2009年 ベトナム経済十大ニュース
①2009年、ベトナム経済は衰退時期を脱し
回復基調で終了した。
サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年1月6日
回復基調で終了した。
GDPは各四半期を渡って
年間5.2%の成長率に達した。
この成果のうち、農業農村分野の貢献は大きく、
衰退時期にあった経済を支える
堅実な柱となった。
そのほか、需要拡大政策の効果も
決して小さくはない。
そのうち、最も重要なパッケージは
17兆VNDの4%金利支援パッケージである。
また、配慮すべきな他の要素として
市民の消費および国内需要も挙げられる。
この要素が経済回復に大きく貢献した。
そのため、経済が困難に直面する中、
国内市場の消費需要は18.5%増加し、
物価上昇率を除いた実質的な数値も
10.8%を記録した(2009年11月のデータ)
2009年各四半期のGDP成長 出典:統計総局
②「ゴールドの年」となった2009年
世界では金価格が連続して新記録を打ち出し、
2009年12月上旬には1,200USD/オンスを超えた。
ベトナムは年初に金を輸出し、
25億USDを得たが、
金価格は年末まで上昇することと
予測できなかった
(統計総局によると、2009年に
金価格は64.32%上昇)
この金価格の変動とともに、
一連の金取引所が開設され、
2008年末の7カ所から、
現在の17カ所に増加、
受注代理店も数百店に上る。
このような動きは、ベトナム経済、企業、
投資家に対して悪い影響を与えた。
そして、各金取引所は
積極的に活動しているものの、
法律面はまだ整備されていない。
③二つの台風:Ketsana(9号)とMirinae(11号)
この1年間、二つの台風が
ベトナム中部と高原地域に
大きな損害を与えた。
政府の報告によると2009年11月10日までに、
自然災害により被害は、死者、行方不明453名、
金額として23兆VNDの損失を被った。
この損害金額は2008年の13.3兆VNDより
大きいものである。
ただ、これには、人的要因もあると考えられる。
水力発電所建設のため、人間は森林を破壊した。
中部と高原地域だけで、現在、
355水力発電所がある。
地方に対する経済貢献はまだ未知数だが、
その影響は明らかである。
④米輸出 600万トンと新記録
ベトナムは米の輸出量600万トンを記録したが、
専門家によると、
米の輸出の最終的な目的は
農民の生活水準向上であるが、
まだ達成していない状態である。
また、輸出量は多いものの、
収益は27.4億USDと前年より5.3%減少した。
その主な原因は、ベトナム食糧協会と
商工省の運営の不十分さにある。
輸出額は、米だけではなく、
原油、繊維、水産物等も減らしており、
2009年は、全体の輸出成長率が
始めてマイナスとなった。
(金額:567億USD・対前年-9.5%)
また、輸入額が687億USDに達したため、
2009年は120億USDの輸入超過となった。
⑤話題の二大投資案件
Tay Nguyen省・Bauxite鉱山開拓案件と
Ninh Thuan省・原子力発電案件が
大規模案件として、世間でも
疑問の声があがったものの、
最終的には実施された。
各専門家や科学者らは
経済効果および環境社会の面から
さまざまな率直的な意見を出したが、
政府は引き続き、試行的な展開を決定した。
まず、Lam Dong省Tan Rai郡と
Dak Nong省Nhan Co郡における
bauxite鉱山の開拓が試行的に実施される。
同時に国会は、200兆VND
(2008年4月作成時点での計算)で
二つの原子力発電所を建設するとの
趣旨を批准した。
⑥関心を集めた二つの経済関係案件
Huynh Ngoc Sy-
元交通局次長兼東西高速道路実施委員長
(PCI案件)の案件と
Tran Ngoc Suong-
Song Hau農場所長の裁判である。
Sy氏はPCI案件と直接的に関係し、
PCI会社から数百万USDを
受け取った人物で、
最終的に3年の刑に処された。
一方のSuong氏は、
労働勲章を授与されたが、
違法な福祉ファンドを開設したため、
8年の刑に処された。
⑦金融、証券、不動産市場が急速に変動
これについて、
専門家が各市場に警鐘を発した。
まず、証券市場は2008年から
2009年初めにかけて暴落したが、
2009年2月24日から急上昇した。
ある時点のVN-Indexは
235.5ポイントに下がったが、
その後、633ポイントに急上昇、
2009年10月からは徐々に下落し、
12月末には500ポイントに下がった。
不動産市場も同様に変動し、
急に活気を帯びたものの、
急速に減退傾向に陥った。
証券市場と不動産市場への導入資金は
この数ヶ月間で減少傾向にある。
政府の需要拡大パッケージも
そろそろ効果が薄れつつあり、
