ブルーチップ ベトナム投資ニュース

つまり、この2年間で発表されたニュースは、1社あたり1.5件のみとなる。
また、国家証券委員会のサイトに、常時情報を発表している会社もわずかである。
まったく情報を発表していない会社もある。
情報公開自体も期限通りには実施されていない。
現時点で、2009年度の会計報告書をまだ発表しない会社さえある。

公衆会社の情報公開は、まだまだ整備されていない。
インターネットサイトのある企業でも、常時情報を
アップデートしている企業はまれであり、
343社中62社はサイトのアドレス自体が存在しない。

証券法第25条1項によると、公衆会社には3つの種類がある。
（1）株式を公開発行している会社
（2）証券取引所/センターに上場している会社
（3）最低100人の投資家を所有し、資本金が100億VND以上を有する会社である。

2007年4月18日付財務省通達No.38/2007/TT-BTCによると、
公衆会社はマスメディア、新聞、サイト等を通じ
定期的に情報を発表しなくてはならない、とされている。

また、特記すべき情報がある場合、公衆会社は
定期的に年に最低3回情報を発表する必要がある。
具体的には、会計検査報告書が検査されてから
10日以内で発表する必要があることなどである。

また、株主総会の決定や、予備ファンドの
株式売買、追加発行、個別発行に関する取締役会の決定が下された場合、
24時間以内に発表する必要がある。

さらに、会社の営業計画、中期開発計画、戦略に関する取締役会の決定は、
72時間以内に発表する必要があるのだ。

その他、公衆会社は、国家証券委員会の要請を受けた時点から、
24時間以内で情報を発表する必要がある。
発表内容は、投資家利益に深刻な影響を与えるトラブル、
株価に大きく影響する情報等である。

しかし現在、公衆会社は情報公開の義務を果たしていない。
それだけでなく、国家証券委員会に報告した情報にも様々な問題がある。
具体的には、HOSE、HNXの上場会社の情報が
未上場の公衆会社の情報の項目に掲載されている。
例えば、 VNDirect証券会社と第３電力建設コンサルティング株式会社 (TV3)は
数ヶ月前に上場しているが、
この2社の情報が、未だに国家証券委員会の未上場会社情報の項目に掲載されている。

また、Phu Thaiグループ、ELCOMグループ、
FECONインフラ・地下工事建設株式会社等の公衆会社は、
未上場市場でも積極的に取引されている企業であるが、
国家証券委員会のサイトには右の会社の情報がまったく掲載されていない。
未上場市場では株価が断続的に変動していても、
投資家が、国家証券委員会のサイトから公式情報に接することはない。

未上場の公衆会社に対し、国家証券委員会の人材は制限されている。
未上場の公衆会社だけを対象とするUPCoMは、立ち上げからじきに1年になるが、
現在までに、UPCoMに登録した会社は、70社に留まっている。