JPY/VND為替レート 変動に懸念
JPYとVNDの為替レートは、年初から予想外の変動を続けている。
このため多くの企業が、その動きを注視している。
Vneconomy.net 2010年7月9日
このため多くの企業が、その動きを注視している。
日本政府は18年連続でベトナムにODA援助を行ってきた。
日本は長年ベトナムの最大支援国で、
2010年第1四半期末まででその支援額は1.394兆VNDに上っている。
これらのODA援助を受けてベトナム企業は、
主に建設、インフラ開発等の分野で活動している。
通常、ODA援助は特別金利制度を適用されるが、
最も大きなリスクは為替レートである。
JPY/VNDの為替レート 異常変動
EIU (Economist Intelligence Unit)の年初予測によると、
今年のJPY/VNDの為替レートは1円平均180VND になる、と見られていた。
現在まででJPYの借金を抱える企業は、
為替レートの変動により、準備資金を引き当てることが可能になっている
(2009年12月31日時点で1JPY/200.7VND、2008年末より8.51%上昇)。
年初からJPY/VNDの為替レートは1JPY/205VNDに上昇、
その後198VNDに下がっている。
また、EIUの予測が現実になる場合、
今年は多くの企業が為替レートの下げ幅により
大きく準備資金の回収を得られることになる。
ただ、現時点でJPY/VNDの為替レートは急上昇している。
7月9日にVietcombankのJPYの売値は217.28VND、
2009年12月31日時点から8%上昇している。
今年後半は、JPY/VND為替レートがどう変動するのか、
まだ予測できていないが、上昇傾向が続く場合、
多くの企業がこの変動により、
大規模な経費を負担しなければならなくなるだろう。
参考のため、軍隊銀行(MB)は顧客に対し、
「現在、世界の各国経済がまだ回復していないため、
アジア経済への投資が段々大きくなってきており、
JPYに対する需要も高く増加するものと思われる。
特に、中国が日本国債を購入し始めれば、
JPYが急上昇し、1USD/86.46JPYに下がことも予測される。」
との分析を公表している。
回避不可能の状況
ODA資金は主にエネルギー開発、交通施設、
港、通信等のインフラ整備に集中されている。
多くの企業がODA資金を受けて大規模計画を実行に移してきた。
例えば、Pha Lai火力発電所、Phu My火力発電所、
Ham Thuan-DaMi水力発電所、国道10号線、
国道18号線、Binh橋等の建設案件である。
この近年、こられの企業に対しては、為替レートの変動リスクが存在しており、
為替レートの変動に対する準備資金が、利益の大きな割合を占めるため、
株主に支払う予定の配当が殆どなくなったこともあった。
典型的な例は、Pha Lai火力発電株式会社(PPC)である。
2009年にPPCの外貨資金は343.5億JPYあった。
2009年JPY/VNDの為替レートの上昇により、
PPCは5407億VNDの経費を負担しなければならなくなった。
ここで注意すべきなのは、PPCを始め他の企業も、
5~10年期限でODA資金を借り入れているため、
為替レートのリスクが長期に及んでくることになる。
企業の対応能力は限られるので、
事前にリスクを察知できても避けられない状況である。
Cao Thi Thuy Nga-軍隊銀行(MB)によると、
為替レートのリスクを防止するため、
世界では通常期限がある契約、選択権を有する契約、
将来の契約、各通貨換算契約が利用されている。
ベトナム国家銀行の規定によると、
現在、銀行が期限のある外貨売買契約、
VNDを基とする通貨換算契約、
金利換算契約の2種類の商品しか供給できていない。
ベトナム銀行は上記の商品を供給すると共に、
外国で活動している外国銀行と再保険を実施している。
ただ、これらの商品の供給制限は取引期限が非常に短い場合であり、
VNDの両替が難しい。
そのため、通常3~6ヶ月期限の商品の場合しか供給されていないが、
企業のODA借金の期間が通常5~10年長くなれば15年に及ぶ場合もある。
Nga氏は「期限が合わないため、
為替レートの一部にしか保険をかけられない状況となっている。
そのため、中長期期限の契約の場合、
JPY/VNDの為替レート変動リスクに対する防止需要が大きい。 」と述べた。
現在、ODAの借金を負っているのは企業だけではなく、
常にJPYで取引している企業も保険のサービスに関心を寄せている。
その他、JPYの長期期限の借金について、
JPYからUSD、EURに換算することも検討されている。
