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2010年09月04日

2010年以降FTAの影響 より強まる見込み


これまでにベトナムは、多くの国と
地域自由貿易協定(FTA)を締結してきたが、
今後、これら協定の影響がより深く見通しだ。


ベトナムがすでに協定を結んでいる国は以下の通り。
ASEAN (AFTA), ASEAN・オーストラリア・ニュージーランド、
ASEAN・インド、ASEAN・韓国、 ASEAN・中国、ASEAN・日本、
ベトナム・日本。
全太平洋(TPP)、ベトナム・チリ、ベトナム・EUなどは、
現在交渉中。

自由貿易協定の影響に関するセミナーで、
商工省多国貿易政策局-Le Quang Lan次長は、
2006年から2010年にかけては、
ベトナムとパートナー(貿易協定の相手国)間の
削減税率の枠が小さかったこともあって、大きな影響を及ぼすことはなかった。

いくつかの協定では、上記期間の削減税率は、
一般税率(MFN:WTO加盟国に対する税率)を上回っていた。
しかし2010年、この削減税率はMFNと同様になり、
来年以降さらに低下する予定となっている。

計画によるとベトナムは、2010年、2011年、2012年に
アセアン諸国に対する税削減を段階的に敢行、
2015年までに中国と(ASEAN-中国のFTA)、
2016年までに韓国と(ASEAN-韓国のFTA)、
2017年までに日本と(ASEAN-日本のFTA)、
2018年までインド、オーストラリア、ニュージーランドとの
税削減をそれぞれ完了させる予定。

Lan次長は、FTAによる税削減の影響について、
「2010年以降より徐々に強まり、
 税率は平均12%だったものからから3~4%に引き下げられる。」と述べた。

最も強い影響を及ぼすと見られる商品は、
日用品、縫製、家具、鉄、機材、設備などである。
そのため、これらを生産するベトナム企業と
外国輸出企業間の競争は、今後ますます激しくなるだろう。

現在、多くのベトナム企業が、
FTA協定を有効に利用できていない状況にある。
協定によれば、アセアン諸国へのベトナム輸出品は、
そのうちの23%について、FTAの優遇税率を利用することができる。
中国へのベトナム輸出商品の20%についても、
同様に優遇税率を利用することができる。

Lan氏は「ベトナムの各企業が税金政策について正しく理解できないため、
優遇税率制度を活用することができていない。」と述べた。



サイゴンエコノミックスタイムズ  2010年9月3日

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