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2009年12月17日

外貨価格上昇による企業の赤字増加懸念


企業は、為替レートの変動を
財政計画や準備に考慮しなければ、
赤字となる危機と
常に接することとなる。


財政力の不足により、多くの企業が
機材、設備を調達するために
外貨を借り入れることとなる。

この外貨借り入れは、
借入金利がベトナムドンより低いものの、
外貨の価格が急上昇したことにより、
大きな損失を被った企業も少なくない。

為替変動により2年間で2.653兆VNDの損失
電気は独占的な営業分野であり、
その需要も急増する一方で、
生産能力が消費需要に対応できない状況にある。

そのため、電気生産事業は
最も安定的な収入を得られる分野と評価される。
ただ、外国から大量の資金を借り入れたため、
為替レートの大幅な変動により
黒字でベトナムドン切下げの埋め合わができず、
営業成績が黒字から赤字になったケースがある。
具体的には、
Pha Lai熱力発電株式会社(PPC)の
証券市場でのケースが典型的な例である。

2009年12月11日午前、
JPY/VNDの為替レートが
1円/216.77VNDで取引されたが、
借り入れのタイミングである2008年末と比べ
円が184.96VNDから216.77VNDと、
31.81VND上昇した。

PPCの最新の報告によると、
今年10月末まで同社は
343.5億円の外貨借り入れを持っている。
ただ、この借り入れは、
2009年12月31日時点で計算されているが、
現時点では、円の上昇により
PPCの借り入れは1.092兆VNDも
増加した計算となる。

また、2008年には
JPY/VNDの為替レートが
1円あたり42.62VND上昇したため、
362億円の借り入れを持つPPCが
追加に1.543兆VNDの支払いが必要となった。
つまり、この2年間でPPCは
円の上昇により約2.635兆VNDを
追加で払ったことになる。

PPCは、2008年に大きな利益を記録したが、
円の上昇により多額の支払いが必要となり、
税引き前利益が-4690億VNDとなった。



InfoTV 2009年12月16日

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