資金貸出成長率も急増し(38%)、
投資に対する銀行の資金貸出も
厳しくコントロールされている。
また、金融市場では
外貨資金が不足気味の状況である。
原因はFDI実施資金、輸出額、
ベトナム人嬌の送金の減少である。
結果として、2009年に
ベトナムドンが米ドルより
10.7%切り下げた。
(統計総局のコメント)
⑧重大な食品安全衛生違反が多発
国内加工製品、輸入製品の双方において
食品の安全や衛生にかかわる違反が発生し、
消費者からの信用を大きく失った。
これは、あらためて、食品衛生や安全に対する
政府管理と生産者のモラルを
問うこととなった。
ここで明らかにしておきたいことは、
5機関が食品安全衛生を管理し、
1,200の法令が発行された
という事実である。
(国会常務局の監査報告)
食品安全衛生は新しい問題ではない、
多くの会議で協議されているか、
まだ、抜本的な解決には至ってない。
⑨脆弱なインフラ整備
インフラの脆弱性は、
経済発展の上で、
引き続き大きな課題であり、
ベトナム投資環境の競争力の
減少にもつながるものである。
投資家によると、
ベトナムのインフラ整備は
まだ制限されているため、
将来の生産分野と輸出分野に
影響を及ぼすことが懸念される。
このうち、最も心配されるのが
電力分野であり、
交通システム、港湾整備が
それに続くという。
専門家の評価によると、
現時点から2020年までの
インフラ整備に対する投資資金は
GDPの10~11%を占めると予測されるが、
政府はその半分程度しか
対応できない状況である。
12月上旬に行われたCG会合において、
各国はベトナムに対して
80億USDのODA援助を表明した。
この数字は記録的なものであるが
最優先された分野は
やはりインフラ整備である。
⑩旧態依然とした資源・鉱山開発
鉱山開発は大きな収益を創出する一方、
科学的で効果的な戦略がない。
そのため、各企業は
開拓権利を獲得するために
激しい競争をしている。
この状況は、環境に対して
大きな影響を与えると共に、
後世に財産を残すことができない。
例えば、現時点で判断しても
ベトナムは数年後には
高価格で石炭を輸入する必要に迫られ、
一方、石炭の購入交渉も容易ではなく
それを認識しているにも関わらず、
2,500万トンの石炭を輸出して
13億USDの富を得た。
2009年11月に批准された資源法が
2010年7月1日より有効になるため、
このような問題が克服するできることを
期待するばかりである。
年間5.2%の成長率に達した。
この成果のうち、農業農村分野の貢献は大きく、
衰退時期にあった経済を支える
堅実な柱となった。
そのほか、需要拡大政策の効果も
決して小さくはない。
そのうち、最も重要なパッケージは
17兆VNDの4%金利支援パッケージである。
また、配慮すべきな他の要素として
市民の消費および国内需要も挙げられる。
この要素が経済回復に大きく貢献した。
そのため、経済が困難に直面する中、
国内市場の消費需要は18.5%増加し、
物価上昇率を除いた実質的な数値も
10.8%を記録した(2009年11月のデータ)
2009年各四半期のGDP成長 出典:統計総局
②「ゴールドの年」となった2009年
世界では金価格が連続して新記録を打ち出し、
2009年12月上旬には1,200USD/オンスを超えた。
ベトナムは年初に金を輸出し、
25億USDを得たが、
金価格は年末まで上昇することと
予測できなかった
(統計総局によると、2009年に
金価格は64.32%上昇)
この金価格の変動とともに、
一連の金取引所が開設され、
2008年末の7カ所から、
現在の17カ所に増加、
受注代理店も数百店に上る。
このような動きは、ベトナム経済、企業、
投資家に対して悪い影響を与えた。
そして、各金取引所は
積極的に活動しているものの、
法律面はまだ整備されていない。
③二つの台風:Ketsana(9号)とMirinae(11号)
この1年間、二つの台風が
ベトナム中部と高原地域に
大きな損害を与えた。
政府の報告によると2009年11月10日までに、
自然災害により被害は、死者、行方不明453名、
金額として23兆VNDの損失を被った。
この損害金額は2008年の13.3兆VNDより
大きいものである。
ただ、これには、人的要因もあると考えられる。
水力発電所建設のため、人間は森林を破壊した。
中部と高原地域だけで、現在、
355水力発電所がある。
地方に対する経済貢献はまだ未知数だが、
その影響は明らかである。
④米輸出 600万トンと新記録
ベトナムは米の輸出量600万トンを記録したが、
専門家によると、
米の輸出の最終的な目的は
農民の生活水準向上であるが、
まだ達成していない状態である。
また、輸出量は多いものの、
収益は27.4億USDと前年より5.3%減少した。
