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2009年07月22日

予想されるM&A活動の急成長


ベトナムにおける
財政分野のM&A活動に関する
PWCの研究結果によると、
アジアにおけるM&Aとして
ベトナムはインドネシアに次いで
14%の成長率となる可能性が高い。


件数・総額とも増加
Ian Lydall-
PricewaterhouseCoopers (PWC)社長によると、
近年、M&Aの件数は増加しており、
2008年第4四半期には60件が取引された。

もっとも、2009年前半6カ月は
世界的経済不況の影響により、
外国からの資金調達も困難になっている。

また、多くの経済専門家によると、
ベトナムにおけるM&A活動は
引き続き急速に成長するとされ、
この動きは、2009年末、
もしくは2010初頭にかけて
財政、不動産、通信、薬品、小売等の
各分野で始まると予想される。

さらに、PWCの研究結果では
ベトナムにおけるM&A活動で
最も発展が期待できるのは
財政分野の14%である。

このほか、Andy Ho-VinaCapital社長によると、
ベトナムの発展潜在力はまだ大きく
多くの外国企業が、
安定的な政治環境、人口の多さ、地位的利便性、
豊富な資材供給源等の要素より
ベトナムへ投資したいと考えているとしている。

また、Ian社長は、
ベトナム政府が国営企業民営化を促進しており、
知名度の高い商標や
資金力が大きいベトナム企業への
投資チャンスは大きいとしている。

そして、Cao Sy Kiem-中小企業協会会長によると、
2008年末から現時点までにかけて、
多くの中小企業が困難な状況に直面しており、
M&Aがこれらの企業に対して
再構築と諸問題を解決する機会になり得るという。

M&A活動に対する問題
PWCによると、
ベトナムにおけるM&A活動に対する主な問題は
売却側が専門家ではないため、
法律的なリスクを考慮しなければならないという点である。

具体的には、外国企業は
ベトナムで親会社を設立できず
また、諸手続きが複雑で時間がかかりすぎるため、
M&A取引がスムーズに進まないことが多い。
その他、ベトナムの民間企業の役員は
その能力が不足することもあり、
大企業が幅広く投資しするにもかかわらず
提供される情報が不透明であることも
今後のM&A活動に対して
ブレーキをかける要素とされる。

Tran Anh Duc-
Hong Duc法律コンサルティング会社は
一つの具体例を挙げて注意を促す。
現在、Vietcombankは
戦略投資家をなかなか見つけることができない。
その大きな理由は、
IPOの落札平均株価が107,000VNDであるため、
戦略株主への譲渡株価を
それより低くできないことにある。

ただ、7月20日現在、
ホーチミン証券取引所で取引されるVietcombankの株価は
46,800VNDである。

また、戦略株主の株式保全期間は
5年と規定されており、
外国投資家が投資品目を見直すことは困難で、
外国投資家は慎重にならざる得ないのである。



サイゴンエコノミックスタイムズ 2009年7月22日

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