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2009年10月31日

上場企業 第3四半期業績概観


ホーチミン市、ハノイ市両証券取引所は、
10月27日までに、ほとんどの上場企業の
9ヶ月分の業績報告書が出揃ったことを明らかにした。
その大半は黒字の一方で、赤字企業が20社に上る。


ホーチミン証券取引所は、上場179社のうち、
164社までの会計報告書を受理している。
残りの12社は提出期間の延長申請を行い、3社が未提出の状態。
ハノイ証券取引所は、上場230社中212社までが提出済み。
2社が10月に上場したばかりのため、提出義務がなく、
残りは期間延長を申請している。

ホーチミンに提出された164の会計報告書のうち、
赤字企業は8社あった。
前四半期から今期も赤字が続いている企業もある。
例えば、Basa株式会社(BAS)、Dien Quang株式会社(DQC)、
SaiGon飲料株式会社(TRI)等は、3期連続の赤字となっている。

Sai Gon飲料株式会社(TRI)は、第3四半期も220億VNDの赤字。
9月末までの赤字総額は588億VNDとなった。
2008年第4四半期分も加算すると、赤字額はのべ2,000億VND以上となり、
資本金(755億VND)の3倍となる計算。

NamViet水産株式会社(ANV)、Hoa Binhビル建設売買株式会社(HBC)等は、
前期は赤字だったが、今期に入って黒字に転じている。
一方、TuongAn植物油株式会社(TAC)、Viet Nam不動産投資株式会社(VNI)、
ハノイ海運株式会社(MHC)等は、
前期まで黒字だったのが、今期は赤字転落となった。

具体的には、Nam Viet水産株式会社 (ANV)は、
第1、第2四半期は赤字、第3四半期に入って47.7億VNDの黒字に転ずるも、
今年9ヶ月では755億VNDの赤字の状態。
Nam Viet等のBasa,Tra魚輸出会社は、
今後もしばらく厳しい状況が続くと見られている。
なぜなら、商品の輸出価格が第1四半期から大きく下落傾向にあるためだ。

TuongAn植物油株式会社は、第1、第2四半期は黒字、
第3四半期に350億VNDの赤字となった。
原因は経費増加と競争激化で、
価格を下げると共に、販売促進費の増額を迫られている状況だ。

ハノイ証券取引所では、第3四半期の赤字企業は7社で、
今年9ヶ月で赤字に転落した企業は9社にのぼる。

Sai Gon海運株式会社(SHC)は、今期も引き続き38.17億VNDの赤字となった。
前期すでに10.18億VNDの赤字となっており、
9ヶ月の赤字総額は48.35億VNDにのぼる。
石油運搬株式会社(VSP)も今期320億VNDの赤字となり、
9ヶ月の赤字総額はのべ2,358.5億VNDにのぼった。
輸出業界は困難な状況が続いているため、
海運運搬企業は軒並み赤字が続く状態となっている。

Stox.vnの統計によると、
情報が開示されている分野の中で
最も高い利益成長率を示したのは不動産(355%)、
続いて建設・建設分野(128.7%)、食品・飲料(103%)となった。
前年同期と同様に成長を続けている分野は、
基礎資源分野(34%)、工業サービス(28%)などとなっている。



Vneconomy.net 2009年10月30日

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