その主な原因は、ベトナム食糧協会と
商工省の運営の不十分さにある。
輸出額は、米だけではなく、
原油、繊維、水産物等も減らしており、
2009年は、全体の輸出成長率が
始めてマイナスとなった。
(金額:567億USD・対前年-9.5%)
また、輸入額が687億USDに達したため、
2009年は120億USDの輸入超過となった。
⑤話題の二大投資案件
Tay Nguyen省・Bauxite鉱山開拓案件と
Ninh Thuan省・原子力発電案件が
大規模案件として、世間でも
疑問の声があがったものの、
最終的には実施された。
各専門家や科学者らは
経済効果および環境社会の面から
さまざまな率直的な意見を出したが、
政府は引き続き、試行的な展開を決定した。
まず、Lam Dong省Tan Rai郡と
Dak Nong省Nhan Co郡における
bauxite鉱山の開拓が試行的に実施される。
同時に国会は、200兆VND
(2008年4月作成時点での計算)で
二つの原子力発電所を建設するとの
趣旨を批准した。
⑥関心を集めた二つの経済関係案件
Huynh Ngoc Sy-
元交通局次長兼東西高速道路実施委員長
(PCI案件)の案件と
Tran Ngoc Suong-
Song Hau農場所長の裁判である。
Sy氏はPCI案件と直接的に関係し、
PCI会社から数百万USDを
受け取った人物で、
最終的に3年の刑に処された。
一方のSuong氏は、
労働勲章を授与されたが、
違法な福祉ファンドを開設したため、
8年の刑に処された。
⑦金融、証券、不動産市場が急速に変動
これについて、
専門家が各市場に警鐘を発した。
まず、証券市場は2008年から
2009年初めにかけて暴落したが、
2009年2月24日から急上昇した。
ある時点のVN-Indexは
235.5ポイントに下がったが、
その後、633ポイントに急上昇、
2009年10月からは徐々に下落し、
12月末には500ポイントに下がった。
不動産市場も同様に変動し、
急に活気を帯びたものの、
急速に減退傾向に陥った。
証券市場と不動産市場への導入資金は
この数ヶ月間で減少傾向にある。
政府の需要拡大パッケージも
そろそろ効果が薄れつつあり、
資金貸出成長率も急増し(38%)、
投資に対する銀行の資金貸出も
厳しくコントロールされている。
また、金融市場では
外貨資金が不足気味の状況である。
原因はFDI実施資金、輸出額、
ベトナム人嬌の送金の減少である。
結果として、2009年に
ベトナムドンが米ドルより
10.7%切り下げた。
(統計総局のコメント)
⑧重大な食品安全衛生違反が多発
国内加工製品、輸入製品の双方において
食品の安全や衛生にかかわる違反が発生し、
消費者からの信用を大きく失った。
これは、あらためて、食品衛生や安全に対する
政府管理と生産者のモラルを
問うこととなった。
ここで明らかにしておきたいことは、
5機関が食品安全衛生を管理し、
1,200の法令が発行された
という事実である。
(国会常務局の監査報告)
食品安全衛生は新しい問題ではない、
多くの会議で協議されているか、
まだ、抜本的な解決には至ってない。
⑨脆弱なインフラ整備
インフラの脆弱性は、
経済発展の上で、
引き続き大きな課題であり、
ベトナム投資環境の競争力の
減少にもつながるものである。
投資家によると、
ベトナムのインフラ整備は
まだ制限されているため、
将来の生産分野と輸出分野に
影響を及ぼすことが懸念される。
このうち、最も心配されるのが
電力分野であり、
交通システム、港湾整備が
それに続くという。
専門家の評価によると、
現時点から2020年までの
インフラ整備に対する投資資金は
GDPの10~11%を占めると予測されるが、
政府はその半分程度しか
対応できない状況である。
12月上旬に行われたCG会合において、
各国はベトナムに対して
80億USDのODA援助を表明した。
この数字は記録的なものであるが
最優先された分野は
やはりインフラ整備である。
⑩旧態依然とした資源・鉱山開発
鉱山開発は大きな収益を創出する一方、
科学的で効果的な戦略がない。
そのため、各企業は
開拓権利を獲得するために
激しい競争をしている。
この状況は、環境に対して
大きな影響を与えると共に、
後世に財産を残すことができない。
例えば、現時点で判断しても
ベトナムは数年後には
高価格で石炭を輸入する必要に迫られ、
一方、石炭の購入交渉も容易ではなく
それを認識しているにも関わらず、
2,500万トンの石炭を輸出して
13億USDの富を得た。
2009年11月に批准された資源法が
2010年7月1日より有効になるため、
このような問題が克服するできることを
期待するばかりである。
サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年1月6日