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2010年01月20日

国営企業民営化 遅延の原因と対策


企業財政局局次長は、国営企業民営化の遅れについて
以下のように説明した。

Q:国営企業の民営化実施が遅れたことに対する、現時点での解決方法は何か?

A:
2009年、ベトナム国内の105社が運営組織を再編した。
 うち60社が民営化されたが、これは2009年~2010年度の計画の8.4%でしかない。
 2009年の民営化は、首相に承認された計画より大幅に遅れている。

 民営化が遅れた原因は、主に客観的なものである。
 経済衰退と共に、企業の民営化が非常に難しくなり、
 政府は民営化の早期促進をする方針だったが、企業を投げ売りたいわけではない。
 最も効果的な民営化を望んでいる。
 経営管理の改善を目的に民営化したいという企業もあるが、
 戦略パートナーが見つからないため、一旦停止している。

 企業改善の趣旨も、民営化の決心を表す。
 例えば、効果的な活動が出来ていない企業、赤字が続く企業が倒産する。
 政府の趣旨では、エネルギー・電力等の重要分野を担う大企業を維持すると共に、
 経済グループを形成している。

 また、石油・ガソリン分野で活動している企業、並びに
 条件を満たす100%国営企業は民営化する。
 国が支配権を得るために、100%ではなく特定の所有率を保全すれば良いからである。


Q:「民営化後も国の干渉が多い」との意見が多いが、どう考えるか?

A:
現在、国営企業の民営化はまだ試行段階であるため、
 運営しながら体制を充実していくには、国家管理の役割が非常に重要である。
 そうでなければ、他国の様に労働者が大量解雇されるような事態が発生する可能性が高い。
 慎重に民営化を行うと共に、日々の状況と照らし合わせて改善を実行し、
 労働者の民主化を進めるべきだ。

 国家の働きによって民営化完了した企業では、
 労働者の問題がよりスムーズに解決し、労働者に対する圧力もない。
 これは大きな成果である。


Q:民営化の段階で問題が発生したところもあるが。

A:
大企業にはそれぞれ特徴があるため、個別の整理体制が必要である。
 政府は、実際に発生した問題に照らし合わせて、体制を調整するよう指導した。
 大企業の民営化で一番大きな問題は、
 考え方から経営までを全面的に改善することである。

 先日、国会で戦略株主への株式売却問題を挙げた。
 これは難しい問題である。
 企業経営の改善には、戦略株主と提携しなくてはならない。
 すると、重要なのは株価ではなく、市場より安く株式を譲ることも考えられる。
 政府は趣旨を明確に表さなければ、企業の民営化を実行できない。


Q:「戦略株主」の選抜問題で民営化が延長した企業があったが、解決方法は。

A:
解決方法は多数ある。
(1)IPO前に戦略株主に株式を売却
(2)民営化の目標に合わせて、IPOと同時、または後に株式を譲る

 営業活動を拡大するために、戦略投資家と提携する場合は、適切な株価で交渉する。
 増資目的で戦略投資家を呼びかける場合は、高い株価で売る。
 企業の発展潜在力が高く評価されれば、高い株価で売却可能だ。

 どんな株価でも民営化する場合、
 民営化後にはそれまで解決されなかった財政問題が浮上する。
 そのため、企業の活動は不活発になる。


Q:財務省は、100%国営企業を株式会社に変更することに関する議定No. 109/2007/ND-CPを
 修正しているとのこと。どのような問題を中心に修正されるのか。


A:企業にとって最も困難な問題は、
 財政整理、土地価値の計算、商標価値の計算、
 戦略株主に対する株式売却、労働者への給与である。
 第1回目の調査結果によると、株式の売却体制と財政問題が最も大きい。
 解決には民営化コンサルティングの役割が重要である。
 そのため、今回、議定では
 民営化コンサルティングの質を問う問題を中心に修正する予定である。


Vneconomy.net 2010年1月20日

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