これらの通貨はJPYほど大きく変動していないと共に、
政府管理機関により厳重に管理されているからだ。
日本は長年ベトナムの最大支援国で、
2010年第1四半期末まででその支援額は1.394兆VNDに上っている。
これらのODA援助を受けてベトナム企業は、
主に建設、インフラ開発等の分野で活動している。
通常、ODA援助は特別金利制度を適用されるが、
最も大きなリスクは為替レートである。
JPY/VNDの為替レート 異常変動
EIU (Economist Intelligence Unit)の年初予測によると、
今年のJPY/VNDの為替レートは1円平均180VND になる、と見られていた。
現在まででJPYの借金を抱える企業は、
為替レートの変動により、準備資金を引き当てることが可能になっている
(2009年12月31日時点で1JPY/200.7VND、2008年末より8.51%上昇)。
年初からJPY/VNDの為替レートは1JPY/205VNDに上昇、
その後198VNDに下がっている。
また、EIUの予測が現実になる場合、
今年は多くの企業が為替レートの下げ幅により
大きく準備資金の回収を得られることになる。
ただ、現時点でJPY/VNDの為替レートは急上昇している。
7月9日にVietcombankのJPYの売値は217.28VND、
2009年12月31日時点から8%上昇している。
今年後半は、JPY/VND為替レートがどう変動するのか、
まだ予測できていないが、上昇傾向が続く場合、
多くの企業がこの変動により、
大規模な経費を負担しなければならなくなるだろう。
参考のため、軍隊銀行(MB)は顧客に対し、
「現在、世界の各国経済がまだ回復していないため、
アジア経済への投資が段々大きくなってきており、
JPYに対する需要も高く増加するものと思われる。
特に、中国が日本国債を購入し始めれば、
JPYが急上昇し、1USD/86.46JPYに下がことも予測される。」
との分析を公表している。
回避不可能の状況
ODA資金は主にエネルギー開発、交通施設、
港、通信等のインフラ整備に集中されている。
多くの企業がODA資金を受けて大規模計画を実行に移してきた。
例えば、Pha Lai火力発電所、Phu My火力発電所、
Ham Thuan-DaMi水力発電所、国道10号線、
国道18号線、Binh橋等の建設案件である。
この近年、こられの企業に対しては、為替レートの変動リスクが存在しており、
為替レートの変動に対する準備資金が、利益の大きな割合を占めるため、
株主に支払う予定の配当が殆どなくなったこともあった。
典型的な例は、Pha Lai火力発電株式会社(PPC)である。
2009年にPPCの外貨資金は343.5億JPYあった。
2009年JPY/VNDの為替レートの上昇により、
PPCは5407億VNDの経費を負担しなければならなくなった。
ここで注意すべきなのは、PPCを始め他の企業も、
5~10年期限でODA資金を借り入れているため、
為替レートのリスクが長期に及んでくることになる。
企業の対応能力は限られるので、
事前にリスクを察知できても避けられない状況である。
Cao Thi Thuy Nga-軍隊銀行(MB)によると、
為替レートのリスクを防止するため、
世界では通常期限がある契約、選択権を有する契約、
将来の契約、各通貨換算契約が利用されている。
ベトナム国家銀行の規定によると、
現在、銀行が期限のある外貨売買契約、
VNDを基とする通貨換算契約、
金利換算契約の2種類の商品しか供給できていない。
ベトナム銀行は上記の商品を供給すると共に、
外国で活動している外国銀行と再保険を実施している。
ただ、これらの商品の供給制限は取引期限が非常に短い場合であり、
VNDの両替が難しい。
そのため、通常3~6ヶ月期限の商品の場合しか供給されていないが、
企業のODA借金の期間が通常5~10年長くなれば15年に及ぶ場合もある。
Nga氏は「期限が合わないため、
為替レートの一部にしか保険をかけられない状況となっている。
そのため、中長期期限の契約の場合、
JPY/VNDの為替レート変動リスクに対する防止需要が大きい。 」と述べた。
現在、ODAの借金を負っているのは企業だけではなく、
常にJPYで取引している企業も保険のサービスに関心を寄せている。
その他、JPYの長期期限の借金について、
JPYからUSD、EURに換算することも検討されている。
これらの通貨はJPYほど大きく変動していないと共に、
政府管理機関により厳重に管理されているからだ。
Vneconomy.net 2010年7月9日