど減っておらず、
国内は経済危機というほどではない。
これは、投資のバランスが取れていないことを示している。

今回の政府の経済対策から支援を得た労働者やその家族が、
中国から違法輸入されたシャツの代わりにベトナムの輸出用のシャツを買う、という確証はない。
また、輸出企業の困難な状況を支えるため輸出できない冷凍海老を使って日々料理をする、
ということも考えられないことである。

今のように世界中で経済が衰退している状況下では、
国内需要の喚起(国内市場向けの製造企業を支える)と輸出促進とのバランスを
取らなければならないのである。



Vneconomy.net 2009年3月13日

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