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2010年02月01日

安定した職の不足 危機に直面か


ベトナムの労働市場の構造が大きく変化している。
働くポジションは改善されたが、大部分の就職の質が依然低く、
安定した職が不足している。


これはベトナム社会労働傷病兵省と国際労働機構(ILO)の協力により作成された
「ベトナム就職傾向」の出版1号の重要な内容の一つである。


農業労働が大部分を占める

国際労働機構によると、ベトナムは大都会があるが、
まだ農業・農村の国であり、農業が最も重要な経済分野で、
農業分野で働いている労働者が占める割合が最も大きい。

ILOの調査結果によると、2007年に2380万人が農業分野で働き、
全体の52%を占めた。農業分野の労働者の割合は年々減っているが、
農村性及び農業に大きく付随することがベトナム労働市場の特徴であるため、
安定した就職が不足する危機に直面している。

社会労働傷病兵省の専門家によると、農村では未就職率が常に高い。
農作は時期によって行われ、農村の未就職率は6.1%であるが、
都会では2.3%しかない。

ILOの「就職傾向」の報告によると、労働力を大きく占める分野は
農業の次に加工工業(12%)である。
現在、同分野には560万人の労働者(2007年)がいるが、
90年代末より200万人増加した。

続いて、商業分野(モーター機材修理を含む)が480万人の労働者を有し、
11%近くを占めた。260万人が就職している建設分野も、
労働者市場全体の6%を占めている。

他にも、ILOの報告は未就職の実情を反映した。
原因は単純労働者がまだ最大の割合を占めていることにある。
2007年に単純労働者が2810万人、全体の62%を占めた。
そのうち、男性の単純労働者が全体の58%を占め、
女性単純労働者が66%を占めた。


「給与を払われない」労働者 大きな割合を占める

就職は、①給与を得られる労働者を雇用するもの、
②自主就職、労働者、少人数を雇用するもの(生産営業家庭)、
③自主就職、④給与を得ない家庭労働者の4つの種類に分類されている。

Nguyen Thi Hai Van-国家労働市場情報センター就職管理局次長によると、
近年、就職のポジションは大きく改善されたが、
主に給与を得ない家庭就職のポジションである。
2007年にはこのグループは全体の42%を占め、
次に②グループ(自主就職)が全体の34%を占めた。
残りの23%は給与を得る労働者のグループである。

調査結果によると、給与を得ない家庭労働者の中の二つの業界は大きく違う。
女性労働者の53%以上が給与を得ない家庭労働者であるが、
男性は32%しかない。

この統計は注目すべきもので、ベトナム女性の多くは給与を得ておらず、
そのため、家族の収入のうち、いくらを占めるかが分からない。

この問題について、労働分野専門家によると、
給与を得ない家庭労働者は正式なポジションを付けてくれる可能性が低い。
この労働者は損失しやすい労働対象である。

2007年に損失しやすい労働者が全体の77%を占めた。
特に、ベトナムでは女性が男性より大きな損害を被る。
具体的には女性の78%が自主就職労働者及び家庭労働者で、
男性は75%であった(2007年)。

ILOによると、損害しやすい就職の割合が高いことは
貧困生活状況を反映する。



サイゴンエコノミックスタイムズ 2010年2月1日

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