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2010年02月03日

09年ベトナムM&A案件 主な10案件紹介


09年ベトナムで行われたM&Aは、287案件(08年比71%増)、
取引総額は10億9,000万USD(08年比微減)にのぼる。
企業価値評価・財政・経営投資コンサルティング会社の
Avalue Vietnamが伝えた。


2010年の展望について、
M&A件数は引き続き急増し、取引総額は安定して増加するとのこと。
今後、大規模案件が発生する可能性もある。

以下は去年、ベトナムで行われたM&A案件のうち、代表的な10件である。


1. Viettel - Vinaconex

Viettelは軍隊銀行株式会社(MB)の戦略パートナーになった後、
証券市場が暴落した時点で引き続きVinaconexに投資した。
09年2月、ViettelはVinaconex株3500万株式の購入を完了した。

この取引後、ViettelはVinaconexの18.9%を所有している。
今後も引き続きVinaconex株を購入する予定。
09年、ViettelとVinaconexは、Vinaconex-Viettel財政会社を設立した。

Viettelはベトナム企業だけではなく、カンボディア市場にも投資し、
海外に投資した初のベトナム通信会社になった。
Viettelはアジア、アフリカ、ラテンアメリカの携帯電話会社にも
出資、買収する計画を立てている。



2. HSBC – Bao Viet

2009年11月、HSBCは財務省に
Bao Vietグループにおける所有率を8%追加し、全体の18%に上げる承認を受けた。
この株式売買契約額は、1兆8,800億VND(1億530万USD)にのぼる。

Bao Vietグループ取締役会長Le Quang Binh氏によると、
HSBCが所有率を上げることで、Bao Vietのブランド力、財政力を上げる。
HSBCは今回の投資で、Bao Vietの重要戦略投資家としての役割を証明した。



3. Ha Tien 1 – Ha Tien 2

Ha Tien 1セメント株式会社と、Ha Tien 2セメント株式会社の合併計画は
09年12月29日の株主総会で合意された。
これは今までのベトナム証券市場で、最大規模の合併案件である。

合併後、Ha Tienセメント会社は
ハノイ証券取引所に上場する最大のセメント会社になった。
時価総額は約2兆8,000億VND(1億6,500万USD相当)。



4. Motul - Vilube

フランスの潤滑油生産・販売会社であるMotul潤滑油会社は
化学物・潤滑油(Vilube)の残り70%を買収した。
Motul社は06年12月にも、Vilube株式の30%を購入している。

Motul社は、Hiep Phuoc郡(ホーチミン市)における
Vilube工場の生産技術整備に投資することを知らせた。
今回の投資目的は、Hiep Phuoc工場をアジア・太平洋地域における
Motul社の主な生産施設にすることである。



5. Lotte - Coralis

Hanoi City Complex(高級住宅、オフィスビル、5つ星ホテル)計画は
Daewooグループから、韓国のLotteグループにより買収された。
この計画は4ヶ月の中止後、09年10月22日に再開した。

一等地に位置する65階建てのHanoi City Complexへの投資額は4億USD。
Keangnamに続く、ベトナムで2番目に高い高層ビルとなる。



6. Eland – Thanh Cong

シンガポールのEland Asia Holdings Pte Ltd (Eland)
(韓国のEL International Ltdの子会社)は、
09年5月に、Thanh Cong商業・投資・繊維株式会社の
103億6,500万単位の一般株式(30%相当)を
1,036億5,000万VND(590万USD)で購入した。

Elandは今後も、所有率を40.36%まで上げるため、
さらに340万USDの株式を購入する予定。



7. Pomina – Thep Viet(TTV)

PominaはThep Vietに、8000万株式を個別発行した。
Pominaは代わりに、1対1でThep Viet株式を購入する。

追加発行の完了後、TTVはPominaの株主となり、
Pominaの資本金は8,200億VND(4,830万USD相当)から1兆7,200億VND(1億120万USD相当)になる。



8. Sab Miller – Vinamilkとのビール合弁会社

SABMiller PLCの100%所有子会社のBV (SA)は
合弁パートナーであるベトナムミルク株式会社から
SABMillerベトナム合弁会社の株式50%を購入した。

今回の投資を通じてSABMillerは、
ベトナムビール市場に進出、営業活動を拡大することができる。



9. ICP – Thuan Phat

International Consumer Products (ICP)社は
Thuan Phat食品株式会社の51%株式を持ち、
同社の支配権を持つことになった。

Thuan Phat食品株式会社は、27年前に設立。
ベトナム国内外市場で販売する、調味料や漬物の生産をしている。
ICPは今回の投資を通じて、ベトナム食品・飲料分野での活動範囲を拡大した。
また、Thuan Phat株式会社は、ICPの大規模販売システムを利用し、
マーケットシェアを拡大することができる。

その他、ICPはThuan Phatに対して
現代的な経営システムの開発、販売技能の改善、
優秀な人材の確保・増加を計る。



10. BIDV - PIB カンボディア

海外の銀行分野に関係する、興味深い投資案件があった。
09年7月、ベトナム投資開発銀行(BIDV)は、100%ベトナム資本の投資開発株式会社IDCCを設立した。
最初の資本金は1億USD。
この会社は、BIDVとPhuong Nam株式会社により出資された。

IDCCはカンボディア民間銀行のThinh Vuong PIB投資銀行を買収し、
カンボディア投資開発銀行(BIDC)へと名義変更した。

BIDCの計画では、2012年までに
総資産 3億300万USD、
調達総額 2億1,600万USD、
貸出総額 2億1,000万USDに達する。



Vneconomy.net 2010年2月3日

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